2015年の結成35周年を『五右衛門vs轟天』というド派手で賑やかな作品で飾った劇団☆新感線。迎えた36年目最初の作品として、いのうえ歌舞伎《黒》BLACK『乱鶯』が東京・新橋演舞場にて2016年3月5日(土)より上演されることが決定した。”いのうえ歌舞伎”としての新作は『蛮幽鬼』(2009年9月上演)以来、約6年半ぶりとなる。その製作発表が1月13日(水)に都内で行われ、演出のいのうえひでのり、脚本の倉持裕、そして出演する古田新太、稲森いずみ、大東駿介、清水くるみ、橋本じゅん、高田聖子、粟根まことが登壇した。
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2000年の『阿修羅城の瞳』から始まった新橋演舞場での、いのうえ歌舞伎公演。今回は、第6作目にして劇団初の本格時代劇に取り組むという。いのうえは、本作が”BLACK”と命名されていることについて、「いつもより大人っぽい、ビターな味わいのある”いのうえ歌舞伎”を作ろう」という思いが込められていることを明かし、「僕らなりの商業演劇を目指したい。いつもは少年マンガ的な感じがあると思いますが、もう少しリアルな形の時代劇をやっていきたい」と意気込んだ。
一方、劇団ペンギンプルペイルパイルズ主宰であり、『弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』(日本テレビ)などのテレビドラマ脚本で知られる倉持だが、劇団☆新感線の脚本を担当するのは今回が初めて。倉持は「大勢の方からは意外だと言われたんですが、僕自身はやっと(依頼をして)きてくれたか、待っていました!という気持ちでした」と依頼を受けた当初を振り返り、「あまり新感線だということを意識すると偽物になってしまうので、違うアプローチで、自分なりに書きました」と製作中の思いを語った。
そんな倉持に対し「倉持くんのせいで、ものすごくセリフが多い役になった。今回立ち回りもそんなにないって言ってたのに、オープニングから大立ち回りもあるし。本当に殺してやるって思いました」と愛ある毒舌を連発をしたのは、主人公・十三郎を演じる古田。さらに、「新感線なんで、どうやっても”しょせん新感線(の芝居)”になると思います。だから、なるべく下ネタを入れていこうと」と、古田節をうならせた。
また、『蛮幽鬼』以来7年ぶりに劇団☆新感線作品へ参加する稲森は、「お話を頂いた時は、一瞬で新人の気持ちに戻りました」とコメント。「チョンマゲも初めてですごく新鮮でした」と笑顔を見せた大東は、「横のラフなお二人(古田と橋本)から『その格好、イキってんのか?』『その髪型、何やねん』と、さっそく洗礼を頂きました」と明かし、会場の笑いを誘った。
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いのうえ歌舞伎《黒》BLACK『乱鶯』は、2016年3月5日(土)から4月1日(金)まで東京・新橋演舞場にて上演。その後、4月13日(水)から4月30日(土)まで大阪・梅田芸術劇場、5月8日(日)から5月16日(月)まで北九州・北九州芸術劇場にて上演される。