林翔太、寺西拓人がロジャース&ハートで再演!ミュージカル『ロジャース/ハート』稽古場レポート

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林翔太、寺西拓人がロジャース&ハートで再演!ミュージカル『ロジャース/ハート』稽古場レポート

2023年9月30日(土)に開幕するブロードウェイ・ミュージカル『ロジャース/ハート』。その開幕が目前に迫った9月下旬に公開稽古が開催された。

林翔太、寺西拓人がロジャース&ハートで再演!ミュージカル『ロジャース/ハート』稽古場レポート

本作は、作詞家オスカー・ハマースタインと組み『王様と私』や『サウンド・オブ・ミュージック』などの名作を手掛けた作曲家リチャード・ロジャースと、かつてロジャースがコンビを組んでいた作詞家ロレンツ・ハートとの物語。1920年代から40年代にかけて数々のスタンダード・ナンバーを世に送り出し、ブロードウェイを制覇したロジャース&ハート。彼らの半生を描き、97年にマイアミの劇場で初演された本作は、ロジャース&ハートを愛するオールド・ファンのみならず洒落た旋律と歌詞が若い観客の心をも捉え、以来現在までアメリカ各地で上演されている。

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2018年の日本初演では、上演台本・訳詞・演出・振付を手掛けさらには出演までこなしたのが、オリジナルミュージカルの作・演出・振付を多く手掛け、俳優としても評価が高く、日本を代表するタップダンサーでもある玉野和紀。オリジナルは55曲のナンバー、3時間越えのボリュームであった本作を32曲のナンバーに凝縮し、タップはもちろん、様々なジャンルのダンスを盛り込み、新たなブロードウェイ・ミュージカル『Rodgers/Hart(ロジャース/ハート)』を創り上げた。

再演となる今回は、初演でロジャース役として初主演を務め、その後数々のミュージカルや舞台で俳優としての実力を発揮し続けている林翔太が、自由奔放で天才的な作詞家ロレンツ・ハート役を務め、初演時は人気歌手のエディー・フォンティーン他4役で出演した寺西拓人が、20世紀のアメリカの作曲家の中でも有名な1人に数えられる生真面目な作曲家リチャード・ロジャース役を務める。

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共演には、元宝塚宙組トップスターで退団後は舞台のみならず映画・ドラマと活躍の場を広げている凰稀かなめ、グランドミュージカルに数多く出演しアーティスト活動も精力的に行う藤岡正明、様々な舞台に出演し圧倒的な存在感を放つ中河内雅貴。元宝塚雪組トップスターで退団後は様々なジャンルの舞台に挑戦する一方で、ライブ活動も積極的に行う壮一帆、さらに音波みのり、音くり寿、吉田莉々加、そして上演台本・訳詞・演出・振付を手掛ける玉野も出演する。

公開稽古では、まず一幕三場のミュージカルナンバーを中心とした抜き稽古からスタート。上手に林と寺西がラジオのDJブースをイメージしたデスクに座り、中央には音楽監督の宮﨑誠が生演奏するピアノが置かれており、公開収録中のラジオ番組「ロジャース&ハート アワー」に次々とゲストが訪れて歌唱を披露するというシーン。

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ジョン役の藤岡が陽気なスタンダードジャズのナンバーを披露すれば、エディー役の中河内がメロディアスなナンバーを甘い声で歌い上げる。さらに、番組中にハプニングが起こり、林と寺西、それにAD役のヘレンを演じる壮があわてふためき、番組をなんとか進行しようとするコミカルな演技とミュージカルシーンに笑いが止まらない。ミュージカル『ダブル・トラブル』でも息の合った芝居を見せた林と寺西が、ロジャース&ハートの名コンビぶりを見せてくれるシーンだった。

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ここで小休止となり、演出チェック。演出からも「すごくリアルないい感じ。そのぐらい大変さとかあってもいい。面白くなっていて、いいと思います」とハプニングが起こるシーンへ言葉が飛び、すでに手応えを感じているようで印象的だった。

