歌舞伎の三大名作の長編『菅原伝授手習鑑』が6か月に渡りシリーズ放送!

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歌舞伎、落語といった伝統芸能から演劇まで、バラエティに富んだ舞台を放送しているCSチャンネル衛星劇場。特に歌舞伎は最新舞台から秘蔵映像まで、松竹がほこる作品を毎月20本以上放送している。歌舞伎ファンはもちろん、興味はあれどまだ歌舞伎を観たことがないという方に、6月の放送からエンタステージおすすめの作品を紹介しよう。

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今月の目玉は、『菅原伝授手習鑑』(すがわらでんじゅてならいかがみ)が6月より6か月にわたりシリーズで放送されること。本作は、菅原道真(作品の中では菅丞相<かんしょうじょう>という名で登場)の太宰府流罪を題材にした、今もなお絶大な人気を誇る義太夫狂言。『仮名手本忠臣蔵』『義経千本桜』と並ぶ歌舞伎の三大名作の一つとして知られている。菅丞相と、三つ子の舎人(とねり=皇族の御用を勤める役職)たちの物語を中心に、それを取り巻く人間模様を綿密に描いている。

初回となる6月の放送では『菅原伝授手習鑑~加茂堤』を放送。帝の弟・斎世(ときよ)親王は、舎人の桜丸とその妻である八重の計らいにより、加茂堤にて菅丞相の養女・苅屋姫と牛車の中で密かに逢引をする。しかし、菅丞相の政敵・藤原時平(ふじわらのしへい)方に関係を怪しまれ…。

『菅原伝授手習鑑』の後の全ての事件の発端となる一幕。桜丸役は尾上菊之助、八重役に中村梅枝、斎世親王役に中村萬太郎、苅屋姫に中村壱太郎という旬の若手を揃えた配役にご注目。

中村勘九郎(現・勘太郎)と中村七之助が演ずる『鰯賣戀曳網』(いわしうりこいのひきあみ)は、三島由紀夫が室町時代の御伽草子「猿源氏草子」を題材に書き下ろした作品で、三島歌舞伎の代表作のひとつ。手の届かない女性蛍火(七之助)に一目惚れをしてしまった鰯売りの猿源氏(勘九郎)は、大名に化けて蛍火に会うことができたが、蛍火の膝枕で寝るうちに寝言から鰯売りであることがばれてしまう。蛍火に嫌われてしまうと思った猿源氏だったが…。歌舞伎を見たことがない人も楽しめる、笑いに包まれた舞台となっている。

続いて、勘九郎・七之助兄弟の『三社祭』。躍動感がみなぎる清元舞踊の代表作だが、善玉悪玉の面をつけての口説きや笑ってしまう動き、激しい踊りの部分など、歌舞伎舞踊には珍しく早いテンポの跳躍を見せる振りが特色。二人の演技力と、息の合った競演を楽しんでいただきたい。

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この他、八世松本幸四郎(のちの白鸚)、中村雀右衛門、二世中村又五郎、中村吉右衛門、市川染五郎(現・幸四郎)、十七世中村勘三郎の豪華配役でお届けする、名刀の奇瑞を描いた時代物の名作『梶原平三誉石切』(かじわらへいぞうほまれのいしきり)も放送される。歌舞伎ファンにとってはちょっと懐かしい舞台のTV初放送だ。

外出するのもおっくうになりがちな梅雨の時期、バラエティに富んだ6月の特選歌舞伎をお楽しみあれ!詳しい放送情報はCSチャンネル衛星劇場のホームページでご確認を!

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