2020年12月19日(土)・12月20日(日)の2日間に開催された「ジャンプフェスタ2021 ONLINE」。今年は、オンライン開催となったが、ネルケプランニングはこれまでと同じように「週刊少年ジャンプ」および「ジャンプ SQ.」関連の人気タイトルに関するトークステージを開催。ここでは、19日(土)に行われたハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」(以下、演劇「ハイキュー!!」の模様をレポートする。
今年のステージは、武田一鉄役の鎌苅健太による司会のもと、烏野高校より日向翔陽役の醍醐虎汰朗、影山飛雄の⾚名竜之輔、梟谷学園高校より木兎光太郎役の桜庭大翔、⾚葦京治役の髙﨑俊吾が登壇。
演劇「ハイキュー!!」は、今年、‶最強の挑戦者(チャレンジャー)″‶ゴミ捨て場の決戦″の2作を上演。‶最強の挑戦者(チャレンジャー)″はコロナ禍のはじまりで残念ながら序盤で終了せざるを得なかったが、‶ゴミ捨て場の決戦″は一部大事を取って中止公演があったものの、12月13日(日)の大千秋楽まで走りきった。
‶ゴミ捨て場の決戦″を終えてからまだあまり日が経っていないということで、醍醐、赤名、鎌苅は互いに「お疲れ様でした!」と労をねぎらいあった。今の心境を問われた醍醐は、「楽しかった、そういう気持ちが一番ですかね・・・。(孤爪)研磨役の永田崇人くんと毎日やりあって、あの時間を今振り返ると、ものすごく楽しい時間だったんだなって改めて思います」としみじみ。鎌苅に「ちょっとロスしてる?」と突っ込まれると、「してますね・・・。身体の疲労を感じるたびに、楽しさがフラッシュバックして、ちょっとぼーっとしちゃってます(笑)」と、照れくさそうな顔を見せた。
赤名は、「作中の台詞でもある“最高のバレーボール”ができました」と、充実の表情。大千秋楽を終えた次の日も、当たり前のように劇場に向かおうとしてしまったそうで、「僕も演劇『ハイキュー!!』ロスですね」と語った。鎌苅も、「音駒の皆さん、最高なんですよ。たくさんのものをもらいました。ありがとうございますという言葉では、言い表せないぐらいです」と感謝を口にした。
桜庭と髙﨑は、‶最強の挑戦者(チャレンジャー)″に出演していたが、実際に上演できたのは東京4公演のみとなり、悔しい思いをした。桜庭は「もっとやりたかったなという気持ちもあって、地方公演に行くために荷物を詰め込んだスーツケースが、しばらく片付けられなかったんです。いつでも、行けるようにって。悔しい思いもありましたが、できた4公演は本当に楽しかったです」と振り返った。
髙﨑は、「僕たちの仕事は初日に絶対にお見せ出来るものにすることですから。4公演だけになりましたが、誠心誠意、心を込めて演じきりました。もちろん悔しい気持ちはもちろんありますが、‶最強の挑戦者(チャレンジャー)″という作品をこの演劇『ハイキュー!!』の中に残せたことは本当に良かったなと思っています」と、冷静に振り返った。
梟谷学園高校のキャラクターを演じた2人は、演劇『ハイキュー!!』を先に経験していた者としてカンパニーを引っ張ってくれた、と鎌苅。さらに‶ゴミ捨て場の決戦″には「彼らの分まで楽しみましょう!」という武田一鉄の台詞があったが、同作を観に訪れた稲荷崎高校を演じた面々が「悔しかったけど、思いを受け継いでくれてすごく楽しかった」と言っていたことも明かした。
そして、このステージの前には来春に、新作‶頂の景色・2(に)〞の上演決定も発表された。特報の映像を観た一同は、「集大成感がすごい」「ここまで来たね~」と感慨深げ。赤名は、タイトル‶頂の景色・2〞に触れ、「演劇『ハイキュー!!』はじまりの公演(の再演)が、‶頂の景色〞だったんですよね。続きでもあり、集大成でもあり・・・嬉しいタイトルですよね」と、喜びの気持ちを素直に口にした。
桜庭は「烏野と鴎台高校のお話がメインになると思うんですけど、梟谷としては、出演者に狢坂高校の桐生 八くん(演:川﨑優作)がいるということで!狢坂は大分県のチームなんですよね。僕、大分出身なんですよ。なので、八くんにはストイックかつ優しく包み込むように、大分弁を教えていきたいと思います!」と方言指導を買って出た。
髙﨑は「僕は4回目の出演になりますが、『もっともっと、木兎さんと仲良くなりたいなと思っています』」と新作に向けての意気込みを語ると、ここで「ちょっと待って、ちょっと、待って・・・!」と桜庭から物言いが・・・。
実は、髙﨑が言った言葉は進行台本に仮で書かれていたものだそうで、事前にそれを読んだ桜庭は恥ずかしくなり、「なんだこのコメント(笑)」とLINEを送っていたそう。髙﨑のお茶目ないたずらに、動揺した桜庭。そんな2人を観て、鎌苅は「仲いいなあ~!」と突っ込まずにはいられなかった。
初演から5年半、シリーズ11作目でついにクライマックスを迎える演劇「ハイキュー!!」。醍醐は、「これから台本が僕らの元に届くわけですが、どんな作品になるのか、ワクワクしかないです」と、集大成に向けて期待に胸を膨らませた。
