今牧輝琉と土屋直武がラリーに込めたリアル!ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs不動峰 インタビュー

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今牧輝琉と土屋直武がラリーに込めたリアル!ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs不動峰 インタビュー

誕生から19年目を迎えたミュージカル『テニスの王子様』。2021年からは、ついに「4thシーズン」に突入した。その始まりの公演、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs不動峰もいよいよ東京凱旋公演を残すのみとなった。

テニミュ4thシーズンが始まるにあたり、脚本、演出、音楽、振付など、すべてを一新。その中心を担うのは、新たに始動したミュージカル『新テニスの王子様』The First Stageでも越前リョーマ役を演じる今牧輝琉だ。そして、5月末に行われた「お披露目会」でも役へのシンクロ率が際立っていた伊武深司役の土屋直武に注目した。

地区予選決勝を描く「青学(せいがく)vs不動峰」において、シングルス2のリョーマと伊武の対戦は見どころの一つ。若き2人は、どのように公演に臨んでいるのか?話を聞いた。

今牧輝琉と土屋直武がラリーに込めたリアル!ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs不動峰 インタビュー

目次

始まると一瞬、新たなテニミュは密度高く

――公演が進み、東京凱旋公演を残すのみとなりましたが、今どんなお気持ちですか?

今牧:一瞬でした。公演が終わるごとに達成感がありますし、1日2公演の日は、劇場に入って終わって出たらもう夜になっているので、あっという間です。1公演1公演が充実しているから短く感じるんだと思います、きっと。密度が高いです。

土屋:東京公演が始まった時は、公演期間も長いですし永遠に続くものだと思ったんですが、やっぱりあっという間で。終わりは来るものなんだなと思うと少し寂しくなったりもします。でも、清々しい気持ちでいられているので、1日1日後悔なく臨めていると思います。

――土屋さんは、お披露目会の時に伊武深司はご自身とすごく近いとおっしゃられていましたね。

土屋:自他共に認めるぐらい伊武とは似ている部分が多いんですが、原作を読んだりアニメを観たりと、役作りを突き詰めていくと、似ていないところもどんどん見つかるようになりました。伊武については、クールすぎて描写されていないところも多いので、そこは「伊武ってどういう人なんだろう」「伊武だったらどうする?」と試行錯誤でしたね。

青学(せいがく)vs不動峰の公演でも、伊武の台詞は多くないんです。でも、少ないからこそ気を抜けないなと思って。「喋っていない時、伊武はどうするのか」「仲間の言葉をどういう表情で聞いて、どういう感情で動くんだろう?」ということをたくさんイメージするようにしました。

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「4thシーズンをいいものにしたい」という熱意

――お二人は、お互いの演じる姿をどのように見ていますか?

今牧:まさに本物、と思いました!初めて会った時の髪型が似ていたとかも第一印象には大きく影響したんですけど、付き合っていくうちに性格とかも「伊武くんじゃん・・・」と思いました。舞台上ではバチバチですけど、普段は結構しゃべります(笑)。

土屋:(笑)。僕は初舞台なので新テニミュを経験している今牧くんに対して、年下だけどやっぱり一歩先にいるなと思う部分もあるんですが、劇中で対戦する時は“今”を競り合うリョーマと対峙できていると感じられて、それがとても嬉しいなと思っています。

――4thシーズンでは、脚本・演出・振付・音楽などが一新されました。新しいテニミュの幕開けを担うという点では、どんなことを感じていらっしゃいましたか?

