現地ライターが語るミュージカル『モーツァルト!』ウィーン版の魅力!

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現地ライターが語るミュージカル『モーツァルト!』ウィーン版の魅力!

11月30日(土)20:00からWOWOWで、ウィーン・ミュージカルを代表するヒット作『モーツァルト!』の2016年に収録されたウィーン公演版を、独占放送・配信される。それを前に、ウィーン在住のライター・御影実が、本作の見どころやオーストリアのゆかりの地などをレポートする。

目次

現地ライターがウィーン版『モーツァルト!』の魅力を語る!

現地ライターが語るミュージカル『モーツァルト!』ウィーン版の魅力!

ウィーンミュージカルの金字塔『エリザベート』の脚本家ミヒャエル・クンツェと、作曲家シルヴェスター・リーヴァイによる、『モーツァルト!』新演出版が、WOWOWで独占放送・配信されます!

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの人生を彩る、「星から降る金」「僕こそ音楽」「影を逃れて」などの名曲の数々を、原語で聞いてみたい!本場の最新の舞台を見てみたい!と、映像化を心待ちにしていた方も多いことでしょう。

ウィーンで1999年に初演を迎えて以来、2002年の日本初演をはじめ(ちなみに今年も再演され、WOWOWでの放送と同じく30日(土)に大千秋楽を迎えるとのことです)、欧州5か国アジア3か国で上演され、世界各地で大ヒットした『モーツァルト!』。14年ぶりにウィーンで再演され、2016年に映像化された新演出版は、演出家ハリー・クプファーにより、モダンに、スタイリッシュに作り変えられています。

見どころや新曲は?出演者はどんな人?オーストリアの名所やゆかりの地は?などの疑問にミュージカルファンの現地ライターがお答えしつつ、新演出版『モーツァルト!』の魅力をたっぷりとご紹介します。

新演出に新衣装、新曲も追加! 見どころをご紹介!

現地ライターが語るミュージカル『モーツァルト!』ウィーン版の魅力!

新演出版『モーツァルト!』は、初演版からアップデートされ、シンプルで象徴的な舞台セットに、豪華な背景映像のプロジェクションが大きな見どころです。舞台上に広い空間が生まれたことで、登場人物の動きや表現に幅が出て、それぞれのストーリーに深みと味わいが加わっています。また、映像の効果により、ウィーンやザルツブルクの街並みが立体的に再現されているので、当時の街角に迷い込んだような臨場感があるのも特徴です。

衣装は、日本版でおなじみのドレッドヘアーのヴォルフガングが、ショートヘアと白い衣装に生まれ変わりました。流行のファッションと目立つ色で、歴史的衣装の周りの人物たちと対比され、現代の若者らしさと天才性が視覚化されています。

注目の新曲は、ヴォルフガングとコンスタンツェのデュエット「二人一緒なら」(原題:Wir zwei zusammen)が書き下ろされています。恋が始まり少しずつ惹かれあう、浮き立つような二人の心を表現した演出は、現地でも注目されました。

現地ライターが語るミュージカル『モーツァルト!』ウィーン版の魅力!

もう一曲、日本版にはまだなかったヴォルフガングとコロレドの対決デュエット「楽な道」(原題:Der einfache Weg)が追加されています。ブダペスト版のために書かれた曲で、ウィーンでも初披露。『エリザベート』の「闇が広がる」を思い起こさせる、男性二人の火花が飛び散る迫力満点のデュエットです。

さらに何曲か短いナンバーが追加されていて、脇役にも深みが出ています。“世界最高のミュージカルオーケストラ”が奏でる重厚な演奏も必聴です!

出演者は大スターから新人、来日公演でおなじみのあの人まで!

