ミュージカル『愛の不時着』が、2024年7月に再演されることが決定した。
『愛の不時着』とは
韓国を代表するスタジオドラゴンが制作した『愛の不時着』は、パラグライダー飛行中の事故で北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢ユン・セリと朝鮮人民軍軍人のリ・ジョンヒョクの国境を超えた恋を描くラブストーリー。
2019年12月から韓国で放送開始後、世界で大きな人気作として注目され、4年以上たった今なお根強い人気を博している。2022年9月に韓国にてミュージカル化され、多くの日本上演希望の声を受け、2024年2月に日本初上演された。
ユンサナ(ASTRO)、キムリョウォンら日本初演のキャストが続投
主人公リ・ジョンヒョク役には2016年韓国でデビューした男性アイドルグループASTROのリードボーカルユンサナ。ユン・セリ役には韓国で上演されたミュージカル『愛の不時着』でも同役を演じたキムリョウォン。ク・スンジュン役にはASTROのメインラッパージンジン。ソ・ダン役は女性アイドルグループWeki Mekiのメインボーカルでミュージカル女優としても活躍するチスヨンが演じる。
なお、今回の再演はシングルキャストでの上演となる。
異例の速さで決定した再演について、総括プロデューサーのTERRY KIMは「初のワールドツアーを東京で無事に終え、ご来場頂けなかった方々より再演を待っているとの話を聞きました。再演を準備している中、フジテレビさんの努力により素晴らしい劇場にて上演することになりました。7月の公演では、前回の公演でお見せできなかった部分や修正が加わる予定です。より完成度の高い作品をお披露目できるよう努力致します。7月公演で初めてミュージカル『愛の不時着』をご覧になる方、2月公演をご覧になりもう一度ご覧いただく方も、忘れられない公演になるよう最善を尽くして準備いたします」とコメント。
また、「本作品のテーマの1つは“もう一歩だけ”です。全ての人が互いに“もう一歩だけ”近づける人生になれればと願います」と作品に込めた想いを語った。
ミュージカル『愛の不時着』は、2024年7月7日(日)から7月21日(日)まで東京・新国立劇場 中劇場にて上演される。韓国語上演、日本語字幕あり。
『愛の不時着』あらすじ
韓国の財閥令嬢で実業家でもあるユン・セリは、パラグライダーで飛行中に突然の竜巻に巻き込まれ、軍事境界線を越えた北朝鮮の非武装地帯に辿り着く。
木に衝突し動けなくなっている所を朝鮮人民軍軍人のリ・ジョンヒョクに発見されるが、自分が北朝鮮に来てしまった事に気づいたセリは逃走。しかし、よりによって韓国とは逆方向に進んでしまい、北朝鮮軍の社宅村に迷い込む。そこで見つかりそうになった所を間一髪でジョンヒョクが助け、セリを自宅に匿う。
ジョンヒョクの家にセリがいることが周囲にバレると、ジョンヒョクはセリを南朝鮮で特殊活動(スパイ)をしていた自分の婚約者だと偽る。そして、一刻も早くセリを韓国に帰そうと計画を企てるが次々と失敗。時間が経つにつれ、2人は敵対国家の国民同士にもかかわらず互いに恋愛感情を抱くようになる。しかし、ジョンヒョクにはデパート社長令嬢のソ・ダンという本物の婚約者がいた。
また、セリの北朝鮮不時着と時同じくして、韓国の若き実業家ク・スンジュンも北朝鮮にやって来ていた。セリのかつてのお見合い相手だったスンジョンは、セリと北朝鮮で思わぬ再会を果たす。スンジュンは韓国でセリの兄セヒョンへの詐欺の罪で追われ、時効成立までイギリス人外交官と身分を偽り、ブローカーを通じて北朝鮮に潜伏。それによりセリが北朝鮮で生きている事が兄たちに知らされるが、父から後継者に見込まれる優秀な妹を出し抜こうとしている兄たちはセリの帰韓を望んでいなかった。
はたしてユン・セリは韓国に戻れるのか?そして2人の恋の行方は?
(写真/阿部章仁)