今牧:4thシーズンで“新しいテニミュ”が始まることに対して、お客様の中にも驚きがあったと思います。僕も同じように驚いていました。稽古場で舞台セットの模型を見たり、台本のト書きが変わっていたりして、本当に変わるんだって実感しました。ここまで積み上げてきた歴史があるからこそ、がんばらなくちゃって・・・。同時に、始まりのリョーマを演じることができるということにワクワクしていました。驚きと同じくらい、ワクワクがありました。

土屋:稽古初日、脚本・演出の三浦さんやいろんなスタッフさんとお会いした時にいろいろな言葉をかけていただきました。その言葉から、スタッフさんたちの「4thシーズンをいいものにしたい」という熱意がすごく伝わってきたので、僕らも生半可な気持ちではいられない。僕は最高の伊武深司になろうと思ってやってきました。キャスト同士で「ここはちょっと違うんじゃない?」と指摘し合ったりする中で、最高のスタートを切れるようにしたいという気持ちがどんどんと高まっていった気がします。

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演出の変化で生まれたリアル

――お二人はシングルスで対戦するキャラクターを演じられますが、二人の試合シーンはどのように作っていったのですか?

今牧:一緒に原作を読んだりして、「ここはこんなポーズだね」とか、細かく話していました。

土屋:僕らのシーンは、ラリーが長く続きます。何回も観に来てくださる方にとって、そのラリーが全部同じに見えてしまうとおもしろくないんじゃないかなと思ったので、飽きさせないように意識しました。

僕もテニス経験があるので、試合内容に「おもしろい」ものと「退屈な」ものがあるって、分かるので。もちろん、流れや演出、構成は決まっているんですが、お客様にボールが実際に見えてくるように、「ラリーはその場で見えたままでいこう」という話を二人でしていました。

――拝見して、今まで以上にテニスのリアルを感じていたのですが、今、すごく腑に落ちました。“阿吽”は、今牧さんと土屋さんの間にもありますか?

今牧:僕らは、目線でボールを追いかけるようにしているんです。ボールを打った瞬間、架空のボールがどこに行ったのかをしっかり見ることで、ちゃんとラリーが繋がるように意識しています。

土屋:キャラクターの関係性としては“ライバル”なので、アイコンタクトをしながらも、ボールを追う顔、お互いを見る顔は“ライバル”を見る顔なんですよね。そういうことが自然に積み上がって、リョーマと伊武のラリーが繋がっていくんじゃないかなと思っています。

――今のお話を聞くと、もう一回観たくなりますね・・・。チーム作りについてはいかがでしたか?脚本の変化から、各チームの人間ドラマも濃くなったように感じました。

今牧:青学(せいがく)は、とにかく笑顔とフレッシュさを忘れないようにしました。それから、「いい意味で個性的なチームになろう」「でも団結する時は一つになって立ち向かおう」と言っていました。一人一人の個性を大事にしながら、努力しようって。

土屋:不動峰は、橘部長が全てを握っているチームなので、僕らも橘 桔平役のGAKUくんを中心に動いています。それは支配的という意味ではなく、いろんな個性を持った7人で団結しようという意味で。それから、青学(せいがく)より努力することを目指しました。稽古の合間に時間があればみんなで筋トレしたり、フォームを見直したり。不動峰が味わってきた悔しさとか泥くささを、自分たちで見つけようとしてきました。

不動峰はやはり描写が少なくて、原作とアニメを見比べても変わったりしている部分もありました。青学(せいがく)のシーンの稽古をしている時も、稽古場の端っこにみんなで集まって、たくさん話し合いをしてきましたね。

今牧:お披露目会が終わってすぐ本公演の稽古が始まったんですが、青学(せいがく)と不動峰、座組全体としても全員で助け合って作り上げてきたぞっていう実感があります!

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大先輩が示す背中の大きさ

――今回、テニミュ経験者の先輩が座組にいらっしゃいますが、何かお話されたことなどはありますか?

