朗読劇『日の名残り』

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2020年9月30日~10月11日

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ノーベル賞作家カズオ・イシグロの代表作が朗読劇に

物語は1956年の「現在」と1920年代から1930年代にかけての回想シーンを往復のなか進む。
第二次世界大戦が終わって数年が経った「現在」。執事であるスティーブンスは、新しい主人ファラディ氏の勧めで、イギリス西岸のクリーヴトンへと小旅行に出かける。前の主人ダーリントン卿の死後、ダーリントン・ホールをアメリカ人の富豪ファラディ氏が買い取った。屋敷では、深刻なスタッフ不足を抱えていた。人手不足に悩むスティーブンスのもとに、かつてダーリントン・ホールで共に働いていたミセス・ベン(ミス・ケントン)から手紙が届く。その手紙には、現在の悩みとともに、昔を懐かしむ言葉が書かれていた。

ミセス・ベンに職場復帰してもらうことができれば、人手不足が解決する。そう考えたスティーブンスは、彼女に会うために、ファラディ氏の勧めに従い、旅に出ることを思い立つ。しかしながら、彼には、胸に秘めた問題があった。彼女がミセス・ベンではなく、旧姓のミス・ケントンと呼ばれていた時代からのものだ。旅の道すがら、スティーブンスは、ダーリントン卿がまだ健在で、ミス・ケントンとともに屋敷を切り盛りしていた時代を思い出していた。

今は過去となってしまった時代、スティーブンスが心から敬愛する主人・ダーリントン卿は、ヨーロッパが再び第一次世界大戦のような惨禍を見ることがないように、戦後ヴェルサイユ条約の過酷な条件で経済的に混乱したドイツを救おうと、ドイツ政府とフランス政府・イギリス政府を宥和させるべく奔走していた。次第にダーリントン卿は、ナチス・ドイツによる対イギリス工作に巻き込まれていく。

再び1956年。車で旅し、ミセス・ベンと再会を済ませたスティーブンスは、不遇のうちに世を去ったかつての主人や失われつつある伝統に思いを馳せ涙を流すが、やがて前向きに現在の主人に仕えるべく決意を新たにする。

詳細情報

公演期間 東京:2020年9月30日~10月6日
兵庫:2020年10月6日
山形:2020年10月9日
岩手:2020年10月11日
劇場 東京:あうるすぽっと
兵庫:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
山形:伝国の杜 置賜文化ホール
岩手:盛岡劇場 メインホール
キャスト 眞島秀和
大空ゆうひ/小島聖
マキノノゾミ
桂やまと/ラサール石井
スタッフ 原作:カズオ・イシグロ(早川書房刊)
訳:土屋政雄
上演台本・演出:村井雄
ほか
主催 あうるすぽっと
公式サイト https://www.owlspot.jp/events/performance/post_180.html

 

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