熱き武将たちの戦いを、個性あふれるキャスト陣でダイナミックかつドラマティックに描き出す『戦国BASARA』シリーズ。2017年2月3日(金)より東京・天王洲 銀河劇場で上演される新作は、関ヶ原が舞台。戦国時代最も激しい戦いとされる、あの「関ヶ原の戦い」だ。シリーズ史上、見たことのない大合戦を前に、「斬劇『戦国BASARA』関ヶ原の戦い」で、四大戦国武将を演じる中尾拳也、沖野晃司、眞嶋秀斗、松村龍之介の4人に話を聞いた。
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――『戦国BASARA』シリーズへのご出演は、松村さん以外のみなさんは初めてですね。
中尾:そうです!僕は元々『戦国BASARA』シリーズの舞台がすごく好きで、福岡に住んでいた頃から何回も観に行っていました。もちろん、松村さん演じる真田幸村も観ていました!
松村:そうか、福岡公演もありましたね。それは嬉しいです!
中尾:だから自分が出るっていうのは、最初は実感があまり湧かなかったんです。とにかく毎回稽古で吐くぐらいどっぷり浸かりたい!ものすごく強い武将という役柄なので、強さゆえの余裕みたいなものも出さないといけないですし、稽古でしっかりそこまでもっていきたいですね。
――今回の舞台は戦国時代最大の戦、「関ヶ原の戦い」ですもんね。中尾さん演じる徳川家康は、沖野さん演じる石田三成と敵対する役どころです。
沖野:とにかくめちゃくちゃ恨んでるんだよね、家康を。台本から圧を感じるくらい(笑)。侍とか武将の役を演じることは結構多くて、今回僕が演じさせていただく石田三成が出てくる他の舞台にも別の役で出たことがありました。そばで見ていて、「この人(石田三成)めちゃくちゃかっこいいな~」って思っていたんですよ。なので、今回の役を聞いて「あれを自分がやるのか!」という気持ちになりました。
中尾:家康は「とにかくみんなを照らさなきゃいけない」って思っている人。でも、その中ですれ違いが起きて、戦わなければいけなくなる。戦いの中でも、情に厚くて、絆を大事にしているところがある武将なので、そういう部分を出していきたいです。それに、おっきーさん(沖野)がすごくヤバそうな方なので、一緒にやらせていただけるのが楽しみです!
沖野:ヤバそうって!聞こえ方次第では良からぬ方向にいくよ(笑)。でも、すべてのセリフの後ろに“家康ー!”って入ってるかと思うくらい、恨み尽くしてる役だからね。
中尾:確かに!こんなにも役名を呼ばれることって、そうはない気がします!
沖野:ただ、さっき中尾くんが言ったみたいに、悪には見えないように気をつけないと。みんながそれぞれの“正義”を持っていて、それがぶつかり合ってしまうのが人間っていうところなんですよね、この物語って。人間関係が浅い舞台をやってもお客さんは楽しくないので、そういう意味で、僕たちの心の動き、役としての生き方を何より大事に演じられればと思います。
――武将としての生き様ですね。みなさん、役へのアプローチとしてそれぞれの戦国武将についての勉強もされているとか・・・。
松村:僕は、幸村を初めて演じる時に、ゆかりの地やお墓に行って、お名前をお借りしますっていうのを伝えてから稽古に入りました。大きな名前を借りて演じるという覚悟として。
中尾:今回の4人(徳川家康・石田三成・伊達政宗・真田幸村)も、誰もが知っている武将ですもんね。
松村:いわば戦国時代のビッグネームですよね。かといって、『戦国BASARA』は史実通りではない部分もあるので、そこはうまくアレンジをきかせていければとも思っています。
眞嶋:僕、初めて打ち明けるんですけど、学生時代から歴史がすごく苦手だったんです!(笑)。特に授業でやる日本史って、全体を満遍なく暗記するっていうイメージが強くて、面白くないと思ってたんですよ。
沖野:学校では、学ぶというか、覚えさせられるっていうイメージはあるよね。
眞嶋:そうなんです。でも、今こうやって伊達政宗という一人の武将について深く調べているととても面白くて。やっぱり日本史を勉強しておけばよかったかなってちょっと後悔しています(笑)。
――そうだったんですね!眞嶋さん演じる伊達政宗と松村さん演じる真田幸村は、ライバル間に生まれる「確執」が1つのテーマになっていますよね。
眞嶋:前作のゲネプロで、伊達政宗を演じられた塩野瑛久さんをお見かけしたんですけど、オーラがただならぬ雰囲気があって・・・これをやるのかという気持ちがありました。今は、先輩のあの姿に追いつく、というイメージを持っています。そして、松村さん演じる幸村の「ライバル」にふさわしい張り合いがしっかり出せるまで、必死に這い上がっていきたいです。戦国時代の舞台自体が初めてなので、言葉の言い回しや所作も基礎からやっていきたいですね。
松村:僕は、今回また真田幸村という役を演じさせていただくのが純粋に嬉しいです。そして、役は変わらずとも、毎回新たな気持ちで挑ませていただいています。自分自身が年齢を重ねるにつれて幸村への想いも変わっていって、毎回新しい発見があって・・・そして、こうして初めてましての方と舞台に立つ。なので、今回もいい意味で期待を裏切りたいです。僕の演じる幸村を知っている人も来てくれるからこそ、予想を超えていきたい。今日初めて4人揃って会ったんですけど、波長が合うというか、居心地がいいというか、そういう人たちなので、どんなものが生まれるか楽しみです。
沖野:たしかに、とても2時間前に初めて会ったような気がしないね!
