2024年7月10日(水)に東京・シアタークリエで、1967年公開のミュージカル映画を原作としたミュージカル『モダン・ミリー』が開幕。7月9日に公開ゲネプロと会見が行われ、会見には朝夏まなと、田代万里生、廣瀬友祐、夢咲ねね、大山真志、土居裕子、一路真輝、そして演出・翻訳を務める小林香らが登壇した。
ミリーのキラキラとした笑顔に魅了される!
本作は1967年公開のミュージカル映画が原作となっており、モダンガールにあこがれて田舎町からニューヨークへ出てきたミリーが、さまざまな人と出会い、新しい経験をしていく中で本当に大切なものを見つけていく姿が描かれている。主人公・ミリーは朝夏まなとが演じており、その他、田代万里生、廣瀬友祐、夢咲ねね、大山真志、土居裕子、一路真輝が出演し、とびきりハッピーな物語を華やかに描いていく。その華やかさはオープニングから全開で、田舎町から出てきたミリーの期待と希望に満ちたキラキラとした笑顔が一気に観客の心を掴んでいく。約3時間の公演時間があっという間に感じるほど、常にわくわく感とときめき感にあふれた舞台となっている。
新たな『モダン・ミリー』を作り上げる!
会見には、キャスト陣と演出・翻訳を務める小林香が登壇。今回の公演は、再演といえど脚本の一部変更があり、新曲の追加もある新バージョンで、このバージョンでは世界初演となる。前作と一番変わったところについて聞かれると、小林は「どんなお客様がご覧になっても、みんなが等しく楽しめるように変わったというところだと思います」とコメント。
世界初演のブロードウェイバージョンが上演されたのは2002年で、日本人キャスト版の上演は2022年。その時点で20年の時が経っており、それからさらに2年の時が流れていることもり「時代の流れとともに人種に関わる表現が変わってきているので、ブロードウェイのチームが2024年にふさわしいものをと、一路真輝さん演じるミセス・ミアーズを全く新しい役に書き直してくださいました」と明かし、「人種に関わる部分を心配することなく、どんな方も気持ちよく楽しんでいただけるような変更があったというのが大きなポイントです」と語った。
2年ぶりにミリーを演じる朝夏は「再演といえど変更点がたくさんあって、新キャストのみなさんと新しい『モダン・ミリー』2024を作り上げようと思いながらお稽古をしてきました。明日にはお客様に観ていただけるので、今とても楽しみです。この気持ちが一番大きいです!」と笑顔で語り、「私自身とても好きなシーンはオープニングです。ミリーがニューヨークに来て、モダンガールズやモダンボーイズと一緒に歌うナンバーがあるんですけど、そこのお衣装も新しくなっているので、その辺りも観ていただきたいです」とアピールした。
また、タップのシーンが前回よりも難しくなっているようで「2年前よりもバージョンアップして難易度が増しています。タイプライターを打ちながらタップをするシーンの、タップを踏む数が明らかに前回より増えています。なので闇練しました(笑)」と明かした。
前作からキャラクターが変わったというミセス・ミアーズを演じる一路は「再演の初日を迎える前の気持ちではなく、新作の初日を迎えるくらいの気持ちでいます。小林さんから『みなさまに楽しんでいただける脚本に変わっている』ということを改めて伺い、とても重大な役なのだなと思っているので、精一杯務めさせていただきたいと思います」と意気込む。また、役について「元々は中国人のフリをしたアメリカ人だったんですけど、運も才能もない、売れなかったコーラスガールが夢を捨てきれず、虎視眈々と女優に復帰しようと考えている、という役になりました」と教えてくれた。
本作に初参加となるジミー・スミス役の田代は「コンサートはたくさんやらせていただきましたが、シアタークリエでのミュージカル出演が11年ぶりなんです。クリエでブロードウェイ・ミュージカルを演じることも感慨深いですし、オールスターのようなキャストとご一緒できるのも本当に嬉しいです」と笑顔を見せ、「ほど良いオールド感やザ・ブロードウェイ感、そしてザ・東宝ミュージカル感があて、肩肘を張らずに観られると思うので『楽しかったね!』と話しながらシアタークリエの階段を上がって帰ってもらえたら嬉しいです」とコメントした。
