ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~リレーインタビュー第1弾!イタチ役・良知真次 「お客様がいてこそ“2.5次元”になれる」

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全世界での累計発行部数が2億部を超える大人気漫画「NARUTO-ナルト-」を原作としたライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」は、2015年、2016年に上演されヒットした。そして只今、「暁の調べ」と題した待望の新作が上演中!今作のカギとなるうちはイタチ役を演じるのは、ミュージカル界で活躍する良知真次。

ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」初参加となる良知に、作品の魅力、2.5次元舞台の魅力を聞いた。

ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~リレーインタビュー_良知真次

――今回の出演が決まった時のことを振り返って、いかがですか?

漫画『NARUTO-ナルト-』の連載が始まった頃、友達に「おもしろいから絶対に読んだ方がいい!」とすすめられて、イタチが出てくる前ぐらいまでハマって読んでいたんですよ。・・・つまり、今回の出演が決まってから、原作のイタチが出てくるところを読みました。自分が演じると分かってから、イタチのシーンを読むことになるなんて、運命のいたずらかな、なんて思いましたね(笑)。今まで読んでいたところ、も改めて読み返してみると、当時ものすごくハマっていた気持ちが蘇ってきました。一ファンだった世界観に自分が入れるんだと思うと、すごく嬉しかったです。

――良知さんが感じる『NARUTO-ナルト-』の魅力は、どんなところですか?

一言で言うなら「愛」。友情だったり、兄弟愛だったり・・・人と人の絆が、恥ずかしいぐらいに描かれているところかな。僕らも「愛」の大切さを分かっているけれど、なかなか表には出しきれないじゃないですか。でも、『NARUTO-ナルト-』のキャラクターたちは胸を張って表現している。だから、これを舞台にしたら、漫画原作という感覚を超えて楽しめるんじゃないかなと思いました。

物語自体は、ありえない設定ですけどね。現代には忍者もいないし、僕が知っている限り、実際に忍術を使える人もいないですし(笑)。そんな派手な要素がありつつも、その底にあるテーマは「愛」だと思うんです。今回はそこに「暁の調べ」というサブタイトルがついているので、その“調べ”に乗せて愛や絆を届けられれば、作品の持つ魅力を最大限伝えられるのではないのかなと思っています。
さらに“ライブ・スペクタクル”ということで、普通の舞台や音楽劇、ミュージカルとは違う新たなジャンルですよね。アクションや効果もパワフルなので、さらにパワーアップしたものをお届けしたいと感じています。

ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~リレーインタビュー_良知真次2

――今回は、良知さん演じるイタチが物語のキーマンですね。

そうですね。始まる前は、責任を持たなければいけないという意味で、怖くもありましたが。「暁の調べ」というサブタイトルを担う重要な役でもあるので、その責任をしっかり背負って、日々公演に臨みたいと思っています。また、イタチはとても人気のあるキャラクターなので、演じさせていただけるのは役者としてすごく嬉しいですね。
さらに、前作の舞台ですでに、今作に続くイタチについての伏線が張られていたので。そんな大事な役をやらせてもらえる事はとてもありがたいことですし、すでに世界観がしっかりと出来あがっている舞台の良いエッセンスになれるようにと思っています。

――ビジュアルも、弟であるサスケ役の佐藤流司さんと似ていますよね。

そう思ってもらえると嬉しいです。兄弟っぽさがうまく表現できたら、兄弟間の憎しみもより深く感じていただけるかなと思います。これまでは声やシルエットでしか出演していなかったイタチが実際に登場する、これが今作のもっとも大きな変化だと思うので、原作のイタチに似ることを大事に演じたいと思います。

ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~リレーインタビュー_良知真次3

――本番で動いているお姿を拝見して、さらに原作の雰囲気が良く出ていると感じました。

ビジュアル撮影の時点から、2.5次元作品のすごさを感じましたよ!原作漫画の絵を見ながら、手の角度や表情を追求して撮るんです。原作を好きな人たちの期待を裏切らないビジュアルを作ることは、2.5次元ならではですし、勉強になります。
僕は2.5次元の舞台出身ではないので、役作りについては若い俳優たちから学びました。(2.5次元作品ではない)ほかの舞台では、台本をもらって文字から「どんな役なんだろう」と想像を膨らませますけど、漫画原作だとすでに絵があって「これはこういう役だ」という答えが出ている。
お客様からすると、例えば右利きのキャラが左利きになっていたら違和感があると思うんです。そんな風に、すでに役のキャラクターとして決まっていることは、役者にとって縛りではない。答えがあるからこそ、その役の気持ちが伝えやすいんだと思うんですよ。僕も、すでに原作で描かれていることをヒントにうちはイタチ役を演じたいと思って、作ってきました。