中尾:僕、本当に今日で緊張が解けました。みなさんに会うまではプレッシャーも大きくて不安だったんです。いい方ばかりで、本当に安心しました(笑)。
――恨み合ったり、高め合ったり、人間関係においてはかなり密な距離感の役柄を演じられますもんね。
中尾:そうなんです。だからおっきーさんと今日お話して、頼れる先輩がいてすごく心強いですし、絆を深めていきたいと思います!
沖野:じゃあ、毎日電話するわ(笑)。
松村:可愛がり方がおかしい!でも、早くもこんな感じに打ち解けられて良かったです(笑)。
――2時間前に初顔合わせだったとはとても思えないムードです!最後に、このメンバーで挑む熱き戦いに向けて、意気込みをお願いします。
中尾:「関ヶ原の戦い」という、誰もが知っている大きな戦いがテーマになっています。知っていることだからこそ、奥深く『戦国BASARA』としての「関ヶ原の戦い」を魅せてけたらと思っています。僕たち一人ひとりが戦国武将として、魂を吹き込んで演じさせていただきますので、ぜひ観に来てください!
沖野:初めて来てくれたお客さまに、いい意味での衝撃を持って帰ってもらえるような舞台にしたいです。作品について語るより、「とにかく観てみて!」って周りに薦めたくなるような。いい舞台って、「これをどんどん広めたい」って思ってくれる人がたくさんいる舞台だと思いますし、今作はそのポテンシャルを秘めた作品だと思っています。発した言霊をお客さまにしっかりキャッチしてもらえるよう、言葉を大切に挑みます。
眞嶋:僕自身、前作を観たとき、目ではもちろん、音がいつまでも耳に響いていたり、物語を追うごとに、心にも体にも自ずと力が入るような感覚でした。それだけ熱量を感じた作品だったので、自分が舞台に立って演じる時も、すべての公演で熱量を発していける作品にしていきたいと思っています!
松村:観に来てくれた人の心に、絶対何かを残せるものになると思います。初めての人、よく観てくれている人、興味がなかった人、期待している人、していない人。いろんな感情を持った全てのお客さまに、おっきーさんが仰ったように、観に来てよかった、薦めたい!と思っていただける舞台にしていきたいです。
◆公演情報
斬劇『戦国BASARA』関ヶ原の戦い
2017年2月3日(金)~2月12日(日) 東京・天王洲 銀河劇場
2017年2月17日(金)~2月19日(日) 大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
原作:CAPCOM(「戦国BASARA」シリーズ)
構成・演出・映像:ヨリコジュン
企画・原作監修:小林裕幸(CAPCOM)、山本真(CAPCOM)
出演:中尾拳也、沖野晃司、眞嶋秀斗、松村龍之介/椎名鯛造、白又敦、末野卓磨、大山将司/河村唯、護あさな/汐崎アイル、伊藤裕一/松田賢二/
井上正大(映像出演)
オフィシャルHP:https://www.basara-st.com
◆あらすじ
石田三成を友として歩んできた徳川家康の裏切り。
互いをライバルとして高めてきた伊達政宗・真田幸村の確執。
すれ違う心の中で、「未来」と「純粋」は、相反するものとなり矛盾を生み出す。その矛盾はやがて日ノ本を「東」と「西」に分け、様々な想いを巻き込みながら戦国最大の合戦『関ヶ原の戦い』へと突き進む・・・。
◆プロフィール
中尾拳也(なかおけんや)
1993年5月9日生まれ、福岡県出身。舞台を中心に活動中。ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンに、聖ルドルフ学院 部長・赤澤吉朗役として出演。
沖野晃司(おきのこうじ)
1985年11月18日生まれ、福岡県出身。2007年、企画演劇集団ボクラ団義を旗揚げし、副代表を務める。俳優として数々の舞台に出演する一方、殺陣師・振付師としても公演に携わる。最近の出演作は、ホットポットクッキング『失神タイムスリドル』、ボクラ団義『今だけが 戻らない』など。
眞嶋秀斗(ましましゅうと)
1995年8月8日生まれ、群馬県出身。2015年より、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンで桃城武役として出演。最近の出演作は、ミュージカル「青春-AOHARU-鉄道」2~信越地方よりアイをこめて~。
松村龍之介(まつむらりゅうのすけ)
1993年12月28日生まれ、岩手県出身。『弱虫ペダル』、『黒子のバスケ』など、アニメ原作の話題舞台に多く出演。2016年には舞台『残響のテロル』にて主演を務める。『戦国BASARA』シリーズでは、2014年から真田幸村役を続投中。