前回公演に続き、ミリーが働くことになる会社の“ボス”、トレヴァー・グレイドン役を務める廣瀬は「前回公演で初日を迎えたときに、オープニングでまぁちゃん演じるミリーが手拍子をした瞬間、お客様が手拍子をしてくれたんです。コロナ禍も相まってとても高揚した記憶があります。今回もまたお客様と一緒に楽しめたらいいなと思っています」としみじみ語り、「そのオープニングのシーンで、ミリーがモダンガールの衣裳に着替えて出てきた瞬間のまぁちゃん(朝夏)の顔が見どころです」とあわせてアピールした。
田代と同じく今回初参加となる夢咲は「『この世界にずっといたい!』と思うくらい、この舞台が好きなんです。どの場面も本当に大好きで、自分も出なきゃいけないのにどこも見逃したくないと思うくらいとてもハッピーで楽しくて、この世界観にずっといたいなと思うくらいなんです!」と目を輝かせ「個人的に、ミリーとジミーの二人の場面がキュンキュンしちゃうんです! キュンとしながら(舞台袖で)見ていて、でも自分も出なきゃいけないので『役に戻らなきゃ』って思うんです。反対側でグレイドンさん(廣瀬)もスタンバイしているんですけど、同じくらいニヤけて見守ってました(笑)。みなさんがキュンキュンしちゃうような素敵な場面になっています」とアピールした。
同じく初参加の大山は、劇中のセリフがほぼ全編広東語で「大変でしたが、先生とディスカッションして楽しみながらやってこれました」と語り、「1曲丸々新しい曲が追加されています。これまでになかった曲を1から作るという段階を踏ませていただきました。ミセス・ミアーズ、チン・ホー、バン・フーの3人でその新曲を歌うので、前回公演を観た方にも新しく驚いてもらえると思います」と見どころも明かした。
大物歌手のマジー・ヴァン・ホスミアを演じる土居は「こんなにバリバリのブロードウェイ・ミュージカルへの出演は、実はまだ3本目なんです。心臓が飛び出るくらい緊張しています!」と語り、「まぁちゃん(朝夏まなと)をはじめカンパニーのみなさんがとても優しく温かく楽しく見守ってくださって稽古を進めることができたので、明日が楽しみです」と笑顔でコメントした。
最後に朝夏が「お稽古も含めて3度目のミリーになるのですが、私自身も素晴らしい共演者のみなさまと出会い、新しい気付きや発見などがあり、新しいミリー像を作ってきました。もっともっとこの作品を舞台上で膨らませて、お客様のお力もお借りして、“新”モダン・ミリーをますます成長させていきたいです。作品を通じて、悩みを抱えて戸惑う皆さんの背中をポンと押すような力を届けられたらと思うので、『モダン・ミリー』2024をよろしくお願いいたします」とコメントし、会見を締めくくった。
ミュージカル『モダン・ミリー』は7月28日(日)までシアタークリエで上演し、その後、大阪・新歌舞伎座、愛知・iterra 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール、福岡・博多座、東京・旋公演 昭和女子大学人見記念講堂を巡る予定。上演時間は3時間(途中20分間休憩)。
ミュージカル『モダン・ミリー』公演情報
<スケジュール>
【東京公演】2024 年7月10日(水)~28日(日) シアタークリエ
【大阪公演】2024年8月3日(土)・8月4日(日) 大阪・新歌舞伎座
【愛知公演】2024年8月11日(日) 愛知・iterra 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
【福岡公演】2024年8月16日(金)~8月18日(日) 福岡・博多座
【東京・凱旋公演】8月24日(土)~8月25日(日) 東京・凱旋公演 昭和女子大学人見記念講堂
<スタッフ・キャスト>
【脚本】リチャード・モリス、ディック・スキャンラン
【新音楽】ジニーン・テソーリ
【新歌詞】ディック・スキャンラン
【広東語翻訳】ドゥラ・レオン(柯杜華)、スーザン・チェン
【原作/ユニバーサル・ピクチャーズ同名映画脚本】リチャード・モリス
【演出/翻訳】小林香
【キャスト】
朝夏まなと 田代万里生 廣瀬友祐 夢咲ねね 大山真志
土居裕子 一路真輝
入絵加奈子 安倍康律
砂塚健斗 高木裕和 常住富大 堀江慎也 村上貴亮
伊藤かの子 島田 彩 橋本由希子 湊 陽奈 吉田萌美 玲実くれあ