霧矢大夢、多和田任益らが届ける、三島由紀夫が描いた”純愛”――舞台『薔薇と海賊』レポート


2022年3月4日(金)に東京・:東京芸術劇場 シアターウエストにてunrato#8『薔薇と海賊』が開幕した。三島由紀夫が手がけた『薔薇と海賊』は、童話作家と自分をその童話の登場人物だと思い込む青年との純愛を描く異色の物語。演出は、三島由紀夫の戯曲に初挑戦となる大河内直子が手掛ける。

人気童話作家の楓阿里子は、娘の千恵子に自分の童話の登場人物であるニッケル姫の扮装をさせて暮らしていた。ある日、楓家に、自分を阿里子の童話の主人公・ユーカリ少年だと信じる30歳の松山帝一がやってくる。帝一と阿里子は童話の話に花を咲かせ、2人の夢のような純愛が始まるのだが・・・。美しい三島由紀夫の言葉とファンタジックな世界観を立体化した舞台美術、衣裳、音楽、そして世界へ三島の言葉を届けるかのようなラストシーンに息をのむ。

霧矢大夢、多和田任益らが届ける、三島由紀夫が描いた”純愛”――舞台『薔薇と海賊』レポート

阿里子役の霧矢大夢は、これまでも大河内の演出舞台に何度も出演しており、2015年『I DO!I DO!』で第22回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞しており、互いの信頼厚いタッグ。本作では、帝一役の多和田任益と並び、凛と咲く薔薇のように美しく阿里子を演じている。このほか、阿里子の娘・千恵子役に田村芽実、夫・重政役に須賀貴匡、その弟・重巳役に鈴木裕樹。さらに、ベテランの大石継太、飯田邦博、羽子田洋子らが、生々しい現実感を醸す一方でコミカルなやりとりも見せ、作品の幅を広げている。

『薔薇と海賊』は、1958年に文学座が杉村春子主演で初演。1970年の浪漫劇場での再演では、三島は涙を流しながら観劇し、全公演が終了した2日後に自ら命を絶った。三島由紀夫の描くこの世界の「薔薇」と「海賊」。三島が見たかった「夢の世界」は何だったのか、深い問いが隠されている。

霧矢大夢、多和田任益らが届ける、三島由紀夫が描いた”純愛”――舞台『薔薇と海賊』レポート

unrato#8『薔薇と海賊』は、3月13日(日)まで東京・東京芸術劇場シアターウエストにて、3月25日(金)・3月26日(土)に大阪・茨木クリエイトセンターにて上演。上演時間は約3時間(途中2回の休憩含)を予定。

(撮影:交泰)

unrato#8『薔薇と海賊』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2022年3月4日(金)~3月13日(日) 東京芸術劇場 シアターウエスト
【大阪公演】2022年3月25日(金)・26日(土) 茨木クリエイトセンター

スタッフ・キャスト

【作】三島由紀夫
【演出】大河内直子
【音楽】阿部海太郎

【出演】
霧矢大夢、多和田任益、田村芽実、須賀貴匡、鈴木裕樹、大石継太、飯田邦博、羽子田洋子、篠原初実、松平春香、藤山すみれ、田之上桃慧

【チケット発売プレイガイド(東京公演)】
■チケットぴあ https://w.pia.jp/t/baratokaizoku/
■東京芸術劇場ボックスオフィス https://www.geigeki.jp/t/
■イープラス https://eplus.jp/baratokaizoku/
■カンフェティ http://confetti-web.com/baratokaizoku
0120-240-540*通話料無料・オペレーター対応(平日10:00~18:00)

【公式サイト】
https://ae-on.co.jp/unrato/baratokaizoku/

<公演配信決定!>
3月10日(木)18:00~配信(アーカイブ:3月16日 23:59まで)

ぴあ:https://w.pia.jp/t/baratokaizoku/
イープラス:https://eplus.jp/baratokaizoku/



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