ニューヨーク時間2015年10月31日、いよいよ聖地ブロードウェイの舞台に立つシャーロット・ケイト・フォックス。連続テレビ小説「マッサン」で演じた外国人初のヒロイン役が印象深かっただけに、彼女のイメージとは真逆の世界観を持つミュージカル『シカゴ』でブロードウェイ・デビューを果たすというニュースには、誰もが目を見開いたはずだろう。あれから数ヶ月、日本でコマーシャル、ドラマ、ライブと様々なシーンを経験し、ブロードウェイに向けて、臨戦態勢の彼女がインタビューに答えた。
関連記事:【動画】生歌披露!「マッサン」のエリーが魔性の女ロキシーに!シャーロット・ケイト・フォックス『シカゴ』
ニューヨーカーだけでなく、世界中からの熱狂的なファンも押し寄せ、今やブロードウェイ史上2位のロングランを誇る『シカゴ』。そんな大作で、シャーロットが演じるのは、手段を選ばず有名になることを望むキュートな悪女、ロキシー・ハート。この役についてシャーロットは、「マスコミのおかげで一躍スターに。誰も知らなかったロキシーが、一夜にして、誰もが知る存在になる。これこそが、私と似ていますよね(笑)」と語る。
来日前、アメリカで舞台に立っていただけに、ブロードウェイは目標にしてきた場所だ。「17歳のとき、メラニー・グリフィス(映画女優)の『シカゴ』を初めて見ました。ステージが大きく見えて、『これぞブロードウェイ!』って興奮したのをはっきり覚えています。そのステージに立つのに10年以上かけてきましたので、本当に特別な場所です」と感慨深げの様子。とはいえ、憧れの舞台に立つことについては光栄だけど、あまり深く考えない様にしているという。「私は私なりの準備をしっかり重ねて、本番までの日々を過ごすだけ」と、たくましい一面ものぞかせた。
今夏、自身初のアルバム『Wabi Sabi』をリリースし、約1ヶ月のライブ・ツアーを行ったが、「自分のツアーで音楽に触れて来たことが、すごく役に立っていると思います。歌うってこともそうだけど、ステージ度胸がついたみたい」という。
そのツアーと並行して行ってきたのが、身体作りのための「クロスフィット・トレーニング」。『シカゴ』といえば、黒いタイトなミニドレスというセクシーな衣装が思い浮かぶが、「本番までに、ボディシェイプも必要だけど、体力も付けないと」というシャーロット。「10月から、NYでの稽古も始まります。そこからが本番かな。『どうしてこのセリフをここで言うんだろう』とか、ロキシーの本心を解き明かしていかなきゃ!」と意気込んだ。
関連記事:シャーロット・ケイト・フォックス、生歌披露に「めっちゃ緊張した!」ミュージカル『シカゴ』記者会見
10月末からのブロードウェイ公演の後、12月にはアメリカ・カンパニーとの来日公演も控える。彼女にとっては凱旋公演ともいえるこの日本公演。「日本のファンのみなさんのおかげで『シカゴ』のステージに立てます。日本公演では、日本のファンのみなさんのために全力で演じたい」と感謝の言葉を口にする。
「『PLAY』という英語は、『演じる』という意味と、『遊ぶ』という意味があります。一番大事なのは、自分が楽しんで遊ぶことだと思うんです。楽しさを経験して、表現できればと思います」
彼女のブロードウェイ・デビューは、話題性だけではなく、役者としてのシャーロットの魅力や才能が認めたからこそ。日本で成功を手に入れたシャーロットが、いよいよ世界最高峰の舞台に立つ。目の肥えたニューヨークの観客にさらに育てられ、一皮むけた新しいシャーロットが12月に凱旋する日本公演に期待が高まる。
◇ブロードウェイミュージカル『シカゴ』来日公演◇
2015年12月4日(金)~12月23日(水祝) 東京・東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)
2015年12月26日(土)、27日(日) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
出演:シャーロット・ケイト・フォックス(ロキシー・ハート役)、アムラ=フェイ・ライト(ヴェルマ・ケリー役)、他 アメリカ・カンパニー
※ シカゴ・スペシャルマチネ(日程はホームページ):湖月わたる(ヴェルマ・ケリー)、大澄賢也 出演。
※ 日本語字幕あり。未就学児童入場不可。
主催:TBS/キョードー東京/梅田芸術劇場