2023年1月から2月にかけて東京・明治座で中川晃教主演のミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』が上演されることが発表された。本作は明治座初のミュージカルで、2020年4月に上演を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発令を受けて中止に。約3年の時を経て、念願の上演が決定した。
ダンテ研究者を原作監修に、貴重な資料の収集やそれらの整理に膨大な時間をかけフィクションではあるものの極力史実に沿って描かれた歴史大作で、累計発行部数140万部を超える大ヒットコミックスとなった歴史大河コミック「チェーザレ 破壊の創造者」。講談社発行のコミック誌・週刊モーニングにて2005年から不定期連載され、2021年11月についに完結した本作が、1873年創業で2023年に150周年を迎える明治座初のミュージカルとして舞台化される。
15世紀のルネッサンス期イタリアを舞台に、イタリア半島の統一、次いで欧州の統一の野望を抱いた名門ボルジア家の後継者・チェーザレ・ボルジアの戦いを描いた本作。脚本は荻田浩一が手掛け、演出は小山ゆうなが担当。さらに、音楽をピアニスト、作・編曲家、プロデューサーとしても活躍し、ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』や『キンキーブーツ』の音楽監督も務めた島健が務めている。そして、主人公のチェーザレは、2020年に引き続き中川晃教が演じることが決まっている。他キャストは随時発表されるという。
あらすじ
15世紀のイタリア半島。
野望をむき出しに争い、果てなき闘争を繰り広げていた教皇、皇帝、そしてその座を狙う諸国の王侯貴族たち。時代は混沌を極め、イタリア半島は、その中心地として戦乱の渦の中に置かれていた。
ピサのサピエンツァ大学に編入した16歳の青年アンジェロは、田舎から出てきたばかり。周囲の空気を読めず、その言動によってメディチ家の子息ジョヴァンニの面子を潰してしまう。そんなアンジェロに興味を持ち、彼に声をかけた学生がいた。その人物こそ名門貴族ボルジア家の後継者にして、後にイタリア半島統一を目指して歴史に名を残すことになる、チェーザレ・ボルジアであった。
教皇インノケンティウス8世崩御の時が迫っていた1491年、次期教皇戦を睨み、水面下では派閥争いが静かに繰り広げられていた。キリスト教において最高位である教皇の座を巡り、激しく争うチェーザレの父ロドリーゴ・ボルジアとジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ。チェーザレは父を教皇の座につかせるため、そして、その先にある自らの理想を実現するため、頭脳戦に身を投じていく。
ロドリーゴと激しく争うローヴェレはチェーザレの動きが気にくわない。ローヴェレは密偵を放ち、チェーザレの命を狙う。それぞれの思惑が交錯する中、果たしてチェーザレは理想実現のため、知と力の戦いに打ち勝つことはできるのか。
ミュージカル『チェーザレ破壊の創造者』公演情報
公演スケジュール
2023年1・2月 明治座
スタッフ・キャスト
【原作】惣領冬実『チェーザレ破壊の創造者』(講談社「モーニング」連載)
【原作監修】原基晶
【脚本】荻田浩一
【演出】小山ゆうな
【音楽】島健
【出演】
中川晃教
ほか
公式サイト
(c)惣領冬実・講談社/ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』製作委員会