演劇集団キャラメルボックスが結成30周年記念の上演作第三弾として、名作小説『時をかける少女』の初舞台化を発表した。『時をかける少女』(角川文庫刊)とは、1967年に筒井康隆により発表された日本SF小説の傑作。発刊以来、幾度となくドラマ・映画・アニメへと映画化されてきたが、意外にもこれまで舞台で上演されることはなかった。今回の舞台化では『時をかける少女』のその後を17歳の少女・真夏の物語として、脚本・演出を務める成井豊が原作ファンも原作を知らない人も楽しめる新たな“少女”の物語として描く。
尾道マナツは高校2年の女の子。札幌で両親と暮らしている。8月、東京に住む伯母が病気で倒れたと聞き、看病にために東京へ行く。伯母の芳山和子は、大学で薬学の研究をしていた。マナツは伯母に付き添って大学へ行き、そこで幼馴染みの竹原輝彦と再会する。その時、研究室で爆発事故が発生。目が覚めると、マナツと輝彦は一日前にいた。二人は事故のせいで、タイムリープしたのだ。マナツの話を聞いた和子は、自分の高校時代を思い出す。32年前、和子は何度もタイムリープした。彼女にその能力をもたらしたのは、ケンという名の少年だった・・・。
主演は先に上演された『パスファインダー』でリン役を公演した木村玲衣。客演には、元劇団員であり現在は映像作品で活躍中の近江谷太朗を『容疑者Xの献身』(2012年)以来3年ぶりに迎える。さらに『涙を数える』(2014年)で初めてキャラメルボックスへの出演を果たし、明るいキャラクターで人気を博したD-BOYSの池岡亮介も再び登場。その他、西川浩幸、坂口理恵、岡田さつき、前田綾、大内厚雄、三浦剛、筒井俊作、左東広之、鍛冶本大樹、金城あさみ、毛塚陽介/関根翔太(Wキャスト)が出演する。
30周年記念公演にあたり、製作陣から本当に好きなものを舞台化してくださいと言われた成井が「これしかない!」選びだしたのが本作。キャラメルボックス30th vol.3『時をかける少女』は、2015年7月28日(火)から8月9日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて、8月20日(木)から8月24日(日)まで大阪・サンケイホールプリーゼにて上演される。