中村誠治郎が「おさめ、守り、慈しむ」ために戦う!戦国御伽絵巻『ソロリ』~妖刀村正の巻~公演レポート

当ページには広告が含まれています

2016年11月6日(日)まで東京・シアターサンモールにて、戦国御伽絵巻『ソロリ』~妖刀村正の巻~が上演されている。本作は、川光俊哉が書き下ろしたオリジナル時代劇で、演出は大岩美智子が手掛けている。出演は、中村誠治郎、町田慎吾、佐藤永典、小口ふみか、山崎雄介、根本大介、大岩主弥、福島悠介、及川崇治、大力、横田遼、前田敏光。

戦国御伽絵巻『ソロリ』~妖刀村正の巻~ゲネプロ写真_7

原案となっていうのは、鞘師と言われている曽呂利新左衛門の話。国をすっぽりと覆い尽くすような巨大な組織ソロリ党、しかしその実態は誰も知らない。その頭領は、鞘作りの名人で曽呂利新左衛門と呼ばれていた。

戦国御伽絵巻『ソロリ』~妖刀村正の巻~ゲネプロ写真_6

物語の舞台は、先代のソロリの息子である高丸(中村)が若き頭領となってばかりの戦国時代。戦を終わらせるのは力しかないと、“妖刀村正”を手に取り「切り捨て、ねじ伏せ、おさめゆく」道を選んだ服部半蔵(山崎)と、ソロリ党の持つ「おさめ、守り、慈しむ」信念を貫く高丸は対立する。

戦国御伽絵巻『ソロリ』~妖刀村正の巻~ゲネプロ写真_3

ある日、高丸は豊臣秀吉(町田)と出会う。持ち前の頭の良さとホラで天下取りを目指す秀吉。二人は行動を共にする。半蔵の意志を継ぎ、高丸の過去に絡む葵(小口)や小平(佐藤)と戦いながら、高丸は泰平の世を求め続ける・・・。

戦国御伽絵巻『ソロリ』~妖刀村正の巻~ゲネプロ写真_8

中村は、心根のまっすぐさ故、傷つき迷いながら進む青年を好演。主人公であり頭領という宿命を背負った立場でありながら、絶対的な存在ではなく一人の人間としての心を浮かび上がらせている。対照的に、秀吉演じる町田は、軽妙な言動で物語に明るい光をもたらす。そして、高丸と対峙する小平演じる佐藤は、葵を大切に想い、眼差しから守り尽くそうという強い信念を感じさせる。

戦国御伽絵巻『ソロリ』~妖刀村正の巻~ゲネプロ写真_5

そして、注目すべき殺陣。守るため、高丸は刀を納める「鞘」で戦う。強いものをねじ伏せるのではなく、弱いものを守るために。切先を向けるものにも、同じく貫きたい思いがある。「乱世を終わらせたい」とそれぞれの男たちが抱く想いが、戦乱の世に交錯し物語を深めていく。

戦国御伽絵巻『ソロリ』~妖刀村正の巻~ゲネプロ写真_2

戦国御伽絵巻『ソロリ』~妖刀村正の巻~は、11月6日(日)まで東京・シアターサンモールにて上演。なお、この公演のDVDが2017年3月8日(水)に発売されることも決定している。詳細は、公式ホームページ、Twitterにてご確認を。

※山崎雄介の「崎」のつくりは、正しくは「大」の部分が「立」。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

エンタステージは、演劇初心者からツウまで、演劇に関する情報、ニュースを提供するサイトです。サイトを訪れたユーザーの皆さんが、情報をさらに周囲に広めたり、気になる作品や人物などを調べたり・・・と、演劇をもっと楽しんでいただける情報を発信していきたいと思います。

目次