2016年9月8日(木)、東京・サンシャイン劇場にて舞台『ReLIFE/リライフ』が開幕した。本作は、コミック累計発行部数140万部突破、現在アニメ版も放映中の話題作「ReLIFE」を舞台化した作品。開幕当日には公開舞台稽古と初日挨拶が行われ、小野賢章、荒井萌、杉江大志、小西成弥、瑛(劇団番町ボーイズ☆)、高柳明音(SKE48)、渡邉幸愛(SUPER☆GiRLS)、柴小聖、黒川恭佑、伊藤ゆみ、中村優一が登壇した。
主人公・海崎新太(小野賢章)は、新卒として入社した会社を3ヶ月で退職。親からの仕送りも打ち切られ途方に暮れていた。そんな海崎の前に、謎の人物・夜明了(中村優一)が現れる。夜明は海崎に、ニートを対象にした社会復帰プログラム「リライフ」への参加を持ちかける。海崎は、謎の秘薬で見た目だけ若返り、1年間高校生として高校に通うことに・・・・・・。
会見では、まず小野が「舞台版でも海崎新太を演じさせていただけることを、大変光栄に思っています。本作は誰もが抱えている後悔やコンプレックスだったりとか、つらいけど向き合って前に進む力とか、立ち向かっていくところを描いています。この作品を通して、過去のトラウマを克服しようとまではいかなくても、力や勇気をもらっていただけたらなと思っています」と、初日を迎えての意気込みを披露。アニメでも主人公の声を担当し、多くの舞台でも活躍する小野。普段は舞台を観ないというアニメファンにも違和感のないキャスティングとなっている。
舞台版のストーリーは、原作・アニメをベースにしているが、原作やアニメからヒントを得た新たなエピソードに加え、展開に合わせて細部にアレンジが加えられている。大神和臣役の杉江が「原作を知っている方は舞台を観て、良い意味で驚いていただけると思います。原作の良いところを残しながら舞台ならではの作品として完成させられたなと感じています。原作が言いたいメッセージ性を強く押し出した作品になっています」と会見で語ったように、原作・アニメを知っているファンでも新鮮な気持ちで観ることができる作品に仕上がっている。
狩生玲奈役の高柳も、「私は原作も読んでいるんですけど、原作のあのセリフが生で聴けて、なおかつアニメの賢章さんの声を生で聴けるというのは、この舞台だけだと思います。私自身、恋愛禁止のアイドルをやっていますし、高校時代も女子クラスで青春がなかったんです。だから、『ReLIFE』の舞台で高校生になって、男子と高校生活を一緒に過ごせるのが嬉しいです。高柳明音でありながら、狩生玲奈として、自分自身もリライフできる気持ちで楽しんでいけたらと思います」と自身の思いを通して、舞台版の面白さをアピールした。
また、この舞台版では、原作者の夜宵草公認で、原作ともアニメとも違うエンディングとして「卒業編」が描かれている。そのエンディングについて、日代千鶴役の荒井は「原作、アニメとはまた違ったアナザー・エンディングということで、新しい舞台版『ReLIFE』が完成したと思います」と力強くコメント。中村も「この作品は性別年齢を問わず、誰もが楽しめる、最後はキュンとするし、感動する作品となっています。一回一回の公演を青春して全力でリライフしたいと思います」と語った。
人生に悩み苦しんだ大人の主人公の目を通して、若い高校生たちの青春が描かれる本作。主人公が「リライフ」プログラムを通して、選択する未来は?ラストに至る展開と、グッとくるエンディングには、原作・アニメファンだけでなく、初めて本作を知ったという方でも満足できるに違いない。
舞台『ReLIFE/リライフ』は、9月8日(木)から9月19日(月・祝)まで東京・サンシャイン劇場にて、9月24日(土)・9月25日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演される。
(取材・文・撮影/櫻井宏充)