キャストがジェンベなどアフリカの伝統的な打楽器を使い、同時に観客が一人ひとりに用意されたドラムをいっしょになって叩く体感型パフォーマンス『ドラムストラック』が、2017年8月16日(水)から8月27日(日)まで、東京・天王洲 銀河劇場にて上演される。それに先駆け、5月3日(水)に神奈川県・青葉台東急スクエアにて、キャストによるイベントが行なわれ、集まった観客と一体になってドラムを叩き鳴らした。
この日は、ゴールデンウィーク中の休日ということもあり、親子連れの姿が多く見られた。中には、おじいちゃん、お父さん、孫の三代にわたって参加する家族もちらほら。客席には、実際の舞台会場と同じように、一席ごとにジェンベが揃えられており、開場前からすでに行列ができているほど、期待の高さをうかがわせた。
そんな中、抱えたドラムをダイナミックに打ち鳴らしながら登場したのは、『ドラムストラック』パフォーマーのパトリック、イノック、フィフィの3名。さすが南アフリカで生まれたパフォーマンスだけあって、陽気で力強いリズミカルな音に、思わず体が自然に揺れてしまう。客席も同様に、その圧倒的な舞台に引き込まれ、どんどん熱気が上がっていく。
3名のパフォーマンスが一通り終わると、観客からは大拍手の嵐が起きた。だが、その拍手が鳴り終わるか終わらないかぐらいの絶妙なタイミングで、「準備はいいですか?」とパトリックが日本語で客席に向かって呼びかける。今度は観客も一緒になって、全員でドラムを叩こうと促し、ドラムの叩き方など、自分たちのパフォーマンスを真似するようにとジェスチャーで告げる。観客たちはその声に従いながら、楽しそうにドラムを叩き鳴らしていた。
これらのドラムは、一見、重そうに見えるが、紅一点のフィフィは「そんなに重くないですよ」とにっこり。だが、男性陣の持つドラムはかなり重いようで、「私には持てないです」と明かした。今年26歳になるという長身のパトリックは、9歳からドラムをはじめたそうで、「筋トレすると背が縮んで、だらっとしてると背が伸びるんです」と、日々訓練していることを告白。身長について聞かれたイノックは、「測ったことがないのでわかりません」というものの、豪快にドラムを叩く姿は、とても大きく見えたのが印象的だった。
また、この日は、『ドラムストラック』が日本公演10周年を迎えるにあたり、スペシャルサポーターに就任したお笑いコンビ・ANZEN漫才も応援に駆けつけた。「すごくテンションが上がる!これを聞いて不幸にはなれないですよね」と会場を盛り上げた。
日本公演10周年の『ドラムストラック』は、8月16日(水)から8月27日(日)まで、東京・天王洲 銀河劇場にて上演される。
(取材・文・撮影/尾針菜穂子)