2017年にTVアニメなどで大きな話題となった「けものフレンズ」。舞台も2017年6月に上演され、大きな反響を巻き起こした。その再演が、2018年1月にAiiA 2.5 Theater Tokyoにて行われる。一部新キャストを迎え、新曲も追加されるなど、パワーアップしたこの再演に向け、フェネック役の本宮佳奈とアライグマ役の小野早稀にインタビュー。
TVアニメでも同役の声優を務めていた二人に、初演の思い出や再演への意気込みなど、アニメ・舞台と同様に“アラフェネ”コンビらしく、楽しく語ってもらった。
――初演ではとても大きな反響があったと思いますが、当時の心境はどうでしたか?
小野:正直なところ、すごく不安がありました。私は舞台に立たせていただくのが初めてで、右も左も分からない状態からのスタートでしたし、アニメで声をやらせていただいたキャラクターを自分の体で表現するということも初めてだったので・・・。でも、観てくださった皆さんからTwitterやお手紙などで「すごく良かったですよ」というお声をたくさんいただけたんです。それを、公演の前や声のお仕事の休憩中に読んだりして、元気をもらっていました。
本宮:私も、「舞台を私たち声優がやっていいのだろうか?」という点で、不安を感じていました。でも、実際にやってみるとすごく楽しくて、自分がアニメで演じている役を実際に舞台でも表現させていただけるということは、本当にありがたいことだなと思いました。皆さんから「フェネックそのものだった!」みたいなあたたかい言葉をいただけたので「喜んでもらえているんだ」と実感できて、なおさら楽しくなりました。
――お二人は舞台上で一緒に登場するシーンが多かったですが、アニメで共演してきたからこそ心強いものがあったのでしょうか?
小野:そうですね。相方として心強かったです。安心感というか・・・失敗してもお互いにフォローしあえるということが分かっているので、信頼して、自由にアドリブをさせてもらいました。
本宮:お客さんいじりは、ほとんどアドリブだったよね(笑)。
小野:そうなんです。お客さんいじりのシーンは、本当に自由にやらせていただいていました(笑)。
本宮:ちゃんさき(小野早稀の愛称)は“フォローしてくれる”と言ってくれましたけど、私が引っ張ってもらった感じがしていました。ちゃんさきは初舞台だったので、稽古中に教えたりする部分はありましたが、実際舞台では、役として率先して前に出てくれていたので、私はそれについていって、自由にやらせてもらったなという印象でしたね。
――お二人は、役柄とそっくりな印象ですが、お互いはどう思っていますか?
本宮:え~、本当ですか!
小野:容姿が似ているとよく言われますね。
本宮:確かに。見た目はよく言われるんですけど、中身は全然違って、逆なんです(笑)。私がアライさんで、ちゃんさきがフェネックみたいな感じです。
小野:どちらかというと、本宮の方が一人でしゃべっていたり、突っ走ったりすることが多いので(笑)。アライさんに似ていますね。
本宮:ちゃんさきは、冷静沈着な感じですね。
小野:そう、私のほうが本当は静かなタイプなんですよ(笑)。
――役柄同様に小野さんがボケで、本宮さんがツッコミのイメージがありました(笑)。
小野:いやいや、意外と私がツッコミなんですよ。
本宮:いやいやいや、私の方がツッコミですよ~(笑)。
小野:でも、よく言われるのは「両方ともボケ」。実はそうかもしれない(笑)。
――「けものフレンズ」の声優ユニット「どうぶつビスケッツ」ではサーバル役の尾崎由香さんと3人でユニットを組まれていますが、ユニットでの関係性もそんな感じですか?
