ダンサーたちが輝くミュージカル 劇団四季『コンタクト』開幕!

当ページには広告が含まれています

劇団四季のミュージカル『コンタクト』が11月16日(日)に東京・自由劇場で開幕した。『コンタクト』はブロードウェイを代表する演出家の一人、スーザン・ストローマンが初めて演出を担当したミュージカル。18世紀のフランス、1950年代と現代のニューヨークという三つの場面で構成され、それぞれのシーンで「人と人とのふれあい(コンタクト)」が描かれている。

劇団四季で先日こんなオーディションが行われました。その模様をちらっと!

使われる音楽はジャズやクラシックなどの既成曲。歌は一切なく台詞も必要最低限。表現のほとんどをダンスが占めるという斬新な手法が大評判となり、2000年のトニー賞では最優秀作品賞、最優秀振付賞など4部門を獲得。劇団四季では2002年の初演以来、総公演回数585回を数え、四季の代表的なレパートリー作品として多くの観客に愛されている。以下各場面の見どころを紹介しよう。

Part1:「SWINGING」の舞台は18世紀のフランス。一組の貴族のカップルと召使いの男性が森にピクニックに来ている。ブランコを使ってのアクロバティックさと優雅さが融合したダンスが楽しい。ラストのどこか風刺の効いた“オチ”にはつい笑顔がこぼれる。

Part2:「DID YOU MOVE?」は1954年のニューヨーク。イタリアンのレストランにやって来たマフィアのボスらしき支配的な夫と従属する妻。あまりに強権的な夫が席を立つと、妻は妄想の世界で自由に踊りだす。彼女の心情に合わせて変化する照明や周囲の登場人物たちの演技も見どころの一つだ。

コンタクト

Part3:「CONTACT」は現代のニューヨークが舞台。地位も名誉も手に入れ、周囲からは成功者と思われている広告代理店の若い重役、マイケル・ワイリー。だが彼の心の中は空しさで溢れ、ある晩自殺を図ろうとする。そこで彼が見た“幻影”とは。何が現実で何が夢なのか、観客もマイケルと共にその不思議な世界に魅了される。現代人が抱える“闇”と、ひょんなことからその先に見える“光”。Barでのダンスシーンは圧巻。

コンタクト

歌もなく、台詞も最小限と言う事で、登場人物たちの心情は主にダンスで表現されていく。今回『コンタクト』にキャスティングされているのは劇団四季の精鋭ダンサーたち。Part1では華麗に踊る召使いを演じ、Part2、Part3で場の温度を上げるダンスを魅せる松島勇気、内気な妻から奔放な女へと瞬時に変化する青いドレスの坂田加奈子、アンサンブルとして各シーンで多彩なキャラクターを打ち出してくる加藤久美子、岩崎晋也、西尾健治らのバリエーション&情感豊かなダンスは心に刺さる。そして“踊れない男”マイケル・ワイリーを演じる田邊真也はとことんチャーミングだ。

『コンタクト』の登場人物たちは皆、他者との“コンタクト(ふれあい)”を求め、葛藤している。その葛藤や言葉にならない思いがダンスでより雄弁に語られていく。スタイリッシュでありながら、人間の“孤独”にスポットをあてた本作をぜひ劇場で体感して欲しい。

劇団四季の顧客満足度が一位に!くわしくはこちらから。

劇団四季『コンタクト』は12月7日(日)まで東京・自由劇場にて上演中。
※記事中のキャストは編集部観劇時のもの

※現在、好評につきチケット前売券が全日完売となっている。
 翌日の公演に残席がある場合、劇団四季予約センターにて予約を承るとのこと。
 劇団四季予約センター 0120-489444(「四季の会」会員:14:00~、一般のお客様:15:00~) 

撮影:下坂敦俊

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

エンタステージは、演劇初心者からツウまで、演劇に関する情報、ニュースを提供するサイトです。サイトを訪れたユーザーの皆さんが、情報をさらに周囲に広めたり、気になる作品や人物などを調べたり・・・と、演劇をもっと楽しんでいただける情報を発信していきたいと思います。

目次