東京・シアタークリエにて、恋を読む in クリエ『逃げるは恥だが役に立つ』が上演されている。様々な俳優の組み合わせで上演される本作のうち、2公演ではライブ配信が実施。8月16日(月)の対象公演に向けて、出演する立石俊樹と牧島輝に作品の魅力を聞いた。
人気漫画が生んだ“ムズキュン”を、朗読で表現する本作。再演となる今回は、2公演でライブ配信も行われる。事前に行われた合同取材会で、ライブ配信の対象公演に出演する太田基裕と立花裕大に話を聞いた。
原作は、海野つなみによる同名漫画で、ラブストーリーの朗読劇シリーズ「恋を読む」第2弾として2019年に初舞台化。TVドラマの大ヒットで広く知られた“ムズキュン”を、脚本・演出の三浦直之(ロロ)は、朗読劇の枠に収まらない斬新なアイデアで舞台上に再現した。今回は「恋を読む」シリーズ第4弾として、新たな出演者を迎えて再演されている。
愛経験ナシ「プロの独身」サラリーマン・津崎平匡のもとで、家事代行として働くことになった森山みくり。結婚にメリットを見いだせない平匡の同僚・風見涼太、みくりの伯母・土屋百合らを絡めながら、社会や人と人の間に横たわる社会問題を、軽快なタッチで“ラブコメディ”として描いた本作。
8月16日(月)のライブ配信公演では、津崎平匡役を立石、風見涼太役を牧島、そして、森山みくり役を花乃まりあ、土屋百合役を春野寿美礼が演じる。
原作を読んだ時に、早速「ムズキュン」を感じたという二人。原作を全巻一気に読んだという立石は、「普段、恋愛ものはあまり読まないのですが、“ムズキュン”が解決しそうでしなくて、気になって引き込まれました」と言う。
牧島も「登場人物全員、癖のある人たちですよね。でも、好きだという気持ちには嘘がつけない。歩み寄ろうとしているけれど、一筋縄ではいかない面倒くささがある(笑)。そこにムズムズしましたね。そんな一面もあるんだ!と思った瞬間のキュンが、楽しかったです」と原作を読んだ感想を述べた。
立石は、本作が初の朗読劇挑戦。稽古では「舞台とはまた違った見せ方が必要になってくるな」と感じたそうだが、「朗読劇だからこその表現方法を改めて研究して臨みたいです」と、“初”の経験に向けて気合を入れた様子。
一方、牧島はラブコメ初挑戦。「今まで、映画でも漫画でもあまりラブコメには触れていなかったのですが、この作品に触れてみてラブコメの良さを体感しました。自分が出ていないシーンを観ていて、俊くん(立石)のお芝居にドキドキさせられたんですよ!この気持ちを本番にも持っていけたらと思っています」と語る。すると、立石も「僕も、牧ちゃん(牧島)の新しい一面を見れた気がして、その場で『めちゃいい!』と伝えました」と、互いの初挑戦に刺激を受けたようだ。
立石と牧島は、これまでに2つのシリーズ舞台で共演をしてきている。「牧ちゃんはガッツがあって、負けず嫌いな面があります。役や演出の意図をしっかりと汲み取って、毎公演新鮮に表現するので、初対面の頃からすごいなと思っていました」と立石。牧島は「俊くんはすごく純粋。作品に対しても、その純粋さが良い影響を及ぼしているなっていつも思います。それから、ちょっと天然(笑)。そんなところにも、ずいぶん助けられてきました」と、その言葉からはよく知る間柄ならではの信頼関係が見える。
稽古で、牧島は「ハグするシーンも実際に触れ合うのではなく、一緒に台本のページをめくることで表現するんです。稽古中に春野さんと一緒にやった時、実際に“恋”しましたね・・・。それぐらい、ドキドキしました!」と“恋を読む”シリーズならではの感覚を味わったそう。立石も「“ムズキュン”というテーマにピッタリの演出方法ですよね。朗読劇ならではの、じれったさが魅力です」とアピールした。
役との共通点を聞くと、立石は「自分の気持ちを隠すところ、全てを素直に最初からさらけ出せないところは似ているかな・・・。僕はあまり自分に自信がないのですが、平匡さんはマメだし、恋愛面以外は自信のある方だと思うので、そこは違う部分かなと思います」と回答。
牧島は「ハイスペックなところです!冗談です(笑)!」と笑わせながら、「風見さんは人として強い部分があり、快く思わない人もいるかもしれないけれど、僕はそういう部分が気持ちいいと感じるので、自分と近いものがあるのかなと。でも、興味を持っていることについての距離の詰め方は、あそこまでグイグイできないかも。僕はリーチの短いジャブをずっと打っていて、相手が近寄ってきてくれた時にやっと当たる感じです」と評した。
改めて、「色んな解釈をする人たちがいて、『こうあるべきだ』というものがないのが楽しい作品」と言った牧島は、「朗読では4人しか登場しませんが、漫画ではキャラの濃い人たちがもっといて、色々な愛の形があります。きっと漫画やドラマを見た方も、まだ知らない方も、それぞれ楽しめて一緒に“ムズキュン”できると思うので、ぜひ楽しみにしていていください」とコメント。
立石も「自分が体験してることは世の中のほんの一部に過ぎないんだなと、逃げ恥のおかげで視野が広がりました。原作を読んで僕が感じた魅力を、そのまま伝えられるようにがんばりたいたいです。世の中の状況もありますが、少しでも日常を忘れてホッとしたり、キュンとしたりしてもらえるように、平匡さんとして生きます」と本番に向けて意気込んだ。
ライブ配信は、KDDIの<uP!!!オンラインライブ>にて。上演時間は第一幕70分、休憩25分、第二幕60分の計2時間35分を予定。
<配信公演の出演者組み合わせ>
【8月16日(月)18:30開演】
立石俊樹(津崎平匡役)、花乃まりあ(森山みくり役)、牧島輝(風見涼太役)、春野寿美礼(土屋百合役)
チケット販売:8月24日(火)20:00まで
アーカイブ:8月17日(火)00:00~8月24日(火)23:59
ライブ映像配信視聴券:https://up.auone.jp/articles/id/84633
<アーカイブ配信中>
【8月12日(木)14:00公演】
太田基裕(津崎平匡役)、桜井玲香(森山みくり役)、立花裕大(風見涼太役)、シルビア・グラブ(土屋百合役)
チケット販売:8月20日(金)20:00まで
アーカイブ:8月12日(木)20:00~8月20日(金)23:59
※両日とも、アーカイブ配信最終日の23:59を過ぎるとその時点で視聴途中であっても視聴終了
視聴券料金:各回 3,500円(税込)
※Go Toイベント適用で各回2,800円(税込)に
※クレジットカード決済、auかんたん決済のみ
【公式サイト】https://www.tohostage.com/nigehaji/
(写真提供/東宝演劇部)