――今作では、“歌”の要素が大きな変化をもたらしています。

そうなんです。僕はいろんなミュージカルに出演してきましたが、このライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」で歌うことは、かなりの挑戦だと思っていました。なぜなら、原作では歌っていないのに舞台では歌うということで「歌っちゃうと残念な感じだね」と思われないようにしなければいけない。歌の上手い下手ではなく、「なぜ歌うのか」という説得力が必要になってくるんです。

ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~リレーインタビュー_良知真次4

――漫画原作ならではの難しさでもあるんですね。

2次元と3次元の境界線の上にあるのが2.5次元だと感じているし、それが2.5次元の魅力でもあると思います。漫画の場合、そのキャラクターの呼吸をしているのは読者なんです。それが、2.5次元になった時には役者が呼吸をしなければならない。だからこそ、動きや呼吸音が重要になってくると思います。
すでにお客様の中にあるものを形にするので、お客様がいないと成り立たないんですよね。役者だけではなくお客様がいてこそ、“.5”になれるのかな。お客様が目を輝かせている姿を見ていると、そこに2次元から2.5次元になる魔法がかかっているような気がするんです。

――良知さんは劇団四季やウィーンミュージカル、韓国ミュージカルなどさまざまなミュージカルの経験をお持ちで、さらに2.5次元作品にも出られていますが、2.5次元ならではの楽しみはありますか?

原作やアニメのシーンが2.5次元になった時、どういう表現になるんだろうというのが一番楽しみですね。原作もアニメも、ファンの多い作品なので、その期待を裏切ってはいけないというハードルの高さもありますが、『NARUTO-ナルト-』の世界を創れることはとても嬉しかったです。初演、再演とライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」を創り上げてくれたメンバーがいるので、年齢的には僕より一世代若い先輩たちに頼って、自分にできることを一生懸命やろうと思って臨みました。

ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~リレーインタビュー_良知真次5

――原作は海外でも人気ですし、今回もシンガポールと上海での海外公演も行われます。ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」のこれからが楽しみです。

映画もそうですが、海外に行くのは簡単なようで、難しかったりします。けれど2.5次元って、日本のオリジナルとして世界にどんどん発信していけるコンテンツですよね。ブロードウェイやウィーン、ロンドンのミュージカルみたいに、海外から入ってくるのではなくて、日本が創り出したものを海外に持っていける。そんな可能性のある舞台に挑戦できているということのは、すごく光栄ですし嬉しいです。『NARUTO-ナルト-』の魅力である「愛」を“調べ”に乗せてお届けするので、海外公演はもちろん、大阪、東京凱旋公演も楽しみに観にきていただければと思います!

ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~リレーインタビュー_良知真次6

目次

『ライブ・スペクタクル NARUTO-ナルト- ~暁の調べ~』インタビューリレー企画!

“ナルステ”初参加となる良知さんから、うずまきナルト役の松岡広大さん、うちはサスケ役の佐藤流司さんに3つの質問をぶつけていただきました。

【質問1】
一般的な作品と“ライブ・スペクタクル”である『NARUTO-ナルト-』の違いは?

【質問2】
2.5次元作品の役づくりについて、僕は原作のない舞台より難しいと感じていますが、二人はどうやって役づくりをしていますか?

【質問3】
長い公演期間、体力維持はどうしていますか?(ちなみに僕は温泉です)

★良知さんから松岡さん、佐藤さんへメッセージ!
二人はミュージカル『テニスの王子様』の頃から知り合いで、とても仲の良い関係ですよね。くれぐれも、仲間はずれにしないでねってお願いしたいです(笑)。これからもよろしくお願いします!

良知さんの質問に対する松岡さん、佐藤さんの答えは、後日公開のインタビュー記事内で!お楽しみに。

◆公演情報
ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~
【東京公演】5月19日(金)~6月4日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo(終了)
【シンガポール公演】6月10日(土)・6月11日(日) Marina Bay Sands MasterCard Theatres
【大阪公演】6月16日(金)~6月22日(木) 大阪メルパルクホール
【上海公演】7月14日(金)~7月23日(日) 虹橋芸術中心
【東京凱旋公演】7月29日(土)~8月6日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo

【脚本・演出】児玉明子
【音楽】和田俊輔
【出演】
松岡広大 佐藤流司/
伊藤優衣 君沢ユウキ/
藤田玲 北村諒 岡田亮輔/
大湖せしる/
萩尾圭志 七木奏音 山口智也/
林野健志 辻諒 片山浩憲/
白崎誠也 寒川祥吾 宮川連 野間理孔 松林篤美 知念紗耶
悠未ひろ/
良知真次
【演奏】土屋玲子(二胡) 加古臨王(和太鼓)

(C)岸本斉史 スコット/集英社  (C)ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」製作委員会2017

(撮影/河野桃子)

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この記事を書いた人

高知出身。大学の演劇コースを卒業後、雑誌編集者・インタビューライター・シナリオライターとして活動。

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