本宮:誰かがボケたら誰かがツッコむ、みたいな感じで・・・みんなボケていますね。
小野:PPP(※ペパプ、「けものフレンズ」に登場するペンギン役の声優ユニット)からよく言われるのは3人ともボケ(笑)。わりと3人とも自由にやるので、もう明確なツッコミがいないんです。
本宮:でも総合的に見て、一番まとめてくれるのはちゃんさきです。しっちゃかめっちゃかになったのを「戻っておいで」と良い感じでまとめてくれますね。
小野:そうかな(笑)?
――初演の稽古の時も、そのようなやり取りがあったのでしょうか?
小野:いえ、私はいっぱいいっぱいで・・・周りの状況を見る余裕もなかったんです。舞台のことが本当に分からなかったので緊張もしましたし、間違いがないかどうか、いつも台本を確認していました。アニメだと、台本を持って台詞を見ながらお芝居が出来るという安心感があるのですが、それができない舞台で頼れるのは自分の頭だけじゃないですか。だから、本当にいっぱいいっぱいでした。
本宮:私は舞台と朗読劇をやらせていただいた経験があったので、立ち回りとか、立ち位置に関してちゃんさきが迷っていた時は、「ここにいたほうがいいよ」とか、「このタイミングで出るといいかも」みたいに、少しだけアドバイスをしていました。
小野:そう!「かぶってるから、もうちょっと前に出て」とか指示を受けても、全然分からないような状態だったんです。舞台を観に行くのは好きなんですけど、そういうところを意識したことがなかったので、実際やる側になるとたくさん発見がありました。アニメの収録では、マイクの位置と、周りの方とぶつからないように、というような意識しかなかったので。
――ちなみに、舞台にアニメの声優の皆さんが出演するというのは、いつ頃からお話があったのでしょうか?
小野:私は、舞台の正式発表の少し前に知りました。上映会の時かな?皆が「次は6月に舞台をやる」って話していて、「え?!何事?」と思っていたんです。
本宮:・・・というのはちゃんさきだけで、他の人たちは前から知っていたんですよ。アニメの役をいただいた時点で、「舞台もやるよ」と雑談で聞いていたので、私たちは最初から知っていたはずなんですよ(笑)。
小野:「けものフレンズ」を舞台化する、というのは、話の流れで分かっていたんですけど、まさか自分が出るとは思っていなかったんですよ。だから、皆が舞台の話をしだした時に「何を言っているんだろう?」と思っていたんです。
本宮:あー、そういうことか。
小野:だから、皆が「スケジュールが・・・」という話をしている時も、一緒に舞台を観に行く話でもしているのかな?と思っていて。だから、舞台をやると言われた時に、「え!?自分たちがやるの?」という感じでした!
本宮:でも、皆最初から知ってたよ(笑)。
舞台「けものフレンズ」再演 本宮佳奈&小野早稀インタビュー
――初演の舞台も大好評でしたし、その前には歌手としてTV番組の『ミュージックステーション』に出演するなどアニメだけにとどまらない作品になりましたが、この作品の人気をどう捉えていらっしゃいますか?
小野:最初は、1クールの作品だと思っていたので、皆さんとのお付き合いも、3ヶ月ぐらい切磋琢磨して「ハイ、解散!」という、いつもの感じだと思っていたんです。まさかこんなに密に、一緒にいろんなことをやらせていただける機会があるとは想像もしていなかったです。
本宮:私も、この展開には本当にビックリしています。舞台も、決まった時は「客席が埋まるのかな・・・」と心配をしていましたが、好評をいただいて、再演もできるなんて、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。
――初演のゲネプロにも、舞台系メディア以外の様々なメディアの方々も来ていて、取材する側としても注目されていることを感じました。
本宮:ゲネプロ前の囲み取材でいろいろな方向から「目線をお願いします!」と言われたことが印象に残っています。初めての経験でした(笑)。
小野:やったやった(笑)。
本宮:めちゃめちゃ緊張したね。
小野:緊張しましたね~。意気込みのコメントも、人数が多い中で最後の方に振られたから、言おうと思っていたことが出尽くしてしまって(笑)。
本宮:そうだよね。あの空気感は特殊でしたね。
小野:笑いを取れたらいいなと思ったんですけど(笑)。
本宮:(笑)!