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続いて、一幕二場のナンバー稽古が行われた。「There’s A Small Hotel」では、メインボーカルの凰稀にバックコーラスとして藤岡と中河内が加わり、凰稀がチャーミングな魅力を振りまくナンバー。「The Girlfriend」では、凰稀と玉野のほかにバックダンサーも加わり、にぎやかなダンスと陽気でリズミカルナなナンバーの稽古が行われた。

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そして、公開稽古のメインとして披露されたのが、一幕四場から一幕五場のランスルー(通し稽古)だ。

林と寺西を含めたキャスト全員が板付きで始まるパーティーシーンの四場。一曲目となる「I Wish I Were In Love Again」は、落ち着きのある大人なサウンドと歌詞に、キャスト全員のフォーメーションがゴージャスなナンバー。さらに、林と寺西がそれぞれ女性キャストとムードのあるペアダンスを披露する「Ten Cents A Dance」、全員が情熱的な曲でタンゴを踊る「Dancehall Interlude#2」など、歌あり、ダンスあり、タップありと、バラエティー豊かなナンバーの数々がパーティーの盛り上がりを彩る。

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最後は一幕フィナーレとなる五場において、壮が演じるドロシーへのロジャースの切ない恋心を、寺西がソロナンバーとなる「My Romance」で情感たっぷりに歌い上げていた。

宮﨑の軽快なピアノ演奏にドラムス&パーカッションの生演奏も加わり、臨場感も抜群の稽古は、小休止中も、キャスト・スタッフたちにより曲の入りやテンポなどの細かいチェックが随所に行われ、クオリティーアップに余念がない様子だった。

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キャストの人数が前作の6人から12人と倍になって迫力とゴージャスさが増したことが稽古場からも感じられる本作。シュディ・ガーランドやダイアナ・ロスなど数々のスターたちが歌ってきたスタンダードジャズの名曲とともに華やかなのエンターテインメントの世界に生きた天才作曲家&作詞家の半生を綴る珠玉のミュージカルの開幕が待ち遠しい公開稽古となっていた。

林翔太、寺西拓人がロジャース&ハートで再演!ミュージカル『ロジャース/ハート』稽古場レポート

ブロードウェイ・ミュージカル『ロジャース/ハート』は、9月30日(土)から10月18日(水)まで東京・有楽町よみうりホールで上演後、金沢、大阪を巡演する。

(取材・文/櫻井宏充、写真/オフィシャル提供)

目次

ブロードウェイ・ミュージカル『ロジャース/ハート』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2023年9月30日(土)~10月18日(水) 有楽町よみうりホール
【金沢公演】2023年10月24日(火)~10月25日(水) 北國新聞 赤羽ホール
【大阪公演】2023年10月28日(土) 松下IMPホール

スタッフ

【上演台本・訳詞・演出・振付】玉野和紀
【音楽監督】宮﨑誠

ほか

出演

林翔太 寺西拓人
凰稀かなめ
藤岡正明 中河内雅貴
音波みのり 音くり寿 吉田莉々加
鯨井未呼斗 MAOTO
壮一帆
玉野和紀

あらすじ

1918年、二人の素晴らしい才能を秘めた若者が出会う。リチャード・ロジャース、16歳。ロレンツ・ハート、23歳。生真面目なロジャースと、奔放なハート。傍目には一見、不似合いそうな二人だったが、お互いの才能を欲するように意気投合する。作曲家&作詞家コンビとして、後に待っている輝かしいキャリアに向けての第一歩を踏み出した。ブロードウェイやラジオの世界で、人気を博していくロジャース&ハート。そしてあのハリウッドからも声がかかり、二人はさらなるステップを駆け上がろうとする。気の合う仕事仲間、それぞれに想いを寄せた女性をブロードウェイに残して……。リチャード・ロジャースとロレンツ・ハート。偉大な作詞・作曲家コンビ。二人がどんなふうに出会い、どんなふうに活躍をし、そして――風のように駆け抜けたその歴史を、二人の手がけた40曲近くのナンバーとともに、まるで手書きのスケッチのようにつづっていく。

公式リンク

【公式サイト】https://rodgershart.jp/
【公式Twitter】@rodgershartJP







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