人気ゲームシリーズの舞台化14作目となる斬劇『戦国BASARA』第六天魔王が3月2日(金)より東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにてスタートした。
初日前には舞台挨拶とゲネプロが行われ、眞嶋秀斗、松村龍之介、中尾拳也、沖野晃司、椎名鯛造、井上正大、伊藤裕一、汐崎アイル、斉藤秀翼、桜田航成、さらに新キャストの瀬戸祐介、高柳明音(SKE48)、大湖せしる、唐橋充の全14名と、構成・演出・映像のヨリコジュン、企画・原作監修の小林裕幸(CAPCOM)が登壇。開幕に向けての意気込みや本作の見どころを語った。
◆眞嶋秀斗(伊達政宗役)
この作品はとても壮大な作品となっています。僕自身、稽古場に通う毎日がとても楽しく、帰る時には頭も体も心もいっぱいになっていて「役者をやっていて本当に良かったな」と思う瞬間がありました。最後の戦いまで、みんなで手を繋いで全力を出しきれるように精進したいと思っています。
◆松村龍之介(真田幸村役)
こうしてまた斬劇『戦国BASARA』の世界に戻ってこられたことを本当に嬉しく思いますし、新しく参加されたキャストの皆さん、アンサンブルの皆さん、このメンバーで全員一丸となって千秋楽まで無事に公演が終了できるよう、気持ちを込めて魂を込めて全力でこの作品に向かい合いたいと思いますので、最後まで応援のほどよろしくお願いいたします。
◆中尾拳也(徳川家康役)
今回の第六天魔王は、斬劇『戦国BASARA』において「こんなことがあっていいのか?」っていうくらいの衝撃を与えられる作品になっているので、そこが見どころだと思います。キャスト一同で今できる最高のパフォーマンスを皆様にお届けしたいと思っておりますので最後までどうぞよろしくお願いいたします。
◆沖野晃司(石田三成役)
この度はご心配とご迷惑をおかけしたことを本当に申し訳ないと思っております。ですが、稽古をやってきてこの作品を皆さんに見ていただける機会に、自分としても「必ず舞台に立ちたい」と思い、今この場に立っています。スタッフ様とキャストに支えられて、こうして初日を迎えることができました。僕ができるすべての力をかけてこの舞台に尽力していこうと思っています。ご声援のほどよろしくお願いします。
◆椎名鯛造(猿飛佐助役)
「卒業」ということを銘打っていただいてはいますが、原作のゲームを好きな方もたくさん観に来られると思うので、私情を振り払って観に来てくださる方に本作の世界観を存分に楽しんでいただこうと考えています。
◆井上正大(片倉小十郎役)
演出のヨリコさんをはじめ、企画・原作監修の小林さん、山本さんのもと「斬新なことをやろう」ということで、キャスト一丸となって約一ヵ月間稽古をしてきました。お客様の驚く顔が少しでも早く見たいなと思っております。キャストの一人として、片倉小十郎として、最後までこの舞台に貢献できたらなと思っております。
◆瀬戸祐介(明智光秀役)
僕は今回、新しいキャストとしてこのカンパニーに入れていただきました。本編の方は仲間同士の絆や主従関係が試される内容になっています。このカンパニーでできる最大限のことを皆さんにお見せしたいと思っています。精一杯、がんばります。
◆汐崎アイル(後藤又兵衛役)
舞台というのは何が起こるか分かりません。一つ一つが大事な時間ですし、毎回が初日で千秋楽のつもりで役者は板の上に立っております。今の自分ができることを全力でやり、長年の戦友である椎名、そしてこのカンパニーのみんなが最後に「自分たちはよくやった」と言えるだけのことを稽古場ではやってきました。なので、最後まで駆け抜けていきたいと思いますし、楽しみたいと思います。
◆斉藤秀翼(島左近役)
一ヵ月稽古してきて感じたことが、この座組のチーム力の高さです。アクシデントが起きても、「みんなで乗り越えていいものを作っていこう」と、全員が同じ方向を向いていることが本当に素敵だなと思ったので、最後までこのチーム力で駆け抜けていけるようにがんばります。
◆桜田航成(浅井長政役)
斬劇『戦国BASARA』に戻って来るのは約2年ぶり・・・途中、ゲストという形での出演はありましたが、レギュラーで参戦させていただくのは2年ぶりになります。ずっと浅井長政“単品”で登場していましたが、今回はお市、京極マリア、織田信長、明智光秀も登場ということで、個人的にとても楽しくやらせていただいてます。そしてこのキャスト、スタッフ含め、最高・最強のメンバーで最大級の熱量を持って劇場にいらっしゃる方々に「これが『戦国BASARA』だ!」と見せつけてやろうと思っています。
◆高柳明音(お市役)
今回初めてこの作品に関わらせていただくのですが、台本を読んだ時に「舞台でこんな物語の作り方ができるんだ」とすごく衝撃を受けました。私自身、この作品がすごく大好きになりました。舞台の上では長政様を愛し、私自身もこの作品を愛し、観に来てくださる皆様にもこの舞台を愛していただけるようにがんばりたいと思います。
◆大湖せしる(京極マリア役)
新キャラクター・京極マリアとして、作品のいいスパイスとなるように努めて参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
◆伊藤裕一(黒田官兵衛役)
今回の作品は“心の強さ”が鍵となっていると思いますが、カンパニーの心の強さを皆様にお見せできればいいなと思っています。
◆唐橋充(織田信長役)