――再演の時、期待しています(笑)。その再演は、AiiA 2.5 Theater Tokyoと2.5次元作品が多数上演されている劇場で行われますね。
小野:私、ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」(セラミュー)を、毎年あの劇場に観に行っていたんですよ・・・。まさか、そこに自分が立つ日が来るとはまったく思っていませんでした。でも、あの劇場で上演されてきたたくさんの素敵な作品の中に「けものフレンズ」も仲間に加えていただけるのは、とても感慨深いですね。がんばらなきゃいけないなという気持ちでいっぱいです。
本宮:私も2.5次元作品が好きで、あの劇場には何度も足を運んでいるので、そこに自分が立てることがすごく嬉しいです。「けものフレンズ」としては、前回よりも劇場のキャパが広がりますし、ステージも広くなるので、皆でさらに“どったんばったん大騒ぎ”できればいいなと思います。初演を経験して、共演者の皆さんのことはしっかり分かっていると思うので、今回の再演では更に絆を深めて、より楽しい舞台を目指せたらと思います。
――小野さんはセラミューをご覧になっていたということは、セーラームーンを演じていた野本ほたるさん(オカピ役)との共演におどろかれたのでは?
小野:ビックリしました!「セーラームーン!」ってめっちゃ思っていました(笑)。
本宮:そうだよね、そうなるよね(笑)。
小野:野本さん以外にも2.5次元作品に出演されている女優さんも多かったですし、マンモス役の仁藤萌乃さんはAKB48のライブを観に行っていたので。そんな方々とご一緒できると聞いた時は、声優という立場に甘えず、ご迷惑をかけないようにしなければという気持ちでした。・・・でも、皆で飲みに行った時に、「野本さん、足キレイだな~」とか思いながら、こっそり隠れて見ていました(笑)。
――舞台の見どころの一つとして、アニメ主要キャストの声優の方たちと舞台で活躍されている方たちとのコラボレーションがあると思います。
小野:そうですね。普段ご一緒する機会がなかなかない方々なので、学び、吸収する部分が本当に多かったです。舞台でのお芝居と声のお芝居は違うので、舞台でどうすればいいのかたくさん勉強させていただきました。逆に、キャラクターのことについては、皆さんが私たちに「どういう風に演じているの?」と聞いてくださって、話し合うことでお互いに高め合うことができました。この作品では、声と全身で演じる舞台の、良い部分をミックスできたんじゃないかと思います。
本宮:たぶん、声優陣だけで「けものフレンズ」の舞台をやっていたら、あのクオリティにはならなかったと思います。舞台経験が豊富な皆さんの立ち振舞いから学ばせていただいた部分も大きかったですし、個人的には、舞台に立つ背中を押してもらったと感じました。
――初演を踏まえ、再演でがんばりたいことや試してみたいことはありますか?
小野:初演は楽しかったんですが、本当にいっぱいいっぱいだったので(笑)。再演では少しゆとりを持って、お芝居を楽しむという意味でも、キャラクターの魅力をもっと引き出せたらいいなと思っています!
本宮:再演はステージが広くなり、よりダイナミックにできると思うので、動きやダンスで、もっと大きな表現ができるようにがんばりたいですね。さらに、よりフェネックらしく、アラフェネらしく、できたらいいなと。それから・・・「どうぶつビスケッツ」は、初演の千秋楽でしゃべれないぐらい大号泣してしまったんですよね(笑)。
小野:懐かしい!そうだったね。幼稚園児が迷子になったように泣きじゃくってしまって、本当に恥ずかしかった!しかも、初演のDVDにもそれが収録されているんですよ・・・。そこはカットして欲しかった(笑)!
