2021年10月から11月にかけて、藤ヶ谷太輔主演でミュージカル『ドン・ジュアン』が上演される。本作は、藤ヶ谷にとって初ミュージカルとなった主演作で、再びタイトルロールである稀代のプレイボーイに挑む。
モーツァルト作のオペラ『ドン・ジョヴァンニ』などでヨーロッパを中心に広く知られる「ドン・ジュアン伝説」を、フェリックス・グレイの作曲による情熱溢れる名曲でミュージカル化した本作。2004年にカナダで初演され、その後、パリや韓国でも上演。フレンチミュージカルとして、2016年には宝塚歌劇で日本初上演された。藤ヶ谷は、2019年版で主演を務めた。
物語の舞台はスペインのアンダルシア。毎夜、欲望の赴くままに女と酒を求め続けて放蕩の限りを尽くす稀代の色男ドン・ジュアンが、いつしか、「真実の愛」によって変貌していく様を描いている。
ヒロイン・マリア役には、元宝塚歌劇団トップ娘役で、2021年4月に歌劇団を退団したばかりのに決定。真彩は、本作が退団後初の舞台出演となる。
このほか、平間壮一、上口耕平、天翔愛、吉野圭吾、上野水香(東京バレエ団)、春野寿美礼、鶴見辰吾らが出演。天翔、上野以外は2019年版より続投となる。
潤色・演出は、宝塚歌劇団の生田大和が担当。生田は、前回初めての宝塚以外の外部作品の演出として本作に取り組んだ。
ミュージカル『ドン・ジュアン』は、10月7日(木)から10月17日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、10月21日(木)から11月6日(土)まで東京・TBS 赤坂ACTシアターにて上演される。
チケットは、9月11日(土)より一般発売開始。
コメント紹介
◆藤ヶ谷太輔(ドン・ジュアン役)
2年ぶりの再演が決まって、ものすごく嬉しかったです。前回は、演出の生田さんからいただいた「無謀かもしれないけれど、僕と冒険に出てみませんか」という言葉に惹かれて、お答えしたところから始まりました。
僕はこの『ドン・ジュアン』が初めてのミュージカルだったので、最初は楽譜もほとんど読めず、歌稽古では楽譜の読み方から始まりましたし、フラメンコもフェンシングも初めての経験でした。今思うとよくキャスティングしてくださったな、と思うのですが(笑)。ミュージカルで、自分の心がこんなにも動くとは思ってもみませんでした。自然に涙が出てきたり、怒ったり・・・二十数曲、ライブよりも多いような曲数に苦戦もしましたが、その苦しみがドン・ジュアンの苦しみにも通じるところがあったのかも、とも思います。僕はこの『ドン・ジュアン』で、生田さんはじめ、スタッフの皆さんやカンパニーの皆さんからミュージカルの楽しさや難しさというものを教えていただきました。今またこの作品に再会して、また新たな冒険に出られるのかと思うとワクワクします。
カンパニーみんなで愛をもって良い作品を創って届けたいと思っています。ぜひ楽しみにしていてください。
◆真彩希帆
『ドン・ジュアン』は、観客として拝見していて、まさか演者として関わらせていただけるとは思ってもいなかったので、お話をいただいてびっくりしましたが、とても嬉しく光栄です。マリアは彫刻家という仕事に対して誇りを持ち、猪突猛進なところがあると感じますが、私も芸事に対してそういう部分があるので、お稽古で私とマリアの繋がるところを見つけていくのも楽しみです。マリアとして息づくことができればいいなと思っています。
宝塚を卒業して初めての舞台になりますが、新たな世界に出ても、皆さんと話し合ってひとつの作品を創っていく、というワクワク感が一番の楽しみだということは、これまでと変わりません。藤ヶ谷さんとは初めてご一緒させていただきますが、直接お会いして物事に真摯に向き合われる方だと感じました。役としてどんなお話ができるか、そして男性とのデュエットも初めてなので、それもすごく楽しみにしています。
年齢や性別も関係なしに魂でぶつかり合えるのがミュージカルだと思っています。お客様に楽しんでいただけるよう、一つ一つ丁寧に、創っていきたいと思っています。
◆生田大和(潤色・演出)
あの男が帰ってくる。
藤ヶ谷太輔の演じるドン・ジュアンともう一度巡り会える。その報せがどれだけの喜びだった事か!
2年の時を経て、再び相見えるドン・ジュアン、そして彼を取り巻くセビリアの人々。新たなキャストたちと共に、更なる進化を求めて稽古に取り組む日を、今からとても心待ちにしております。
何かが、変わり始めている——。
スペイン・セビリア。赤い大地の上に立ち、そして生きている人々の、愛と呪いの狭間で繰り広げられる情熱の物語が、皆様の心にいつまでも残る舞台となるようキャストの皆様、そしてスタッフ一同と共に歩んでまいります。
どうぞご期待ください。
ミュージカル『ドン・ジュアン』公演情報
上演スケジュール
【大阪公演】2021年10月7日(木)~10月17日(日) 梅田芸術劇場 メインホール
【東京公演】2021年10月21日(木)~11月6日(土) TBS 赤坂ACTシアター
スタッフ・キャスト
【作詞・作曲】フェリックス・グレイ
【潤色・演出】生田大和(宝塚歌劇団)
【出演】
ドン・ジュアン:藤ヶ谷太輔
マリア:真彩希帆
ラファエル:平間壮一
ドン・カルロ:上口耕平
エルヴィラ:天翔愛
騎士団長/亡霊:吉野圭吾
アンダルシアの美女:上野水香(東京バレエ団)
イザベル:春野寿美礼
ドン・ルイ・テノリオ:鶴見辰吾
<アンサンブル>(50音順)
一条俊輝、伊藤寛真、風間無限、鹿糠友和、仙名立宗、西岡寛修、西田健二、宮垣祐也、山野光
弓野梨佳、小石川茉莉愛、島田友愛、鈴木百花、谷須美子、則松亜海、花岡麻里名、平井琴望、松島蘭
あらすじ
スペイン・アンダルシア地方。赤い砂塵の舞う街セビリア。
そこにあらゆる女を魅了して、悪徳と放蕩の限りを尽くす男がいた。
男の名はドン・ジュアン。彼は今宵も欲望の赴くまま、騎士団長の娘を毒牙にかける。
娘を穢されたと知った騎士団長は激怒し、決闘を挑むが、
彼は騎士団長をせせら笑うかのようにその剣をかわし、相手の命を奪う。
それが愛という名の呪いを招くとも知らず・・・。
【公式サイト】https://www.don-juan2021.jp/