2021年4月8日(木)より日生劇場にて開幕する、今井翼主演ミュージカル『ゴヤ -GOYA-』の製作発表記者会見が3月9日(火)に都内にて行われた。会見には出演者より今井翼、小西遼生、清水くるみが、製作陣よりG2(原案・脚本・作詞)、鈴木裕美(演出)、清塚信也(作曲・音楽監督)、松竹株式会社 代表取締役副社長・安孫子正の合計7名が登壇した。
『ゴヤ -GOYA-』は、フランス革命・ナポレオン戦争の時代を舞台に、聴力を失ったものの「裸のマハ」などの名作を生み出したスペインの画家・フランシスコ・デ・ゴヤの人生に焦点を当てた、完全新作ミュージカル。
はじめに、G2は「私とゴヤとの出会いは小学生の頃、家にあった百科事典でした」と振り返り「8年前に彼の人生を知る機会があり、ゴッホのようなピュアなアーティストではなく、戦う画家であることを学び、魅せられました」とゴヤに対する熱い想いを披露した。
また、これまで多くの舞台・ミュージカルを手がけてきた演出の鈴木は、G2の脚本が完成する前から何度も打ち合わせを重ねてきたそうで「新作ミュージカルは、漫画や小説が原作であることも多いのですが、今作はまったくゼロの状態から作っているので、ものをつくる悦びに溢れた稽古場になっています」と観客に対して期待を膨らませるコメントを残し、清塚は「誰も迷わない、揺るぎないものを持ち寄ってできたエキスパートが集まったエンタメであることを、稽古をしている今から思っております」と続けた。
製作陣の挨拶のあとは、出演者からのコメントへ。今井にとって本作は、休業期間からの復帰後、初主演の作品となる。そんな今井は「僕自身、日本の次に愛しているスペインを舞台に、世界的に有名なゴヤを演じさせていただけることに、ありがたく思っております」と前置きをした上で「僕自身も病を経験し、“今”を迎えられる喜びを感じていますが、紆余曲折したゴヤの人生を丁寧かつ大胆に、熱く、エネルギッシュに演じていきたいです」と語った。
続いて「歴史上ではゴヤとの手紙のやりとりが残っているのですが、ゴヤからサパテールに宛てた手紙がまるでラブレターのようで・・・」と笑いを交えながら話し出したのは、ゴヤの親友・サパテールを演じる小西。「そんなゴヤが熱い想いを語ってくれる役を演じる上に、今井さんとも同世代なので、稽古を通して“親友”を超えた、心と心の通った関係になれたらと思います。“コニツバ”と呼ばれるようにがんばりたいですね」と冗談を交えつつ続けた。
また、ゴヤの妻・ホセーファを演じる清水は「ホセーファは(サパテールと比べると)あまり愛されていないのですが、ゴヤを健気に支える役です。今回の会見で衣装を着て、インスピレーションをもらえたので、あと1ヶ月、稽古をがんばりたいと思います」と話し、本作品において最年少での出演になるにも関わらず、しっかりと構えたコメントを残した。
質疑応答で出演が決まった際の感想を問われた今井は「すごく嬉しかったです。僕自身、これまでスペインとさまざまなご縁をいただいており、そのフラメンコが繋いでくれた新たなる出会いを大事にしていきたいと思いました」と回答。スペインへの愛を感じさせた。
また、フラメンコを長年踊り続けている今井が、フラメンコへの想いを聞かれた際には「僕のことを15年近く支えてくれている師匠も製作・出演してくださるので、心強く思っています。フラメンコは怒りや喜び、悲しみを身体の芯から湧き上がらせる舞踊なんです。ゴヤは青年時代に迸った野心を持っているので、そういう思いを連動させていきたいです」と意気込みを語った。
会見中には笑いが沸き起こる場面もあり、終始和やかな雰囲気で製作発表記者会見は終了した。
(取材・文・撮影/高城つかさ)
ミュージカル『ゴヤ -GOYA-』公演情報
上演日程
【東京公演】2021年4月8日(木)~4月29日(木・祝) 日生劇場
【名古屋公演】2021年5月7日(金)~5月9日(日) 御園座
キャスト・スタッフ
【出演】今井翼/小西遼生、清水くるみ/山路和弘/仙名彩世、塩田康平/天宮良/キムラ緑子 ほか
【原案・脚本・作詞】G2
【演出】鈴木裕美
【作曲・音楽監督】清塚信也
【公式サイト】https://www.shochiku.co.jp/engekiw/lineup/musical_goya/