“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中


フランク・ワイルドホーンの傑作ミュージカル『ジキル&ハイド』が東京国際フォーラム ホールCにて上演中。2001年の日本初演から8度目の上演となる今回は、鹿賀丈史の跡を継ぎ4度目のタイトルロールを演じる石丸幹二が有終の美を飾り、さらに新生ジキル/ハイドとして柿澤勇人がそのバトンを受け取りミュージカル界屈指の難役にWキャストとして挑む記念すべき公演となっている。

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“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中

“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中

“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中

さらに、公演が始まって以来、初めてジキル/ハイド、ルーシー、エマ、アターソンと主要4役がWキャストになった注目作。演出は、日本初演より本作を手掛けてきた山田和也氏。山田氏をはじめとする日本演劇界屈指のプランナー陣の緻密な演出プランと、繰り返し上演されている作品だが、組み合わせによってそれぞれの俳優陣の個性が化学反応を起こし、毎公演、新たな表情を見せている。

“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中

“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中

ジキルとハイドの間で揺れ動きながらも破滅的な運命を辿る娼婦のルーシー役に、『メリー・ポピンズ』タイトルロールなどミュージカル界でのさらなる活躍を見せ、前回の好演も記憶に新しい笹本玲奈と、元 宝塚歌劇団雪組トップ娘役で、退団後も抜群の歌唱力を武器に目覚ましい活躍を続ける真彩希帆。

“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中

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そしてジキルの婚約者で彼を一途に信じ、支え続けるエマ役に、音楽活動だけでなく舞台にも活動の幅を広げ、本作でグランドミュージカル初出演となるDream Amiと、乃木坂46在籍時からその演技力・歌唱力に定評があり、卒業後も多くのミュージカルで着実なステップアップを見せる桜井玲香。出自の異なる4名がルーシーとエマという対照的なヒロイン像を鮮明に描き出している。

“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中

“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中

ジキルの親友でストーリーテラーでもある弁護士アターソン役は、『レ・ミゼラブル』ジャン・バルジャン役をはじめ確かな歌唱力で数多くのミュージカルに出演してきた石井一孝と、『リトルマーメイド』エリック役で日本オリジナルキャストを務めるなど確かな実力と人気を兼ね備える上川一哉。エマに想いを寄せ、ジキルと対立するストライド役に、2011年の石丸版初演より同役を演じるベテラン畠中洋。研究にのめり込んでいくジキルを心配しながらも支える執事プール役を、紀伊国屋演劇賞や読売演劇賞に名を連ねる名優 佐藤誓。そしてエマの父親で病院の理事であるダンヴァース卿を、映像作品からストレートプレイ、ミュージカルまで硬軟自在に演じ分ける実力派 栗原英雄が演じている。

“最後の変身”石丸幹二と三代目・柿澤勇人主演!ミュージカル『ジキル&ハイド』上演中

日本ミュージカル界屈指の強力な布陣が揃った『ジキル&ハイド』は、東京公演が3月28日(火)まで上演。その後、4月8日(土)から愛知県芸術劇場 大ホール、4月15日(土)から山形・やまぎん県民ホール、4月20日(木)から大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。上演時間は25分の休憩を含む約2時間55分となっている。

(写真提供:東宝/ホリプロ)

ストーリー

19世紀のロンドン。医師であり科学者であるヘンリー・ジキル(石丸幹二/柿澤勇人)は、「人間の善と悪の両極端の性格を分離できれば、人間のあらゆる悪を制御し、最終的には消し去ることが出来る」という仮説を立て、研究は作り上げた薬を生きた人間で試してみる段階にまで到達した。ジキルはこの研究に対して病院の理事会で人体実験の承諾を得ようとするが、彼らはこれを神への冒涜だと拒絶する。ジキルの婚約者エマ(Dream Ami/桜井玲香)の父親であるダンヴァース卿(栗原英雄)のとりなしもむなしく、秘書官のストライド(畠中 洋)の思惑もあり、理事会はジキルの要請を却下した。ジキルは親友の弁護士アターソン(石井一孝/上川一哉)に怒りをぶつける。理事会の連中はみんな偽善者だと。

ジキルとアターソンは上流階級の社交場から抜け出し、たどり着いたのは場末の売春宿「どん底」。男どもの歓声の中から、娼婦ルーシー(笹本玲奈/真彩希帆)が現れる。「(私を)自分で試してみれば?」というルーシーの言葉に天啓を受けたジキルは、アターソンの再三にわたる忠告にもかかわらず、薬の調合を始める。赤くきらめく調合液。ジキルはひとり乾杯し、飲み干した。全身を貫く激しい痛み―息も絶え絶え、苦痛に悶えるジキル。腰が曲がり、声はかすれ、まるで獣 — この反応は一体何なのか!そしてとうとう現れたハイド。そして、街では、次々とむごたらしい殺人が発生。謎に満ちた、恐怖の連続殺人事件にロンドン中が凍りつく。犯人は、ハイドなのか。エマや執事プール(佐藤 誓)の心配をよそに研究に没頭していくジキル。果たしてジキルの運命はいかに・・・。

