イギリス演劇の名作『MOJO』が、2017年6月23日(金)より東京・品川プリンスホテル クラブeXにて日本初上演される。開幕を控えた5月12日(金)に都内で制作発表が行われ、主演を務めるEXILE・TAKAHIROら6名のキャストと、演出・上演台本を手掛ける青木豪が登壇。作品の見どころやそれぞれの役どころ、意気込みなどが語られた。
ロンドンの若手劇作家ジェズ・バターワースの処女作であり、イギリス演劇界において最高峰の賞とされるローレンス・オリヴィエ賞で最優秀新作コメディー賞に輝いた舞台『MOJO』。ジェズは2015年公開の映画『007 スペクター』で共同脚本を手掛けるなど、近年ハリウッド映画界からも注目されている。そんな本作が満を持して日本初上演を迎えることについて、青木は「適役のメンバーが集まりました。すごくいい芝居になると思います」と期待をにじませた。また今回の会場となるクラブeXは、舞台の周りを客席が取り囲む円形ステージが特徴であるが、「登場人物とともにお客さんが呼吸をして、一緒にドキドキわくわくできる空気感が作れるように、役者たちを引っ張っていけたらなと思っています」と演出プランを明かした。
そして自身が舞台に立つ姿を「夢にも思っていませんでした」と語るのは、舞台初出演にして主役に抜擢されたTAKAHIRO。これまでもEXILEのメンバーが出演する舞台を観に行く機会があり、1日2公演というハードなスケジュールをこなす姿を見て「よくやっているな」と感心していたという。「舞台に出演することでひと皮もふた皮もむけて成長していく姿を隣で見てきたので、僕も新しい自分に出会えるのかなと楽しみな反面、恐怖や不安など色んなものが混ざった気持ちになりました」と出演が決まった際の心境を明かした。「右も左も分からない所に飛び込んでいくので、皆さんに色んなことを聞きながら学ばせていただきたいです」と謙虚に話し、「稽古以外のプライベートな時間に飲みに行かせていただいたり、個人的な思い出も作っていけたらいいなと思います」と笑顔を見せた。
物語の舞台は、ロックンロール・カルチャー全盛の1950年代後半。ロンドンのアトランティック・クラブで働く若者たちは、くだらない世間話に花を咲かせては飲み明かす毎日を送っている。そんなある夏の日に大事件が起こり、不信と欺瞞が渦巻く中、彼らの運命を大きく動かす。主演のTAKAHIROをはじめ、波岡一喜、木村了、尾上寛之、味方良介、横田龍儀ら6人の“いかれた男”たちがスピーディーな会話劇を繰り広げる、ダークな笑いとスリルに満ちたストーリーに期待したい。
舞台『MOJO』は、6月23日(金)から7月14日(金)まで東京・品川プリンスホテル クラブeXにて上演。キャストによるコメントは以下のとおり。
◆ベイビー役:TAKAHIRO
初の舞台ですので緊張しています。一生懸命に食らいついて、がんばっていきたいと思います。ベイビーは狂ったような切れ者である役ですが、僕も緊張でどんどん狂っていくと思いますので(笑)、それを活かしつつ演じさせていただければと思います。
◆ミッキー役:波岡一喜
男性が6人しか出演しない、しかも一つの部屋の中で行われる会話劇なので、面白くないはずがないと思っています。その中で(ミッキーは)サスペンス的な要素を担う役でもあります。
◆スイーツ役:木村了
日本初上演ということで「日本が一番おもしろかった」と言われるくらいTAKAHIROくんががんばりますので(笑)、よろしくお願いします。原作はイギリスなので(登場人物や世界観を)どれほど日本に置き換えられるか、そこがちゃんとお客さんに伝わらないといけません。皆でどこまでやれるのかな?とワクワクしています。
◆ポッツ役:尾上寛之
同時期に上演される作品の中で「MOJOが一番おもしろかった」と言われるくらいに、全員でがんばっていきたいです。僕は木村くん(スイーツ)といつも一緒にいる役で、その二人が物語の冒頭で登場して、お客さんを飽きさせずに引っ張っていかなければいけませんが、そこがやりがいでもあります。
◆スキニー役:味方良介
求められているもの以上のことを、やっていきたいと思います。楽しみながら熱い夏を過ごしたいです。伝説の舞台と言われている作品なので、伝説の一員になれるんだなと思っています(笑)。一カ月の稽古を通して、やりがいを見つけたいです。今日は下着の色もピンクで気合い入っておりますので、楽しみたいと思います!(笑)
◆シルバー・ジョニー役:横田龍儀
素晴らしい先輩と一緒に演じられることが楽しみです。一番年下ですが、先輩方に負けないようにがんばりたいと思います。物語のきっかけになる役なので、そこに注目していただきたいです。若くしてクラブのスターになる役なので、そこをどう演じられるか、がんばりたいと思います。
(取材・文・撮影/堀江有希)