ゲームでは表しきれないもの、あるいはもっと演劇にしかできない素晴らしいものを探っていく日々でした。とてもカンパニーの雰囲気がよくて、クリエイティブで、そしてこのゲームや舞台シリーズを応援してくださっているお客様方のプレッシャーを感じつつも、日々模索していく毎日でした。(初日を前に)三成役の沖野さんがケガをされましたけども、それは些細なことの一つ。本人は口惜しい気持ちだと思いますが、それによってさらに素敵な表現を模索し、今回の公演はスペシャルなものになったと思います。
◆ヨリコジュン(構成・演出・映像)
映像表現や殺陣も多い舞台ですが、キャストの皆さんとは「お芝居をしよう」ということを念頭に置いて、ディスカッションを重ねてきました。内容的にも衝撃的なものではありますが、個人的には“人と関わらなくなってきている現代で、大きな壁にぶつかった時に一人で「どうしよう、どうしよう」と思っていて、フッと横を見たら一緒に戦ってくれる仲間がいることに気づける・・・”そんな内容になっていると思います。多くの方に見ていただけたらありがたいと思います。
◆小林裕幸(企画・原作監修)
前作の小田原征伐の終わりから演出のヨリコさんと「次回どうしよう?」という話しをしていて、今までとは違う内容の舞台をやってみようということでチャレンジをしています。ネタバレになるのであまり内容については言えないのですが、ヨリコさんをはじめ、ここにいるキャスト・スタッフのおかげで一幕・二幕と本当に素晴らしい内容の舞台になっています。本日夜の初日公演でお客様に衝撃を与えられるのではないかと思います。
『戦国BASARA』シリーズの舞台は来年で10周年を迎えますが、本当に大勢の役者さんに参加していただいて、今回も新キャストで3名に関わっていただき、前回の小田原征伐から出ているメンバー、そして最初のシリーズから出ているゲストさんの力もお借りして第六天魔王は素晴らしい舞台になると思います。応援よろしくお願いいたします。そして2018年の『戦国BASARA』も、色々な“たくらみ”をしていますので期待してください。
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会見後には冒頭場面が公開され、ケガのためアクションシーンへの参加を断念した石田三成役の沖野に代わりに、殺陣のシーンは殺陣指導の泉紫太朗が担当した。「たとえ動けなくても、仲間と共に稽古で作り上げて来た三成を届けたい・・・」との気持ちが伝わってくる沖野の鬼気迫る芝居パートと、沖野が演じる石田三成のイメージを崩さぬように、ゲームに登場する技を再現しつつも次々と敵を切り伏せていく泉のアクションパート。二人の役者が一体となって演じる石田三成からは、公演を成功へと導こうとするカンパニーの絆と同時に、役者としての二人のプライドも感じられ、いやがおうにも心が滾るのだった。
その姿に刺激されたのか、共演者たちの芝居にも本番さながらの熱を帯びているのが感じられた。眞嶋の六爪はさらに迫力を増し、松村は体の一部のように二槍を扱うなど、その安定感はさすがの一言。本公演をもって卒業が発表された椎名は、随所にアクロバチックな動きを取り入れた殺陣で縦横無尽にステージを駆け巡り、井上はクールな雰囲気をまといながらも伊達軍兵士とのコミカルなやり取りで会場を沸かせる。
中尾は徳川家康と石田三成の関係性と心の奥にある迷いを繊細に演じ、斉藤は敵の策にはまった悔しさと、その後の奮闘ぶりに見ているこちらも思わず熱くなる。汐崎と伊藤の息の合ったやり取りも本作の注目ポイントとなっている。
そして本公演のキーパーソンとなる“第六天魔王”織田信長役・唐橋の圧倒的な存在感は言うまでもなく、久しぶりの登場ながら相変わらずキレッキレのアクションを見せる桜田など、シリーズを通じて引き続き役を演じるキャストたちの熱演から一瞬たりとも目が離せない。
また瀬戸の禍々しさが漂う演技は目を見張るものがあり、高柳もダンスを踊るような流れる軌跡を描く見事な薙刀さばきを披露。さらにシリーズ初登場となるキャラクター・京極マリア役の大湖はリボンを操りセクシーな表情と動きで敵を翻弄する様がコケティッシュだ。
ヘアメイク&衣裳スタッフの力を借りたヴィジュアル再現率の高さはもちろんのこと、キャスト本人もゲームをやり込み研究したことが伺える各モーションに、当シリーズに脈々と受け継がれる“BASARA愛”が新キャストにも受け継がれていることを感じることができた。
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斬劇『戦国BASARA』第六天魔王は3月11日(日)まで東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて、その後3月16日(金)から3月18日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演される。
また本公演のDVDが7月に発売されることが早くも決定した。東京公演の会場先行予約分は今秋に行われるイベントへの参加抽選応募ハガキ付き。DVDの収録内容については公式サイトを参照のこと。
【公式サイト】
http://www.basara-st.com/
(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
(取材・文・撮影/近藤明子、一部写真/オフィシャル提供)