あらすじ
外はまだ凍えるように寒い5月。
領主のラネーフスカヤが,娘のアーニャや同行していた娘の家庭教師シャルロッタと共に、6年ぶりにパリから帰ってくる。帰還を喜ぶラネーフスカヤの兄ガーエフ、養女ワーリャ、老召使フィールス、管理人のエピホードフ、メイドのドゥニャーシャや近くの地主ピーシチクたち。留守の間に領地を任せたガーエフには経営の才はなく、ワーリャが取り仕切るも、負債は膨らむばかり。借金返済のため、銀行は8月に領地である“桜の園”を競売にかけようとしている。
“桜の園”の農夫の息子だったロパーヒンは今や実業家。彼は桜の木を切り払い、別荘地として貸し出せば、競売は避けられると助言する。しかし、美しい“桜の園”を誇りにするラネーフスカヤとガーエフは破産の危機も真剣に受け止めようとしない。
以前よりエピホードフから求婚されていたドゥニャーシャは、ラネーフスカヤに仕えてパリで暮らしていた召使ヤーシャに惹かれるようになり、アーニャは、大学生であるトロフィーモフが抱く新しい思想に触れて、“桜の園”の外で新しい生き方を選ぶことを考え始めていた。
競売まで一か月と迫る中、ロパーヒンはラネーフスカヤとガーエフに、領地を別荘地にして競売を避けるようにと説くが、二人は承知せず、あてにならない話にすがろうとする。
母ラネーフスカヤと共に戻ったアーニャは、同行していた家庭教師シャルロッタの無駄なおしゃべりや手品に退屈していたが、トロフィーモフが抱く新しい思想に触れて、“桜の園”の外で新しい生き方を選ぶことを考え始めていた。
“桜の園”競売の当日にもかかわらず、相変わらず呑気なラネーフスカヤたち。そこへガーエフとロパーヒンがやってきて、競売の結果を報告するのだが・・・。
来たるべき新しい時代を見据えて変革をいとわない人々。対して、落ちぶれてもなお、過去にすがり現実を見ようとせず時代の波に取り残される領主貴族たち。それぞれが向かう先とは・・・。
公演情報
上演スケジュール
【東京公演】
2023年8月7日(月)~8月29日(火)
PARCO劇場
【宮城公演】
2023年9月2日(土)
東京エレクトロンホール宮城
【広島公演】
2023年9月6日(水)
上野学園ホール
【愛知公演】
2023年9月13日(水)
日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
【大阪公演】
2023年9月16日(土)~9月17日(日)
森ノ宮ピロティホール
【高知公演】
2023年9月20日(水)
高知県立県民文化ホール オレンジホール
【福岡公演】
2023年9月23日(土)~9月24日(日)
キャナルシティ劇場
出演
原田美枝子 八嶋智人 成河 安藤玉恵 川島海荷 前原滉 川上友里 竪山隼太 天野はな
永島敬三 中上サツキ 市川しんぺー / 松尾貴史 村井國夫
スタッフ
【作】アントン・チェーホフ
【英語版】サイモン・スティーヴンス
【翻訳】広田敦郎
【演出】ショーン・ホームズ
ほか
公式リンク
公式サイト:https://stage.parco.jp/program/sakuranosono2023
公式Twitter:@parcotheater
公式Instagram:parco_stage