和田憲明のウォーキング・スタッフプロデュース『手の平』を新宿シアタートップスで

2021年9月27日2024年7月26日

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2021年10月にウォーキング・スタッフプロデュース『手の平』が上演される。本作は、本多劇場グループが復活させた新劇場・新宿シアタートップスのオープニングシリーズとして上演される作品。

演出家・和田憲明が追求し続けている“迫真的でリアルな空気感とリアリティのある登場人物の存在感”を感じさせる舞台作品を作りを行うウォーキング・スタッフプロデュース。その新しい試みとして、世代の違う作家と演出家がぶつかり合いと共通する感覚で創り上げた『虎は狐と井の中に（仮）』（2019年）に続き、本作でも脚本の池内風と演出の和田が再びタッグを組む。

『手の平』は、池内による劇団「かわいいコンビニ店員飯田さん」の第7回公演として上演され好評を得た作品。今回は再演という形ではありながら、演出の和田と共に改訂・潤色、ただのブラッシュアップではなく、ウォーキング・スタッフらしさ、和田憲明らしさに染め上げ、新しい脚本として生まれ変わる。

描かれているのは、「踊り、転がり、ひっくり返る。立ち退きをめぐる父と家族の記録と記憶」の物語。とある田舎町の小さな商店街で電気屋を営む山根秀明は、今まさに選択を迫られていた。都市開発により経済の回復を図る市のプロジェクトにより、立ち退きを命じられその期日が迫っていたのだ。

厳しい表情で家を訪れる市の職員もまた、焦っていた。彼は、この家で育った秀明の長男だった。ある日、沈黙を貫いていた父の言動に変化が訪れる。それによって、また深い混乱に陥る家族。その中で、実家で同居している次男が放った一言をきっかけに、立ち退き騒動は思わぬ方向へ転がり始める･･･。