今牧:稽古の時から一番言われていたのは、「とにかく声を出そう!」ということでした。声が出ていないと、稽古もそこから始めないといけなくなってしまうので。1stシーズンを経験された大先輩方をはじめ、スタッフさんにも、大事な基礎を教えてもらいました。

土屋:不動峰は、北代高士さんが橘 桔平役を演じていたということもあって、GAKUくんとお話している時間が長かったです。それとは別に、個人的に話せる機会があったらいいなと思っていることがあって・・・。中河内さんが、ある時、稽古場ですれ違った時に「なお」って声をかけてくださったんです。

稽古開始時に全員自己紹介はしたんですが、20人以上キャストがいるだけでなく、今は稽古中もマスクをしているからなかなか顔が覚えにくかったりもします。僕は、中河内さんとはキャラクターとして接点もまったくないし、どう思われているかなと不安に思っていたんですが・・・。

名前を、名字を通り越して「なお」って呼んでくださったことに、ただただ感動してしまって。さらに、アドバイスだけでなく「伊武、いいよ。そのままで」って褒めてくださったんです・・・。キャストの下の名前まで細かく見てくださってるんだ・・・って、先輩のテニミュ愛と偉大さを感じました。すごく嬉しかったです。

――先輩の背中の大きさを感じますね・・・。いよいよ東京凱旋公演が始まりますが、4thシーズンの始まりをどう締めくくりたいですか?

今牧:初めて観る人にもひと目で分かりやすい、を突き詰めていきたいです。何度も観てくださる方には「ここ変化してる!」っていう姿もお見せしたい。毎公演、毎公演、みんな確実に成長していっていると思うので。熊本、大阪で見つけた新しい発見を、ぜひ見ていただきたいです!

土屋:初日だけ観る予定だった方が、リピートしてくださったりしていたと聞きました。このご時世でエンタメをやれることに対して、キャスト側も日々感謝しています。お客様の「もっと見たい」という熱量を、さらに上げて東京凱旋公演を迎えたいですし、「やっぱりテニミュがあってよかった」って思ってもらえるような、拍手が鳴り止まない大千秋楽になったらいいなって思います。

※U-NEXTにて、東京凱旋公演8月29日(日) 17:30大千秋楽のライブ・アーカイブ配信が決定!
※見逃し配信、後日アーカイブ配信も実施予定
※東京公演にて収録の【初日配信:全景映像】【不動峰スイッチング配信】【青学スイッチング配信】の3公演も、U-NEXTにてアーカイブ配信中

 

 

ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs不動峰 公演情報

上演スケジュール

※終了【東京公演】2021年7月9日(金)~7月18日(日) TOKYO DOME CITY HALL
※終了【熊本公演】2021年7月23日(金・祝)~7月25日(日) 熊本城ホール
※終了【大阪公演】2021年7月30日(金)~8月8日(日・祝) メルパルクホール大阪
【東京凱旋公演】2021年8月20日(金)~8月29日(日) 日本青年館ホール

スタッフ・キャスト

【原作】許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ コミックス刊)
【脚本・演出】三浦 香
【音楽】Yu (vague)
【振付】遠山晶司(梅棒)

【出演】
<青学(せいがく)>
越前リョーマ役:今牧輝琉、手塚国光役:山田健登、大石秀一郎役:原 貴和、
不二周助役:持田悠生、乾 貞治役:塩田一期、菊丸英二役:富本惣昭、
河村 隆役:大友 海、桃城 武役:寶珠山 駿、海堂 薫役:岩崎悠雅、
堀尾聡史役:りょうた、加藤勝郎役:白石 寿、水野カツオ役:市川愛大

<不動峰>
橘 桔平役:GAKU、神尾アキラ役:毎熊宏介、伊武深司役:土屋直武、石田 鉄役:柊太朗、
桜井雅也役:深澤悠斗、内村京介役:菊池颯人、森 辰徳役:Rayshy

井上 守役:北代高士

越前南次郎役:中河内雅貴

テニミュボーイズ:大野紘幸、黒条奏斗、玉元風海人、中嶋 健、濱屋拓斗

【公式サイト】https://www.tennimu.com/
【テニミュ・モバイル】https://sp.tennimu.jp/



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