新国立劇場が行っている公演記録映像の無料配信「巣ごもりシアター」の第3弾として、2020年4月24日(金)15:00からチャイコフスキーの美しくロマンティックな音楽が紡ぐ、すれ違いの愛を描いたオペラ『エウゲニ・オネーギン』が配信される。なお、第2弾として“巣ごもり”イベントにぴったりだと好評な『トゥーランドット』が4月24日(金)14:00まで配信中だ。
新国立劇場は5月31日(日)までの主催公演を全て中止していることに伴い、4月10日より期間限定で、無料で過去の公演記録映像をストリーミング配信する「巣ごもりシアター」を開始。
第1弾『魔笛』は1週間の配信期間に約32,500回の再生を記録。世界的演出家アレックス・オリエの大胆で現代的な演出が刺激となっている、第2弾の『トゥーランドット』も日々視聴数を伸ばし続けている。SNS上には「一緒に(同時に)観よう」という“オンライン鑑賞会”開催の呼びかけが連日飛び交い、投稿された感想からは、オリエが“虐待”と“トラウマ”、“権力”をコンセプトに演出した『トゥーランドット』が、新たなドラマとして今日の視聴者の心に強く響いたことが分かる。
そんな中、4月24日からは第3弾としてチャイコフスキーのオペラ代表作『エウゲニ・オネーギン(エフゲニー・オネーギン)』が配信される。本作はロシア恋愛文学の金字塔であり、幾度となく映画化されてきたプーシキンの小説をチャイコフスキーが甘美で抒情的、そして内省的な音楽によりオペラ化。新国立劇場では現在の2019/2020シーズン開幕公演として上演、モスクワ随一の人気劇場であるヘリコン・オペラ芸術監督のドミトリー・ベルトマンがロシア現代演劇の祖スタニスラフスキーへのオマージュとして演出し、ロシア・オペラ界旬の歌手たちによる精緻な表現によって大好評を博した舞台だ。
タチアーナが燃える恋心に突き動かされる「手紙の場」、オネーギンと些細なことから決闘に追い込まれた青年レンスキーの哀切極まる辞世の歌「青春は遠く過ぎ去り」、新国立劇場合唱団圧巻の華麗なポロネーズ、そして美しく変貌したタチアーナと再会したオネーギンの激情、タチアーナの逡巡、別れの目まぐるしい展開と全編を通して見どころが盛りだくさんな作品となっている。
また、特別企画として『大野和士のオペラ玉手箱 with Singers』の映像版を2回にわたり配信中。4月22日に配信された第1回では、4月に上演を予定していたオッフェンバックのオペラ『ホフマン物語』にフィーチャー。『天国と地獄』で有名なオッフェンバック唯一のオペラで、詩人ホフマンの幻想的、破滅的な恋物語を19世紀パリの香気あふれる洒脱な音楽が綴っている。ゲストに村上敏明、安井陽子、小林由佳、木下美穂子と日本屈指のオペラ歌手を迎え、『ホフマン物語』の聴きどころや注目ポイントを大野和士(指揮者・新国立劇場オペラ芸術監督)のピアノ伴奏と話で解説している。
◆配信情報
巣ごもりシアターオペラ『エウゲニ・オネーギン』
4月24日(金)15:00~5月1日(金)14:00
全3幕 ロシア語上演/日本語字幕付
【出演】エフゲニア・ムラーヴェワ、ワシリー・ラデューク、パーヴェル・コルガーティン、鳥木弥生、アレクセイ・ティホミーロフほか
【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団(2019年10月1日上演)
【視聴ページ】https://www.nntt.jac.go.jp/opera/sugomori-onegin/
【公式サイト】hthttps://www.nntt.jac.go.jp/sugomori/tps://www.nntt.jac.go.jp/sugomori/
【新国立劇場公式YouTubeチャンネル】https://www.youtube.com/user/NewNationalTheatre
~巣ごもりをもっと楽しく!関連動画~
配信予定の3作品に関連した、トークイベントやリハーサル映像もあわせて紹介。
配信前の“予習”として観れば、各作品の聴きどころ&観どころがわかり、より一層「巣ごもりシアター」を楽しめる。
◆『魔笛』
・大野和士のオペラ玉手箱『魔笛』https://youtu.be/lAjku4UJtEk
◆『トゥーランドット』
・大野和士のオペラ玉手箱『トゥーランドット』https://youtu.be/lfbW0yPB8Sg
・リハーサル映像https://youtu.be/wqlD_j0DJXQ
◆『エウゲニ・オネーギン』
・オペラトーク 演出家ドミトリー・ベルトマンhttps://youtu.be/vSXJ_DD2pas
・リハーサル映像https://youtu.be/SQ0QK2IBGe