古川雄大×内川蓮生、新たな主従関係に注目!ミュージカル『黒執事』~NOAH’S ARK CIRCUS~ 稽古場レポート

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2015年に新たな演出や楽曲も交えて上演され、国内公演だけでなく海外進出も果たしたミュージカル『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-。そして2016年、原作ファンからも人気の高い【ノアの方舟サーカス編】を舞台化した『ミュージカル「黒執事」~NOAH’S ARK CIRCUS~』が、11月18日(金)より東京・TOKYO DOME CITY HALLにて開幕する。初日に向け熱の入る稽古場を取材した。

(以下、写真に舞台セットの様子などを含みます)

ミュージカル『黒執事』~NOAH'S ARK CIRCUS~ 稽古場レポート_2

この日公開されたのは、セバスチャン(古川雄大)とシエル(内川蓮生)がケルヴィン男爵(小手伸也)の館を訪れ、先生(姜暢雄)が登場するまでという終盤の重要な場面。稽古場には、セバスチャン、シエル、車いすに座ったケルヴィン男爵、そしてジョーカー(三浦涼介)が並び立ち、ストーリー上重要な場面となる舞台美術が仮組みされている状態。その巨大さに圧倒されつつも“原作のあの場面がこのように再現されるのか・・・”と唸らされる。

ミュージカル『黒執事』~NOAH'S ARK CIRCUS~ 稽古場レポート_3

稽古では、演出の毛利亘宏が原作コミックスを確認しつつ、「このシーンではシエルが銃を持っている」などという小道具の確認や、内川のマントの払い方から足運び、立ち位置や体の向きまで一つ一つの動作を繰り返し確かめる形で進められた。オーディションで選ばれ、本作で舞台デビューとなる内川も、細かな演出に粘り強く応えていく。

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前作に引き続きセバスチャンを演じ、圧倒的な存在感と歌唱力で観客を魅了する古川と、初舞台の内川が創り出す新シエルのタッグも、本作の注目の一つだ。落ち着いた雰囲気でセバスチャンらしい振る舞いを見せる古川と、前髪を下ろしマント姿で凜とした表情を浮かべる内川は、まさしく原作のセバスチャンとシエルを写し取ったよう。休憩に入ると、内川はホッとした表情や子供らしい顔も時折見せる。稽古中の表情とのギャップが、大作への出演に緊張しつつも真剣に挑む姿を際立たせ印象に残った。

ミュージカル『黒執事』~NOAH'S ARK CIRCUS~ 稽古場レポート_5

そして、映画『るろうに剣心 京都大火編』では殺し屋「張」を好演し、最近ではソロアーティストとしても活躍している三浦が演じるのは、【サーカス編】の要となるジョーカー役。その特徴の一つである独特な関西弁は、文字では語りきれないがジョーカーの魅力をより引き立てる。そして、小手が演じるケルヴィン男爵の狂気と、姜が演じる先生の食えない演技も、原作ファンを唸らせるに違いない。

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アクションシーンでは、内川に襲いかかる三浦に対して、古川が一瞬で間を詰め斬りつける殺陣を何度も繰り返す。古川の一度斬りかかり回転してから袈裟斬りをする動作について、毛利がリアルさを考慮しつつも分かりやすさを重視した演出をつける。よりスマートで、セバスチャンらしい華麗なアクションが出来上がっていく様を目の当たりにした。さらに斬られた三浦については、生身と義手の箇所で痛みのズレが出ることを考慮するなど、原作コミックスでは描かれていないコマとコマの間の動作や、キャラクターの心情を考えた演出がつけられていった。

ミュージカル『黒執事』~NOAH'S ARK CIRCUS~ 稽古場レポート_6

原作に忠実に、尊重しつつも舞台としてのおもしろさや分かりやすさを考慮した演出が、ミュージカル『黒執事』シリーズの人気に繋がっていると実感させられる稽古風景だった。原作でも屈指の人気を誇る【ノアの方舟サーカス編】。魅惑的で華麗にきらめくステージとなるであろう本番が今から楽しみだ。

ミュージカル『黒執事』~NOAH'S ARK CIRCUS~ 稽古場レポート_9

『ミュージカル「黒執事」~NOAH’S ARK CIRCUS~』は、11月18日(金)から11月27日(日)まで東京・TOKYO DOME CITY HALLにて上演される。その後、福岡、兵庫、愛知を巡演。東京公演は即日完売したため追加公演が決定、大千秋楽公演ではライブ・ビューイングの開催も決定している。日程の詳細は下記のとおり。

【東京公演】11月18日(金)~11月27日(日) TOKYO DOME CITY HALL
【福岡公演】12月3日(土)・12月4日(日) キャナルシティ劇場
【兵庫公演】12月9日(金)~12月11日(日) あましんアルカイックホール
【愛知公演】12月17日(土)・12月18日(日) 刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール

(C)2016 枢やな/ミュージカル黒執事プロジェクト

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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