ウィーンミュージカルでは、主役に新人が抜擢され、スターへの道を駆け上がることが多いのですが、ヴォルフガング役は新人のウード・カイパースが、フレッシュで人懐っこいキャラクターと、伸びのある歌声で観客を魅了します。同じく若手でコンスタンツェ役のフランツィスカ・シュスターと共に、素晴らしい歌声と迫力の演技は、現地でも大きな話題となりました。

もちろん、大人気のミュージカルスターも多数出演しています。日本でもファンの多いマーク・ザイベルト(2013年来日コンサート、ウィーン2012年版『エリザベート』のトート役)が、満を持してコロレド大司教役で登場です!甘いマスクに、堂々とした体格、艶のある高音と、見どころ、聴きどころたっぷりです。シェーンブルン宮殿野外コンサートでもトート役を演じ、映像化されており、現在WOWOWオンデマンドで視聴できますので、こちらもファン必見です!

現地ライターが語るミュージカル『モーツァルト!』ウィーン版の魅力!

レオポルト役のトーマス・ボルヒャートは、初演でも同役を演じた、ドイツ語圏ミュージカルの大御所です。「心を鉄に閉じ込めて」の深い歌声と複雑な愛情の表現は、素晴らしいの一言です。ヴァルトシュテッテン男爵夫人役のアナ・ミルヴァ・ゴメスとナンネール役のバーバラ・オーバーマイヤーも、数々の作品で主役を演じてきた大スターで、二人の温かく優しい歌声は、ウィーンの観客にも高く評価されています。さらに、『エリザベート』の来日公演やシェーンブルン野外コンサート版でフランツ・ヨーゼフ役を演じたアンドレ・バウアーも、皇帝ヨーゼフ二世など複数の役で出演しています。

ゆかりの地を巡ってみよう!

新演出版の『モーツァルト!』は、舞台背景にオーストリアの美しい風景が数多く登場し、思わず「ウィーンやザルツブルクに行ってみたい!」という気分になってしまいます。

物語の前半の舞台となるザルツブルクでは、レオポルトがヴォルフガングに大聖堂の扉の前で「私ほどお前を愛する者はいない」と語り、コロレドが「モーツァルトはどこだ!」と歌うのは、大司教の宮殿“レジデンツ”です。ナンネールがヴォルフガングを案じるのは、モーツァルト一家が暮らした家“タンツマイスターハウス”です。どれも観光がてら立ち寄りやすい名所ですので、ぜひザルツブルクで訪れてみてくださいね。

ザルツブルク大聖堂

レジデンツ広場とレジデンツ

モーツァルトが青年時代を過ごしたタンツマイスターハウス

ウィーンでも、シェーンブルン宮殿での御前演奏など、数々の名所が舞台となっています。成長したヴォルフガングが最初に訪れるのが、“プラーター公園”です。皇帝の狩猟地を市民に一般開放したもので、現在は一部が遊園地になっています。ウィーン版『エリザベート』の「嵐も怖くない」で、シシィとフランツ・ヨーゼフが乗る観覧車があるのも、この“プラーター公園”です。今回は新曲の背景として、とある意外な遊園地アトラクションが登場します。

シェーンブルン宮殿

夜のプラーター遊園地

一幕終わりの大迫力の「影を逃れて」の場面は、ウィーンで最も重要な教会“シュテファン大聖堂”の前が舞台となっています。まさに、物語を通して見ると、オーストリアの名所めぐりができてしまう作品ですね。

新演出に新曲、新キャストでお届けする、ウィーン新演出版『モーツァルト!』。日本版でおなじみのシーンもありますし、同じ場面でこんな展開に!という意外な箇所もあります。

シュテファン大聖堂ファサード

感動や驚き、見どころや新しい発見でいっぱいの作品ですので、ミュージカルファンの方、オーストリアが好きな方は、音楽の都ウィーンが誇るウィーンミュージカルのクオリティをたっぷりと楽しんでくださいね!

(文章:御影実)

\WOWOWで舞台三昧!

ミュージカル『モーツァルト!』ウィーン版 番組情報

【放送・配信日】
11月30日(土)20:00
放送・配信 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
【番組サイト】https://www.wowow.co.jp/detail/203130

ミュージカル「エリザベート」コンサート in シェーンブルン宮殿 番組情報

【放送・配信日】12月10日(火)19:00
放送・配信 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
【番組サイト】https://www.wowow.co.jp/detail/184610/001

【WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信中】
https://wod.wowow.co.jp/program/184610

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