2015年2月に初演され、早くも再演が決定した舞台『曇天に笑う』の製作発表会が5月15日(日)都内にて行われた。本作はアニメ化もされた唐々煙の人気コミックを原作とし、初演ではチケットが即日完売と人気を博した作品。その再演となる製作発表会に、玉城裕規(曇天火役)、植田圭輔(曇空丸役)、百瀬朔(曇宙太郎役)、細貝圭(安倍蒼世役)、松田凌(金城白子役)、高橋悠也(脚本)、菜月チョビ(演出)が登壇した。
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ファンからのアンコールの声に応え、一部新キャストを迎えてバージョンアップして行われるこの再演。初演に続き主演を務める玉城をはじめ、今最も引っ張りだこ、注目度トップクラスの若手舞台俳優陣が繰り広げる熱き群像劇に、多くの期待が寄せられている。そして、この日は抽選で招待された多くのファンも会場に詰めかけた。
製作発表の開始と同時に殺陣の披露がスタート。まず、細貝が客席後方から登場。敵を倒した後に舞台上へ。続いて植田と百瀬が下手から登場、さらに松田が植田と百瀬に交わる形で現れた。最後に玉城が登場し、迫力ある殺陣を披露。なんともド派手な製作発表会の幕開けとなった。
会見では、まず座長の玉城から「初演と違う新しいキャストも含めて稽古をしているところです。絶対にステキな作品にしたいと思って取り組んでおります」と意気込みが語られた。再演からの参加となる植田も「昔から好きだった玉城君が主演で、稽古場でも引っ張ってもらっていて玉城様々だという毎日です(笑)。原作の素晴らしさも感じつつ、舞台版の素晴らしさは別物と捉えて稽古をしております」と挨拶。初演に続いて出演の百瀬は「僕自身も前作を超えたいという思いがあるので、今回はもっと良い作品にしたいと思います」と再演に向けてコメント。
同じく初演に続いての出演となる細貝は「初演からのキャストと再演からのキャスト、さらに今回出らなかったキャストの意思を引き継いで、すごい作品になると思います」と再演への手応えを感じている様子。そして、再演からの出演となる松田は「菜月チョビさんの演出や、演者によって、また新しい世界観が作られると思うので、ぜひその点をお楽しみ下さい」とアピールした。
さらにアニメの脚本も担当した高橋は「舞台を観る時は、役者の呼吸や汗を自分も感情移入して観るのですが、初演ではずっと息を止めていて、呼吸困難になるのではないかと思うぐらいエネルギーある舞台だと感じました。それを超える再演にしたい」と再演に向けて力を込めた。
また、初演と再演の違いについて、演出の菜月は「アニメで(キャラが)動く姿も知っている人がいる作品なので、演出の小技で自己満足になってもダメだと。全力で全身で動いてもらって、その人の魅力を全部出してもらおうと、人間力で戦うべき作品として演出しました。新しいキャストもいますが、仲良くなることを超えて、演者から二度と会いたくないと言われるぐらいの仲が悪くなる気持ちで演出したいと思います(笑)」と熱弁をふるうと、玉城は「役者陣が無言です!」と苦笑い。
それぞれの印象について質問されると、植田に対して、玉城が「前から知り合いなんですけど、若いのにしっかりしていて、クソ生意気ですけどカワイイなと思います。兄弟役ということで、また新しい植ちゃんが見られるのか楽しみです」と答えると、植田は「恥ずかしいです(笑)」と困った感じの反応を見せた。
百瀬について、植田は「役柄と普段のギャップがあって、わりと人見知りなんですけど、それがほぐれた時にカワイイなと思って。それはお菓子やご飯で手なずけたので、ペットだと思っています(笑)」と説明すると、百瀬は「ペットですね。ありがとうございます!」と笑っていた。
細貝について、百瀬が「舞台上ではあまり絡みは無いのですが、仲良しです。ふざけていても全部返してくれるんです。稽古中も靴を隠されたりイタズラされるので、精神年齢は同じだと思います」と稽古中の裏話も交えて語ると、細貝も「タメだと思っています(笑)」と一言。
松田について、細貝は「クールな子かなと思っていたら明るくてボケたりもしてくれて、共演できてうれしいです。キレイな顔をしているんですけど、一番好きなのは笑顔なんですよ。ちょっと笑ってみて?」と細貝がお願いすると、松田は「そんなの笑えないじゃないですか」と照れ笑い。
そして玉城への印象について、松田は「前作に続いて座長だと聞いていたので、安心感があって、役者から信頼される役者だなと思っています。玉ちゃんが舞台上に立ってくれていたら、僕たちはしっかりと自分たちの土台を作らなければと引き締まる思いです。個性を自分で生かしている点も勉強になります」と褒めると、玉城が「個性を出してるつもりはないんだけど、個性ってどんな所?」と逆質問。すると松田が「う~ん、顔?」とざっくり答え、会場のファンを笑わせた。
最後に玉城からメッセージとして「この舞台は本当に体力、人間力を使う作品です。そして稽古を通して、あらためて強い絆や愛にあふれている作品だと感じました。それを表現するためには、僕ら自身が120%の力を出さないとお客様に伝わらないと思っています。キャストとスタッフ全員が身と魂を削って、精いっぱい舞台上で演じますので、漫画・アニメとは違った舞台『曇天に笑う』をぜひ楽しみにして下さい」と決意を表明し、製作発表を締めた。
舞台『曇天に笑う』は、2016年5月27日(金)から6月5日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて、その後6月10日(金)・6月11日(土)には大阪・梅田芸術劇場シアタードラマシティにて上演される。
(C)唐々煙/マッグガーデン