本宮:再演では、泣いてもいいけど・・・キレイな一筋の涙ぐらいで終わらせたいです(笑)。
――再演も、最後の挨拶まで目が離せませんね(笑)。
本宮:そうですね、カッコ良く、クールに決めて見せます(笑)!
小野:それを目標にがんばりましょう(笑)。
本宮:新曲も追加されるそうなので!楽しみにしていただければと思います。
小野:私たちも楽しみです!
――最後に、再演を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。
小野:舞台「けものフレンズ」再演、これは皆さんのお声があってのことだと思います。またジャパリパークが帰ってきますので、皆さんもフレンズになった気持ちで、一緒に冒険を楽しんでいただけたら嬉しいなと思います!
本宮:初演を劇場で観てくださった方、DVDで観てくださった方、そして初めて観に来てくださる方、全世界から応援に来ていただければと思います。よろしくお願いいたします。
◆公演情報
舞台「けものフレンズ」(再演)
2018年1月13日(土)~1月21日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo
【原作】けものフレンズプロジェクト
【脚本・演出】村上大樹
【出演】
<サーバル役>尾崎由香
<フェネック役>本宮佳奈
<アライグマ役>小野早稀
<ロイヤルペンギン役>佐々木未来
<コウテイペンギン役>根本流風
<ジェンツーペンギン役>田村響華
<イワトビペンギン役>相羽あいな
<フンボルトペンギン役>築田行子
<オカピ役>野本ほたる
<マンモス役>仁藤萌乃
<ヒツジ役>西川美咲
<ホワイトタイガー/サーベルタイガー役>野口真緒
<オオフラミンゴ役>幸野ゆりあ
<タヌキ役>加藤里保菜
<クロヒョウ役>稲村 梓
<チーター役>石井玲歌
<シロナガスクジラ役>伊藤梨花子
<イワトビペンギン役>山下まみ(友情出演)
<アンサンブル>
古庄美和
鳥越理沙子
小泉日向
黒崎 純
西島綾香
◆すっごーいニュース♪◆
【1月13日、1月14はあのフレンズが登場!?】
イワトビペンギン役で山下まみさんが友情出演してくれるこの2日間、なんと、あのマーゲイの出演が決まった!
えー!一体どんな風に登場するのかな?答えは劇場で!おたのしみに♪
【終演後のイベント決定!!】
1月16日(火)、1月19日(金)はフレンズたちがお見送り♪
・1月16日(火)19:00公演
PPP(ロイヤルペンギン、コウテイペンギン、ジェンツーペンギン、イワトビペンギン、フンボルトペンギン)+ヒツジ+オオフラミンゴ+シロナガスクジラ
・1月19日(金)19:00公演
サバンナガールズ(サーバル、オカピ、マンモス、タヌキ、クロヒョウ)+フェネック+アライグマ+サーベルタイガー+チーター
【ジャパリパークで記念撮影♪】
1月17日(水)、1月18日(木)に来場したフレンズの中から、抽選で10名のフレンズを舞台のジャパリパークに招待♪
わーい!さっきまでフレンズたちがどったんばったん大騒ぎしていたあのステージの上に立てちゃうよ!
最後はみんなでなかよく記念撮影♪
※キャストの参加はなし
【公式HP】https://www.nelke.co.jp/stage/kemono-friends2018/
【公式Twitter】https://twitter.com/kemono_butai
【特別企画】直筆サイン入りチェキをプレゼント!
舞台「けものフレンズ」再演に出演する本宮佳奈さん&小野早稀さんより、直筆サイン入りチェキをいただきました。こちらを、抽選で1名様にプレゼントいたします。
ご希望の方は、下記の応募方法にてご参加ください!
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<応募期間>
2017年12月26日(火)~2018年1月21日(日)まで
当選者には、エンタステージのTwitterアカウントよりDMにてご連絡を差し上げます。
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皆様のご参加をお待ちしております!
(C)けものフレンズプロジェクトS
(撮影/エンタステージ編集部)