ひとつの体に宿った二つの魂“ジキル”と“ハイド”の死闘は、破滅へ向けて驚くべき速さで転げ落ちて行く・・・

コメント

※3月11日の初日開幕前に演出家・キャストより寄せられたコメントです。

◆山田和也(演出)

ブロードウェイで『ジキル&ハイド』を観劇したのは1998年、日本版の初演は2001年でした。それから自分でも驚くような年月が流れたのですが、つい昨日のことのように感じる時もあったりします。気がつけば「私の演出家生活の中でもっとも長くつき合っている作品」になっているのですが、だからと言って今さら気負うということもなく・・・。いつも通り、平常心です。

今回で8度目の上演になるのですが、上演の度に新たな発見や気づきのある作品です。特に今回は「初参加となるキャスト」が多いので、その分「新しい解釈」「新しい表現」が稽古中にも随所に見られて、とてもスリリングな体験でした。物語前半の「ジキルと(その友人の)アターソンの友情」を今まで以上にしっかりと描いてみたくなったのですが、その結果その先のストーリーの見え方が変わったり・・・。新たな発見のひとつです。

初演以来20年を経ても色褪せることのない・・・どころか一段と輝きを増す『ジキル&ハイド』。その魅力を「ぜひ全身で」浴びにいらしてください。劇場でお待ちしています。

◆石丸幹二

私にとりまして最後の『ジキル&ハイド』、幕が開くのが楽しみです。今回でラストとなる稽古では、過去10年のアルバムを繰るような思いになるのかと思って臨みましたが、実際は、今回はこうしよう、といった新たなチャレンジが噴出。加えて、『ハリー・ポッターと呪いの子』に出演しながらの稽古でしたので、自分への課題をクリアするのに精いっぱい。まだまだ感慨に浸る余裕はないようです。

5年前の前回のジキルは色に例えるとグレーからスタートしましたが、今回は冒頭、真っ白でいたいと思います。それが理事会で受けた衝撃やダンヴァース邸での人々とのやりとりによって、自分の中の黒いものが滲み出していく。徐々にグレーが増したところで〈時が来た〉を迎える、そんな作り方になったかな。歳を重ねたことにより、人間のさまざまな側面についてのストックも増えたはず。存分に出し切りたいと思います。

この10年、真摯に向き合ってきました。私にとってのラストステージは、新たなキャストを多く迎え、さらに新鮮味が増し、魅力に溢れています。お楽しみください。

◆柿澤勇人

今回が僕にとって初めての挑戦となります。

『ジキル&ハイド』は既に繰り返し上演されている作品ではありますが、稽古の中では自分なりの解釈やアイデアを提案させていただいたりと、役者としてとても楽しい時間でした。演出の山田和也さんをはじめ、スタッフの皆さんに感謝しています。この作品はとてつもなくエネルギーを要するフランク・ワイルドホーンさんのミュージカルナンバーがありますので、その素晴らしさも物語と併せてお伝えしなければならないという課題に日々、向き合った稽古の時間でもありました。

そして、これほどまでに身体と心、そして喉を酷使するとは、思ってもいませんでした。初演の鹿賀丈史さん、2代目の石丸幹二さんがこの作品をお1人で務められていたことが、今でも信じられません。人間の二面性を体現するということが、それほど果てしない道なんだと感じています。そして、その先に見えるものが何なのか、今はまだ僕もわかっていませんが、それを楽しみに、自身の実験が成功するよう、日々頑張りたいと思います!
劇場でお待ちしております。

ミュージカル『ジキル&ハイド』公演情報

スケジュール

【東京公演】2023年3月11日(土)~3月28日(火) 東京国際フォーラム ホールC
【名古屋公演】2023年4月8日(土)、4月9日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール
【山形公演】2023年4月15日(土)、4月16日(日) やまぎん県民ホール
【大阪公演】2023年4月20日(木)~4月23日(日) 梅田芸術劇場メインホール

スタッフ・キャスト

【原作】R.L.スティーヴンソン
【音楽】フランク・ワイルドホーン
【脚本・詞】レスリー・ブリカッス
【演出】山田和也
【上演台本・詞】髙平哲郎

【キャスト】

ヘンリー・ジキル/エドワード・ハイド:石丸幹二、柿澤勇人(Wキャスト)
ルーシー・ハリス:笹本玲奈、真彩希帆(Wキャスト)
エマ・カルー:Dream Ami、桜井玲香(Wキャスト)
ジョン・アターソン:石井一孝、上川一哉(Wキャスト)
サイモン・ストライド:畠中 洋
執事 プール:佐藤 誓
ダンヴァース・カルー卿:栗原英雄

宮川 浩、川口竜也、伊藤俊彦、松之木天辺、塩田朋子

麻田キョウヤ、岡 施孜、上條 駿、川島大典
彩橋みゆ、真記子、町屋美咲、松永トモカ、三木麻衣子、玲実くれあ(五十音順)
スウィング:川口大地、舩山智香子

公式サイト

https://www.tohostage.com/j-h/
https://horipro-stage.jp/stage/jekyllandhyde2023/
【公式Twitter】@Jekyll_2023

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