2024年5月から6月にかけて上演される『Medicine メディスン』よりビジュアルと、出演する田中圭、奈緒、富山えり子よりコメントが届いた。
本作は、アイルランド生まれの劇作家・脚本家エンダ・ウォルシュの作品。ウォルシュは、舞台『バリーターク』や『アーリントン』の作劇、映画『ONCE ダブリンの街角で』、舞台版でのトニー賞ミュージカル脚本賞受賞や、デヴィッド・ボウイの遺作のミュージカル『ラザルス』の脚本執筆などで注目されてきた。
本作はその最新作で、日本での上演はこれが初。ウォルシュは『メディスン』を書くにあたって、アイルランドの精神病院で患者とみなされた人たちがどう扱われて来たかを読んだこと、そして老人ホームへ移った自身の母親とアルツハイマー病を見て、大きな影響を受けたそうで、「僕の戯曲はどれも、愛されなかったり、ちゃんと見守られなかった人たちを書いてきた。この劇は、施設やホームにいたり中毒者だったり、見守られることが必要な人たちについての物語、そして私たちが彼らを見放したらどうなるかを描いている」と初演時のインタビューで語っている。
演出を手掛けるのは白井晃。白井は、これまでも『バリーターク』『アーリントン』〔ラブ・ストーリー〕などでウォルシュ作品を手掛けてきた白井が、3人の俳優と、1人のドラム演奏者のみで構成される本作をどのように仕上げるのか、注目だ。
田中は、本作について「普遍的なものを肌で感じ、体感できるひとつが舞台だと思います。(中略)ただ、今のこの複雑な時代を生きている僕らに何か救いとなるような、刺激となるようなお薬があったらいいな。という思いで挑戦します!!」とコメントしている。
『Medicine メディスン』は、2024年5月から6月まで東京・シアタートラムにて上演予定。兵庫・愛知・静岡にてツアー公演あり。
(撮影/阪野貴也)
コメント紹介
田中圭
時代と共に変わりゆく世の中で、変わらない普遍的なものもありますよね。
その普遍的なものを肌で感じ、体感できるひとつが舞台だと思います。
今回久々に白井さんと、そして俳優 3 人、ドラム演奏者1人での舞台。
この作品にどっぷりとつかってみたいと思います。
メディスン。不思議な作品で、難しいです。
ただ、今のこの複雑な時代を生きている僕らに何か救いとなるような、刺激となるようなお薬があったらいいな。という思いで挑戦します!!
小さな空間で、激しい作品にしたいと思いますのでぜひ楽しみにしていてください!
奈緒
部屋には男が1人、同じ名前の女が2人とドラマーが1人。難解な本に静かな興奮をおぼえました。そして、あの日 KAAT 神奈川芸術劇場で『バリーターク』を観た時の感動を思い出していました。エンダ・ウォルシュの世界に白井晃さんと、心から信頼する先輩方と共に没頭できることにとても幸せを感じています。ポスター撮りの日「白井さんの稽古は大変だよ」と笑う圭さんがとても楽しそうだったので、どんな大変で楽しいお稽古が始まるのか・・・今から待ち遠しいです。
富山えり子
大変なことになりました。いつかは…と思っていたシアタートラムで、いつかは・・・と思っていた白井晃さんと、いつかまた・・・と思っていた田中圭さんと奈緒さんと、そして打楽器をかじった私にとって気になりすぎる荒井康太さんと、作品創りができるなんて夢のようです。稽古はそれはもう濃密なものとなるでしょう。今から喜びと畏れで震えています。興味深いエンダ・ウォルシュさんの戯曲のもと、スタッフ、共演者の皆さんと、そしてお客さまと、どんなエネルギー、空気、空間、時間が創り出せるのか、今から緊張しながらも、とても楽しみです。よろしくお願い致します。
『Medicine メディスン』公演情報
上演スケジュール
【東京公演】2024年5月~6月 シアタートラム
※兵庫・愛知・静岡にてツアー公演あり
スタッフ・キャスト
【作】エンダ・ウォルシュ
【翻訳】小宮山智津子
【演出】白井晃
【出演】
田中圭 奈緒 富山えり子
荒井康太(Drs)
公式サイト
【公式X(Twitter)】@medicine_sept
【公式サイト】https://setagaya-pt.jp/stage/14112/