あらすじ
―「人間である前に、医師だと思っています」ー
とある医療機関のパワーゲーム 現代社会の縮図がここに
イギリス最高峰の医療機関・エリザベス研究所。その創設者であり、所長のルース・ウルフ(大竹しのぶ)は、訳あって自ら妊娠中絶を行い、敗血症で運び込まれた14歳の少女を看取ろうとしていた。そこに「少女の両親から傍についていてほしいと頼まれた」というカトリックの神父、ジェイコブ・ライス(益岡徹)が現れる。神父に対し、ルースは面会謝絶を告げて、集中治療室への入室を拒否する。若手医師(那須凜)から少女の容態の急変を知らされ、同僚の医師ポール・マーフィ(橋本淳)やマイケル・コプリ―(宮崎秋人)と手を尽くすが少女は死を迎える。少女の死に立ち会えなかった神父は、典礼を拒絶されたとして怒り、この出来事を公にすると告げて去る。ほどなく、このことはインターネットから発信され、研究所の出資者の耳にも入ってしまう。
ブライアン・シプリアン教授(久保酎吉)や、広報担当のレベッカ・ロバーツ(村川絵梨)は、ルースへの批判を不当なものとして、相手にはしていない。だが、次期所長の座を狙う野心家ロジャー・ハーディマン教授(橋本さとし)やマーフィらは、一部の出資者たちが怒っていることを問題視。それでも毅然と「自分に落ち度はない」と主張するルース。その姿勢は、自身の元教え子で保険担当大臣のジェマイマ・フリント(明星真由美)からも支持されたように見えた。しかし、彼女を断罪しようとする出資者の動きにより、世論は激化。信仰、人種、ジェンダー・・・、アイデンティティの違いもあいまって、医師たちもまた医学上、宗教上の主張により対立。研究所内の分断は深まり、パワーゲームは白熱していく。
自宅では、パートナーのチャーリー(床嶋佳子)や近所に住むサミ(天野はな)と心を通わせ、自分を見つめ直すルース。自分を取り戻した彼女は医師としての信念を貫くことを決意。自分を責め立てる人々が待ち受ける、テレビのディベート番組への出演を決める――。
公演情報
上演スケジュール
【プレビュー公演】
2021年10月30日(土)~10月31日(日)
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
【東京公演】
2021年11月4日(木)~11月28日(日)
PARCO劇場
【埼玉公演】
2021年10月30日(土)~10月31(日)
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
【兵庫公演】
2021年12月2日(木)~12月5日(日)
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【豊橋公演】
2021年12月10日(金)~12月12日(日)
穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
【松本公演】
2021年12月18日(土)~12月19日(日)
まつもと市民芸術館 主ホール
【北九州公演】
2021年12月25日(土)~12月26日(日)
北九州芸術劇場 大ホール
出演
大竹しのぶ
橋本さとし
村川絵梨
宮崎秋人
那須凜
天野はな
久保酎吉
明星真由美
床嶋佳子
益岡徹
スタッフ
作:ロバート・アイク
翻訳:小田島恒志
演出:栗山民也
ほか
企画・製作
株式会社パルコ
公式リンク
公式サイト:https://stage.parco.jp/program/doctor