浦井健治、柿澤勇人らによる「Tonight」特別バージョンも披露!『ウエスト・サイド・ストーリー』Season3 稽古場取材レポート

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2020年4月からIHIステージアラウンド東京で上演予定の浦井健治、柿澤勇人、桜井玲香、伊原六花らが出演ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season3の稽古場を取材。ソニン、夢咲ねね、加藤和樹、木村達成、Oguri、有澤樟太郎らも出演する本作。浦井&柿澤の“Wトニー”と桜井&伊原の“Wマリア”の4人による、この日限りの「Tonight」特別バージョンの他、「Prologue」「Jet Song」「America」「One Hand One Heart」などが披露された。

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1950年代後半のニューヨーク、マンハッタンのウエストサイドを舞台に、ポーランド系移民のトニーとプエルトリコ系移民のマリアが禁断の恋に落ちる姿を描いている本作。2019年8月から上演された来日版、Season1、Season2と続き、今回のSeason3がラストとなる。

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この日の稽古では、最初に「Prologue」を展開。Oguri、有澤演じるベルナルド率いるシャークスのキレの良い足上げの振りが際立つダンスを披露し、一気に『ウエスト・サイド・ストーリー』の世界観に引き込んでいく。次にジェッツが士気を高める「Jet Song」では、“兄貴”感の強い加藤のリフとお茶目さが垣間見れる木村のリフ、それぞれの“リフ像”が作り上げられているのを感じることができた。

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また、アニータを演じるソニン、夢咲がそれぞれ跳ねる歌声と華やかでしなやかなダンス、キラキラとしたはじける笑顔でアメリカの素晴らしさを歌う「America」を披露。思わず体を揺らしてリズムに乗りたくなるような楽しい雰囲気を稽古場全体に広げていた。

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さらに、浦井&桜井、柿澤&伊原の組み合わせで歌われた「One Hand One Heart」では、愛情を持って絡む視線、繋がれる手、引き寄せられ合う唇、お互いの心を預ける抱擁・・・相手が違えば“愛のカタチ”も変わる——そう思わせる細かな違いに心を惹きつけられた。違う組み合わせであればどうなるのか・・・初日の幕が開くのが待ち遠しくなるだろう。

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そして、この日限りで披露されたのが浦井&柿澤の“Wトニー”と桜井&伊原の“Wマリア”の4人による「Tonight」特別バージョン。お互いしか見えないほど希望に溢れ、愛に溢れる4人から発せられる歌声が勢いよく稽古場を包み、“幸せな空間”を見事に作り出していいた。開幕まであと半月ちょっと。ストイックに前を向くキャスト陣がどこまで突き進んでいくのか——一年近く続いている『ウエスト・サイド・ストーリー』シリーズの終わりをぜひその目で見届けてほしい。

以下、キャスト陣の意気込みコメントを紹介。

◆浦井健治(トニー役/Wキャスト)
『ウエスト・サイド・ストーリー』は世界中で愛されているミュージカルの金字塔。戯曲のメッセージも普遍的です。楽曲も世界中の人が知っている名曲中の名曲。愛のすばらしさをダイレクトに感じる作品だと思います。IHIステージアラウンド東京でのウエストサイドはこれでラスト。1、2の想いもしっかり受け継ぎ、3ならではの座組にしていけたら。貧困、人種差別といった厳しい状況で生き抜いていくためには、自分たちの生活は自らの手で守るしかないのが現実だった若者たち。だけど、トニーは、そこからは何も生まれないと感じグループから抜けた。争いからは何も生まれない。このメッセージを、いまの日本で上演することの意味として、とても強く感じます。柿澤勇人くんと一緒に、お互いのトニーを作りつつ、しっかり完走したいと思います。

◆柿澤勇人(トニー役/Wキャスト)
『ウエスト・サイド・ストーリー』はミュージカル史のなかで、ミュージカルの普及に一役買ったパイオニア作品だと思います。年代が変わっても国が違っても十分心に突き刺さるテーマを含んでいます。このSeason3ではそれを体現できる役者が揃っています。とにかくみんなエネルギーを持っていて「やってやるぜ!」という気持ちが伝わってきます。稽古ではすでに全幕通したのですが、自分の弱いところや「もっとこうしたい」というところが見つかりました。まだ時間があるので、あとは回数を重ねてマリアやリフたちとディスカッションをして、ひとつひとつ丁寧に、さらに深めていければと思っています。新感覚のアトラクション的な要素のある劇場で不朽の名作を体感できるというのは今後もうないかもしれないので、遊びに来る感覚で劇場に足を運んでいただければと思います。

◆桜井玲香(マリア役/Wキャスト)
日々稽古を重ねて改めて、時代が移りかわっても色あせること無い『ウエスト・サイド・ストーリー』が持つ魅力の深さを痛感し、マリアを演じられる喜びを感じています。来日版、Season1、2と多くの人が繋げてくれた、『ウエスト・サイド・ストーリー』を全力で走り切りたいと思います。

◆伊原六花(マリア役/Wキャスト)
世界中で愛され、必要とされてきた名作にマリア役で参加させていただけること、本当に幸せです。稽古で皆さんの熱量と作品の深さに発見と勉強の毎日です。知れば知るほど、どの時代にも共通する愛の形が詰まっている気がして、演じる側も心の深いところに突き刺さる作品だと思います。私が感じた全てを観てくださる方に伝えられるように全力でがんばります!

