2021年7月にオールフィメールによる恋愛バトルドラマ『ル・シッド』が上演されるが、このほど全キャストが公開された。
本作はフランスで1637年に初演され大ヒット、当時演劇を鑑賞しなかった女給やお針子にいたるまでが大挙して劇場に押し寄せ「ル・シッド事件」とまで呼ばれるほど社会現象にもなった作品。スペインの中世の騎士エル・シドを題材とした、シドが伝説的な英雄と語り継がれる以前の物語である。
出演者は亜聖樹、井上希美、宇月颯、旺なつき、小川絵莉、如月蓮、貴澄隼人、十碧れいや、舞羽美海、麻央侑希(50音順)。オールフィメール(全員女性キャスト)に加え、TAKAのピアノ生演奏を重ねスタイリッシュツなロマンス活劇を華やかに描く。
舞台『ル・シッド』公演情報
上演スケジュール
2021年7月21日(水)~7月25日(日) あうるすぽっと
キャスト・スタッフ
【出演】亜聖樹、井上希美、宇月颯、旺なつき、小川絵莉、如月蓮、貴澄隼人、十碧れいや、舞羽美海、麻央侑希(50音順)
【作】ピエール・コルネイユ
【訳】米村晰
【上演台本・演出】笹部博司
【公式サイト】https://artistjapan.co.jp/
あらすじ
ドン・ロドリグ【十碧れいや】はシメーヌ【舞羽美海】という娘に恋をしている。しかしロドリグの父ドン・ディエーダ【小川絵莉】は、シメーヌの父ドン・ゴメス【井上希美】と政治のことで争い、手ひどい侮辱を受けてしまい、その復讐を息子に迫る。
ロドリグは恋人の父に決闘を申し入れ、戦いの末、殺してしまう。
シメーヌはロドリグを激しく愛しながらも、子として父親の敵を討たねばならぬと苦しみ、カスティーユの国王【旺なつき】の許へと出向き、父を手にかけたロドリグの死刑を願いでる。
そんな時、シメーヌに恋をしているドン・サンシュ【麻央侑希】が、ロドリグとの決闘をシメーヌに申し出る。
一方、カスティーユの王女【宇月 颯】も、ロドリグに恋をしているが、身分が違うので諦めており、自身の恋心をシメーヌに託していた。
しかし二人の恋の破綻を見て揺れ動くのを侍女レオノール【井上希美(二役)】は見透かし、王女を焚きつける。
ロドリグは男らしく、裁きを受けにシメーヌの許に向かう。シメーヌの侍女エルヴィール【如月 蓮】は、時節を待つようにとロドリグを追い返し、「男なんて女の嘆きを作るばかり」とつぶやきつつも、シメーヌに恋心を焚きつける。
この芝居の登場人物たちは、誰も妥協をせず自分の誇りを曲げず、なおかつ絶対的な恋の炎に身を焼いている
―― さて、この入り組んだ恋の行方は・・・