ここで、〝飛翔″から〝ゴミ捨て場の決戦″までのオープニングを集めた映像で作品を振り返ることに。新生烏野が始動した公演‶飛翔″の映像が流れると、たまらず「うわ~!懐かしい!!」と声を上げる醍醐。赤名も「鳥肌立ってます。振り付けとかも、覚えてる・・・」。‶飛翔″を客席で観た桜庭と髙﨑は「新生という感じがすごく出ていた」「その上で、僕たちが繋いできたものも要素としてすごく入っていて面白かった」と感じたそうだ。
そして、映像は‶最強の挑戦者(チャレンジャー)″へ。この公演は、初めて回り盆が2つ設けられた公演でもあり、映像で盆が回ると全員「フゥ~!」と大盛り上がり。オープニングは、キャストと演出のウォーリー木下がアイデアを出し合いながら作っていっていることなども明かされた。また、稲荷崎との戦いを描くため、テーマに「和風」を取り入れていたそう。直接観ることが叶わなかった方は、ぜひ映像でその「和」を感じてみてほしいところだ。
そして、まだ記憶に新しい‶ゴミ捨て場の決戦″。この公演の醍醐は、日向としてオープニングに限らずずっと永田演じる研磨を見ていたという。「たぶん、お芝居をしている最中6割くらいは、研磨だけを見ていた気がする」と醍醐。その言葉を裏付けるように、鎌苅は「何回、日向を見ても目が合わなかったもん。それが、武田先生的にはすごく嬉しかった」と語った。
そして、ある部分には‶最強の挑戦者(チャレンジャー)″で稲荷崎の宮 侑がやっていた動きを烏野が引き継いでいるそうで、‶ゴミ捨て場の決戦″を観に来た宮 侑役の松島勇之介は醍醐に「あそこ、マジしびれた」と連絡してきたそうだ。
すべてを観終わった面々は、「こんなになっているんだ・・・すごい、すごいですね・・・!」「鳥肌立ちました」「オープニングから涙が出ちゃった」「細胞に語りかけてくるよね」と興奮。自分がやっている公演を、自分の目で観てみたいと決して叶わぬ願いを抱いてしまうと、演劇「ハイキュー!!」への愛を口にしていた。
なお、12月25日(金)より、DMM.comにて‶ゴミ捨て場の決戦″を含むシリーズ全作品の過去作がアーカイブ配信されることが決定。さらに、2021年4月14日(水)には、‶ゴミ捨て場の決戦″と‶最強の挑戦者(チャレンジャー)″のゲネプロ版映像を収めたツインパックBlu-ray&DVDが発売される。
次回公演に向けて、髙﨑は「シリーズ最後の、集大成となるので、今まで出演した全キャストの思いも全て含めて、“一球入魂”ならぬ、一公演入魂でがんばっていきたいと思います」、桜庭は「終幕に立ち会えることは本当に光栄なことで、梟谷らしく、木兎らしく、最高に盛り上げていけたらいいなと思っております!」と気合いを見せた。
そして、赤名は「2015年から始まった演劇『ハイキュー!!』の全ての思いを背負って、そして、演劇『ハイキュー!!』を好きなお客様全員に、集大成がこの作品で良かったと言ってもらえるように、キャスト全員で最高の作品を作り上げられるように全力で臨んでいきます!」と力強くコメント。
最後に、醍醐は「最後に携われるということは、すごく幸せなことだなと思っています。崇人くんとも話して『こたは、‶ゴミ捨て場の決戦″より最後の作品を楽しんでほしい。あなたはお芝居で引っ張っていけるような人なんだから』とメッセージをくれたんです。僕、崇人くんのことが本当に大好きだったので、その言葉がすごく嬉しくて。だから、精一杯がんばって、皆さんの思いを引き継いで、楽しく、ハッピーに臨もうと思います。楽しみにしていてください!」と、公演の成功を誓った。
なお、「ジャンプフェスタ2021 ONLINE」ネルケプランニングチャンネルでの配信内容の一部が、期間限定で公開中(2021年1月11日23:59まで)。ネルケプランニングの公式YouTubeのチャンネル「ちゃんネルケ」をチェック。
【公開期間】2020年12月25日(金)18:00~2021年1月11日(月・祝)23:59
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」〝頂の景色・2〞は、以下の日程で上演予定。
【東京公演】2021年3月20日(土・祝)・3月21日(日) TOKYO DOME CITY HALL
【宮城公演】2021年4月3日(土)・4月4日(日) 多賀城市民会館 大ホール(多賀城市文化センター内)
【大阪公演】2021年4月9日(金)~4月11日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
【兵庫公演】2021年4月17日(土)・4月18日(日) あましんアルカイックホール
【福岡公演】2021年4月23日(金)~4月24日(土) 北九州ソレイユホール
【東京凱旋公演】2021年4月29日(木・祝)~5月9日(日)TOKYO DOME CITY HALL
なお、公式メルマガ会員限定で最速チケット先行販売が決定(2021年1月4日23:59までに、公式メルマガ会員登録を完了した方が対象)。こちらは公式サイトより無料登録できるので、ぜひチェックを。
(C) 古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
(取材・文/エンタステージ編集部 1号、写真/オフィシャル提供)
<DMMにて最新作〝ゴミ捨て場の決戦〞を含むシリーズ過去10作品をアーカイブ配信>