劇団ナイスコンプレックス『12人の怒れる男』大阪で開幕!キムラ真「”生きてる”って実感する」

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劇団ナイスコンプレックス『12人の怒れる男』大阪で開幕!キムラ真「”生きてる”って実感する」

2021年7月30日(金)大阪・大阪市立芸術創造館にてにてキムラ真率いる劇団ナイスコンプレックス・プロデュースの舞台『12人の怒れる男』が開幕。このほど舞台写真とオフィシャルレポートが到着した。

本作は1954年にアメリカのテレビドラマとして誕生し、1957年に映画化、さらに舞台化もされたレジナルド・ローズの傑作。 「法廷モノ」に分類されるサスペンス作品で、密室劇の金字塔として高く評価され、現代でも多くの人を魅了し度々上演される色あせない名作として知られている。

ナイコンでは『純粋に芝居と向き合いたい。上質な空間を提供したい』という想いから2018年より定期的に本作を上演。4シーズン目となる今回もWキャスト、Wチーム編成で挑んでいる。

特に大阪公演は特別で、関西地方出身者たちが生まれ故郷の方言にセリフを変換するスペシャルバージョン。言葉の力で役作りまでがらりと印象が変わるのはナイコンならでは。何度も楽しめる仕掛けが話題だ。

物語は、父親殺しの罪に問われた少年の裁判に12人の陪審員が招集されるところから始まる。証拠や証言は被告人である少年に不利なもので、陪審員の大半は有罪に手を上げた。

しかしただ一人、陪審員8号(濱仲太Aチーム、池下重大Bチーム)だけが少年の無罪を主張する。彼は他の陪審員たちに、固定観念に囚われずに証拠の疑わしい点を一つ一つ再検証するが、クセ者揃いの陪審員たちは熱い議論を交わし白熱する。関西弁が混じったセリフは、より凄みを増して聞こえてくるから面白い。

そして陪審員8号の理路整然とした推理は、次第に有罪と信じてきた陪審員たちの心を動かしていく。様々なジャンル、若手ベテラン関係なく繰り広げられる会話劇は、対峙するキャストによって変化する会話のキャッチボールも魅力。残念ながら関西弁バージョンは大阪公演のみなので、気になる方はお見逃しなく。それぞれの熱演はぜひ劇場で見届けて欲しい。

目次

コメント紹介

◆東拓海(陪審員1号)
今年でこの舞台も3年目となり、3度目の一号を演じさせていただきます。僕も年齢を重ね、様々な作品を経験する度に、お芝居に対する考え方やアプローチの仕方が変化しているので、今年のナイコン版「12人の怒れる男」も新しい一号を模索して稽古を重ねてきました。

演出のキムラさんとも想いを共有し、周りの先輩方にもアドバイスをいただき、今年ならではの一号、ひいては今年ならではの「12人の怒れる男」が出来上がったと思います。ご観劇いただいた皆様には言葉だけで場面が変化していくテンポ感のある面白さ、言葉の持つ力を存分に楽しんでいただければと思います。関西勢の関西弁での「12人の怒れる男」を見られるのはここだけですよ!!

どうぞ、最後までお楽しみください。 公演、最後まで応援していただきたくよろしくお願い致します。

◆登野城佑真(陪審員2号)
このようなご時世の中、板の上に立てていること、お芝居ができること、なによりお客様にこの作品をお届けできることにとても幸せを感じております。こうして初日を迎えられたことは、僕の役者人生にとって忘れることのできない日です。

だからこそお芝居の一瞬一瞬を大事にし、楽しく2号を演じきっていきたいと思います。それが僕のやるべきことなのかなと。見どころを伝えようと思ったのですが、最初から最後まで全部が見どころです!!!言葉を発してる人、発していない時のリアクションもぜひ隅々まで見てください。

◆上杉祥三(陪審員3号)
久しぶりの舞台でこの作品は本がすばらしく、参加できとても感謝しています。このカンパニーでは最年長ですが若い人達と芝居をしてエネルギーを貰っています。もともと僕は舞台俳優で最近はテレビドラマに出演していますが、やはり舞台をやらないと、という気持ちです。

僕はA班とB班の両方出演しますので体調管理はより大変ですが、この作品に誘ってもらった事すごく感謝しています。ここでみんなからエネルギーを貰って、いいものを生のお客さまに届けることができたらと心から願っています。

僕も66歳になり歳を重ねましたが、初日は初心に帰る気持ちになりますね。俳優として20代の頃に先輩から言われた事を、今度は若い役者達に伝えられたらと思います。いま小劇場関係は冬の時代に入っていると思いますが、冬が過ぎたら次は春が来て夏になります。今はこのカンパニーの役者達たちがスキルアップして、舞台がまた大盛況になる時代が来ると信じて、その想いで千秋楽まで頑張ります!