◆ソニン(アニータ役/Wキャスト)
このミュージカルの名作である『ウエスト・サイド・ストーリー』の一員であることが光栄ですし、キャスト1人1人の労力がこの大作を作り上げていることを強く感じる稽古の毎日です。まだまだ稽古で埋めなくてはいけないところが沢山ありますので、1ミリも気を抜かず最後まで精進して自分らしい深いアニータにしたいと思います!シーズンの最終だからこそ作り上げられる世界をお届けできるように一丸となって残りもがんばります。

◆夢咲ねね(アニータ役/Wキャスト)
昨年から続きます、この『ウエスト・サイド・ストーリー』という沢山の方に愛され、歴史のある作品にファイナルシーズンとして参加させて頂いていることに毎日心も身体も震えています。Season1、2と経験されている方も多く、毎回の稽古で支え導いていただいています。まだまだ日数が経っておらず身体に馴染むまで歯がゆい思いをしておりますが、初日の幕が開くことを待って下さっているお客様に楽しんでいただけるよう、日々稽古に励みたいと思っています。どうか、温かくお見守りください。

◆加藤和樹(リフ役/Wキャスト)
稽古を重ねてきて、ますますこの『ウエスト・サイド・ストーリー』の世界観に惹かれています。演出のフリオが「ダンスも言葉なんだ」と我々に伝えてくれました。ただみんなで合わせて踊るのではなく、作品で伝えたい想い、役それぞれが抱えている想いをダンスに乗せて伝えなければならないと改めて強く感じました。まだまだ未完成ですが、進むべき道は見えているので、皆で一丸となって今よりももっと、もっと前に進んで行きたいと思います。

◆木村達成(リフ役/Wキャスト)
リフとして舞台上で生きていることや、ジェッツのメンバーと過ごす時間が今では当たり前になっています。そんな中でお芝居を一緒にできること、一緒にシャークスと戦えること、この作品を作れることがとても幸せです。感謝の気持ちを『ウエスト・サイド・ストーリー』で爆発させたいと思います。そしてこの世界観に触れたことで役者として成長し、またこのメンバーに会った時に尊敬されるような人としていられるように、毎日精進していきたいと思います。劇場でお待ちしております。

◆Oguri(ベルナルド役/Wキャスト)
何も知らずに映画を見ていた時はなんとなく「トニーとマリアの愛を阻む人」というイメージだったベルナルド。でも稽古を通してベルナルドなりの強い正義と愛がちゃんと存在しているんだと知りました。そしてダンスの一つ一つに込められた強いメッセージ。こんなにも細部までこだわり抜かれた素晴らしい作品だからこそ大事に大事に向き合って、自分にしか作れないベルナルドを演じたいと思っております!

◆有澤樟太郎(ベルナルド役/Wキャスト)
ベルナルド役を演じます有澤樟太郎です。今絶賛稽古中なのですが、エネルギッシュで画期的なとてもいい現場です。稽古初日前の緊張が嘘のような日々新しい刺激をもらって臨んでいます。Season3でまた演者が変わることによって、違う良さ、化学反応が出せるよう日々研究し楽しんでいます。本番が近づくにつれて皆さまに早く観ていただきたい気持ちでいっぱいです。作品が持つエネルギー、言葉の重み。僕たちが演じる全てを届けられるよう精一杯がんばります。ぜひ劇場でお会いしましょう。

◆公演情報
ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season3
2020年4月1日(水)~ 2020年5月31日(日)
IHIステージアラウンド東京にて上演

【原案・初演時演出・振付】ジェローム・ロビンス
【脚本】アーサー・ローレンツ
【音楽】レナード・バーンスタイン
【作詞】スティーブン・ソンドハイム

ステージアラウンド版オリジナルスタッフ
【演出】デイヴィッド・セイント
【振付リステージング】フリオ・モンヘ

日本キャスト版STAFF
【翻訳・訳詞】竜真知子
【演出補】フリオ・モンヘ、薛珠麗

【出演】
トニー:浦井健治/柿澤勇人(Wキャスト)
マリア:桜井玲香/伊原六花(Wキャスト)
アニータ:ソニン/夢咲ねね (Wキャスト)
リフ:加藤和樹/木村達成 (Wキャスト)
ベルナルド:Oguri/有澤樟太郎(Wキャスト)

シュランク:中村まこと
クラプキ:コング桑田
グラッドハンド:やついいちろう/槙尾ユウスケ(かもめんたる)(Wキャスト)
ドク:モロ師岡

The Jets & The Sharks
穴沢裕介、大村真佑、工藤広夢、後藤健流、斎藤准一郎、笹岡征矢、高原紳輔、田極翼、東間一貴、富永雄翔、根岸澄宜、橋田康、畠山翔太、前原雅樹、宮河愛一郎、淺越葉菜、伊藤かの子、井上真由子、内田百合香、大泰司桃子、今野晶乃、酒井比那、鈴木さあや、田中里佳、笘篠ひとみ、矢吹世奈、山崎朱菜、脇坂美帆

【Season3公式サイト】https://www.tbs.co.jp/stagearound/wss360_3/
【ステージアラウンド公式サイト】https://www.tbs.co.jp/stagearound/
【公式Facebook】@stagearoundtokyo
【公式Twitter】@STAGE_AROUND

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 3号)

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この記事を書いた人

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