A.B.C-Zの橋本良亮と河合郁人をダブル主演に迎えた音楽劇『コインロッカー・ベイビーズ』が2016年6月4日(土)に東京・赤坂ACTシアターにて幕を開けた。初日前日には、公開ゲネプロと囲み取材が行われ、出演の橋本良亮、河合郁人、ROLLY、真田佑馬、芋洗坂係長が登壇。本番に向けての意気込みを語った。
関連記事:A.B.C-Z河合郁人×橋本良亮がキスの予行練習?!衝撃の問題作『コインロッカー・ベイビーズ』制作発表
本作は、200万部以上を売り上げた村上龍の傑作小説「コインロッカー・ベイビーズ」を原作に、初版から36年の時を経て舞台化。コインロッカーに捨てられたハシ(橋本)とキク(河合)が生きる為に、もがき、破壊を繰り返すセンセーショナルな内容となっている。
囲み取材で橋本は「早く皆さんにお見せしたいという気持ちで一杯」と自信をみなぎらせ、河合は「人間の本当の叫びを見せたい。楽しみにしていてください」と橋本同様に開幕を待ちきれない様子を覗かせた。
本作は“舞台”と“ミュージカル”ふたつの要素を取り入れた「音楽劇」として人間の本性をあぶり出すドラマと、思いのたけを震わす歌唱パートの両側面から原作のほとばしる世界観が表現される。 橋本は劇中歌に対して「がっつり歌いますよ。ただハシが抱えている闇を背負って歌っているので、ただ歌うだけではないね」と、その魅力をアピール。一方、河合は「常にピリピリしていて、感情をモロに出す役なので、歌というよりシャウトに近いかも」と答え、「歌っていてすごく気持ちがいいので、激しい曲が(自分に)合うんだなって発見しました。次のA.B.C-Zのライブではキャラが変わっているかも・・・」と、自身の新たな一面を見つけたようだ。
ハシを歌手として見い出すプロデューサー“D”を演じるROLLYは「衝撃的なオープニングにチビってしまうかもしれない。みなさんオムツをつけてきてください!」と豪語していたが、その通り、舞台冒頭でROLLYやシルビア・クラブが、エネルギー全開で激しくも退廃的に踊るシーンは圧巻。コインロッカーに捨てられたハシとキクの恐怖と苦しみ、そして叫びが見事に表現されていた。
宝塚歌劇団で多くの作品を手がけてきた作・演出の木村信司は、制作発表時に「できるなら公演ではなく、事件でありたい」と語っていたが、まさに観客の心を揺さぶる事件の連続で、息つく間もなく物語は展開する。
稽古場での様子について、河合は「良い意味で今まで覚えてきたものを一旦リセットさせて、新しく生まれ変わる気持ちで稽古に臨んでいました」と役作りにかけた想いを告白。橋本も「稽古を重ねるたびに磨きがかかっていきました。幕が開けたらもっと良い作品になっていくはず」と力強くコメント。
そんな二人について、本作で5役務めるジャニーズJr.の真田佑馬は「今回でのお芝居を通して初めて二人(橋本、河合)と向き合うことができた 、本当にありがたいです」と打ち明け、真田と同じく5役を演じ分ける芋洗坂は「橋本くんのお父さんと僕が同い年で、僕の息子と橋本くんは同い年なので・・・、親子のような気持ちです」と、優しい目で橋本と河合を見つめた。
開幕前から話題となっていた橋本と河合それぞれのキスシーンについて、河合は「ストーリーや歌に合わせてだと緊張せず、初挑戦でも自然体でキスすることができます」と真面目に答えつつ、製作発表時に突如行われた橋本と河合のサプライズキスについて触れ、「やっぱり・・・あの時橋本とキスの予行練習ができたから、今のキスがあるんです」と会場の笑いを誘った。
本作では、東京公演のほか、大阪、広島、福岡での上演が予定されている。地方公演について橋本は「ライブでなかなか行けない地方にも行けるので楽しみ。待っていてくださるファンの皆様を驚かせるくらいのことをしたい」と意気込み、河合は「これが舞台版『コインロッカー・ベイビーズ』だと胸をはって見せられる作品になっています!」と期待を煽った。
音楽劇『コインロッカー・ベイビーズ』は赤坂ACTシアターにて2016年6月4日(土)から6月19日(日)まで上演。その後、6月24(金)25日(土)に福岡市民会館、6月29日(水)に広島文化学園 HBGホール(旧厚生年金会館)、7月2(土)3日(日)にオリックス劇場にて公演が行われる。