◆横井翔二郎(陪審員4号)
まるでこの開幕に合わせるかのように急ピッチで夏の気温になりまして、それに背中を押されるかのように熱く開幕いたします「12人の怒れる男」大阪Aチーム4号役の横井翔二郎です。様々な事を乗り越えた去年の公演から引き続き2回目の出演となりましたことを心から嬉しく思います。

やっぱり僕はこの作品が大好きです。それは各々の個性の入り込む余白がきちんとこの作品にあって、そしてそれを認めてくれるキムラさんがいて。ああ舞台上って自由だよなあ。と心から思えるからです。そんな僕の大好きな作品がなるべく沢山の人達に届くよう全身全霊で参ります。 ご声援のほど何卒宜しくお願い致します。

◆藤原祐規(陪審員4号)
12人の怒れる男。およそ2時間のワンシチュエーション。会話劇。みんな出ずっぱり。恐ろしい舞台です。逃げ場なし。ぶつかっていくしかない。およそ10日の稽古でベースが出来ました。これはとてつもない速度と言っていいと思います。短い稽古期間でここまで練れたのは、お客さんに面白い舞台を観てもらいたいというただ一点のみです。

今回の稽古場にはお客さんからの差し入れが届くシステムがありました。とても多くの差し入れが届きました。とてもとても嬉しかったです。本当にありがとうございました。こんなご時世です。劇場に来るだけでも怖いですよね。もちろん出来る限りの感染対策はしてる訳だけど。それだけでも嬉しい事なのに。 作品でお返し出来たらと思います。 どうか、届きますように。

◆濱仲太(陪審員8号)
今年も、こうしてナイコン版「12人の怒れる男」を上演できることを嬉しく思います。 大変な時期に支えてくださったお客様には感謝の思いです。今回も、このキャストならではの12人に仕上がっていますので、早くお客様に見ていただきたいです。

この作品の醍醐味は、12人全員が2時間ずっと舞台上で生きているというところだと思います。 それぞれのキャラクターが怒りや葛藤を抱えての熱い議論を楽しんでいただけたらと思います。

◆キムラ真(演出/守衛役)
遂に、今年のナイコン12人の初日を迎えます。幕が開くのが当たり前の状況。どんなに対策をしていても、いつどうなるか分からない。でも、やれる事をとにかくやりました。それは、「お客様に観て頂きたい」そのモチベーションのみです。

去年から続いているコロナ禍での公演。全く、馴れていません。し、舐めてもいません。ですが、もう泣きませんし、負けません。この1年を無駄にしない。大阪から幕が開きます。一番熱い夏がやってきます。大阪両チーム全く違います!演出も違います。本当に面白い。「生きてる」って実感するし、僕らには「演劇」が生きる為に必要なんだと感じる毎日です。とにかく観て頂きたい。それだけです。

『12人の怒れる男』公演情報

上演スケジュール

【大阪公演】2021年7月30日(金)〜8月1日(日) 大阪市立芸術創造館
【東京公演】2021年8月12日(木)〜8月15日(日) 赤坂RED/THEATER

キャスト・スタッフ

【出演】 ※陪審員番号順
東拓海、菊地浩輔、登野城佑真、篠原麟太郎、上杉祥三、横井翔二郎、藤原祐規、山本誠大、
堀田怜央、片山浩憲、松本寛也、桑野晃輔、糠信泰州、濱仲太、池下重大、赤眞秀輝、ジジ・ぶぅ、
室たつき、足立英昭、和泉宗兵、竹下健人、ナカヤマムブ、畑中智行、キムラ真、他
※Aチーム、Bチームで構成、また大阪と東京ではチームの組み合わせを変更します。詳細はHPまで。

【原作】レジナルド・ローズ
【脚色・演出】キムラ真、音楽作曲:橋本啓一
【主催・企画制作】ナイスコンプレックス

【公式サイト】http://naikon.jp/

あらすじ

父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員が評決に達するまで一室で議論する様子を描く。
法廷に提出された証拠や証言は被告人である少年に圧倒的に不利なものであり、陪審員の大半は少年の有罪を確信していた。
全陪審員一致で有罪になると思われたところ、ただ一人、陪審員八号だけが少年の無罪を主張する。
彼は他の陪審員たちに、固定観念に囚われずに証拠の疑わしい点を一つ一つ再検証することを要求。
陪審員八号の熱意と理路整然とした推理によって、当初は少年の有罪を信じきっていた陪審員たちの心にも徐々に変化が訪れる。

(撮影:鏡田伸幸)

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