村井良大×甲斐翔真×高橋颯らによる新生『デスノート THE MUSICAL』ベールを脱ぐ!フォトコールレポート

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2020年1月20日(月)より、東京・池袋の新劇場、東京建物 Brillia HALLにて『デスノート THE MUSICAL』が開幕する。その初日前日には、フォトコールと囲み取材が行われ、出演者より村井良大、甲斐翔真、高橋颯、吉柳咲良が登壇した。

大ヒット漫画「DEATH NOTE」(原作:大場つぐみ、漫画:小畑健)を、世界的作曲家フンク・ワイルドホーンの楽曲でミュージカル化し、2015年の初演、2017年に再演された本作は、今回よりキャストを一新。今夏にグランドオープンするHareza池袋にて先行オープンした東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)のこけら落としシリーズとして上演される。

主演の夜神月(やがみらいと)役をWキャストで演じるのは、若手実力派の村井と、全国オーディション2416名の中から選ばれた新星の甲斐。天才探偵のエル役には、ホリプロから今年デビューした男性ボーカルユニット「WATWING(ワトウィン)」の高橋が大抜擢された。

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弥海砂役には映画『天気の子』天野凪役の声優や、ミュージカル『ピーターパン』にて3年連続主演をつとめる吉柳を起用。さらに、ディズニー映画『アナと雪の女王』の韓国版で、エルサ役のシングボイスを担当する韓国ミュージカル界の歌姫パク・ヘナが死神レム役を演じることでも注目を集めている。

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フォトコールでは5つのナンバーが生オーケストラのもとで公開された。まず「ゲームのはじまり」からスタート。エルとして高橋が、犯罪者を次々に裁いていく犯人キラを必ず見つけ出して逮捕すると決意を込めて歌い上げる。2曲目「恋する覚悟」は、人気アイドル歌手ミサミサとして自分のコンサートでキラへの思いをじっくりと歌うスローテンポな曲調から始まり、一気にアイドルらしいポップスへと変わるナンバーで、吉柳がキラへ思いこがれる少女とアイドルという両面を歌で表現する。

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3曲目「秘密と嘘」では、夜神月役の村井、エル役の高橋、夜神総一郎役の今井清隆、リューク役の横田栄司が登場。月とリューク、エル、キラ対策本部での総一郎と、それぞれの複雑な思いが交差するナンバー。村井が伸びのある力強い歌声と共に18歳の少年らしさも体現すれば、そこに、今井と横田が若手のメインキャストをしっかりと支えるベテランらしい歌声で盛り上げた。

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4曲目「哀れな人間」は、死神レムとリュークが死神界から人間界を見下ろし、リュークが退屈しのぎに人間界へデスノートを落とすという全ての始まりのナンバー。ヘナが真面目で愛情深いレムを真摯に透き通るような声で歌えば、横田が狂言回しらしくチャーミングな面も見せながら、人間たちをあざ笑い歌う。

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5曲目「死のゲーム」では月役として甲斐が登場。「私はエルです」と初めて月とエルが対峙するコミックでも有名なシーンをエル役の高橋と披露。初ミュージカルとなる甲斐だが、初々しさを見せつつも堂々と歌い上げていた。

フォトコールで公開された曲順は、実際の物語では1幕で「哀れな人間」、「恋する覚悟」、「ゲームのはじまり」、「秘密と嘘」の順となっており、2幕で「死のゲーム」が披露される。短い公開のフォトコールではあったが、本番では新たな『デスノート THE MUSICAL』の魅力が存分に味わえると予感させるものとなっていた。

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囲み取材では、本作の見どころについて、まず村井が「『DEATH NOTE』という作品をミュージカル化したというのが大きな見どころです。音楽と物語を含め、すてべてが詰まったエンターテインメントです」と挙げた。続けて、甲斐は「生の人間が漫画の中の人物を演じることで、その人の中で渦巻く感情を空気として感じられ、より原作の本質的なところを見ることができると思います」と語り、「バチバチ、ヒリヒリした心理戦の感じが曲に表現されているので、曲の良さも感じてほしいです。生オケですので、これは外せないです」とイチオシ。

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月とエルの心理戦について、高橋は「言葉を交わさずに心の奥で戦いが挑まれていて、それを目の奥で感じ合うところで、緊迫したものを見せられると思います」とアピール。その2人の心理戦に関して、吉柳は「海砂としては月に味方することしかできないんですけど、その中で海砂という存在が、心理戦から外れたところから輝いていればいいなと思います」と期待を寄せた。

今回が初舞台となる甲斐は「本当に早く皆さんにお届けしたいという気持ちなんですが、稽古前からの僕からしてみたら、そんなことを思えなくて、本作の魅力を早く皆さんに伝えたいという気持ちが100%です」と胸の内を明かした。

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そんな22歳の初々しい甲斐に対して、村井は「すごくフレッシュで、勉強になることばかりでした。僕は31歳なんですけど、ブレザーを着て大丈夫かなと思っていました(笑)」と冗談を飛ばしながらも、「演出の栗山民也さんが2020年版を作る時に現代劇にしたいというお話をされていました。18歳の今どきな高校生がデスノートを拾ったらどうなるのかというのがリアルに出ているので、甲斐君を見ていると勉強になるところがありました」と絶賛。

一方、甲斐は村井に対して、「稽古の段階から、ちゃんと頭で考えて体現できる人で、ちゃんと組み立ててお芝居を作っていく人なんだと感じました。そういう面ですごく勉強になりました」と讃えた。

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初ミュージカルとなる高橋は「僕は、普段からその役柄でいないとできないという欠点がありまして、わりと稽古場でも引きこもりがちでした(笑)」と役作りの苦労を明かすと、甲斐が「僕と高橋くんは横田さんにすごくお世話になりました。“横田塾”ということで、舞台に立つことから台詞の話し方について、一から教えてもらいました。横田さんの存在はでかいです」と稽古を振り返り、高橋と一緒に感謝を述べた。

ヘナについて質問された村井は「韓国での上演から今回で3回目なので、このミュージカルにしては1番の先輩です(笑)。チャーミングで明るい方なんですけど、レムになると空気感が一気に変わるんです」とコメント。

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ヘナとの共演シーンが多い吉柳は「ヘナさんのすごさを肌で感じています。対等な立場でお芝居をしなければいけないのに、どうしても引っ張ってもらっているような感覚になる時がありました。だけど、そこは私が負けじとグイグイいって、ヘナさんがこの子を守りたい、助けたいと思えるような海砂に本番ではなれていると思います」と自信を覗かせた。

そして、村井が「この作品に携われたことは幸せです。本番では最後まで怪我がないように頑張りたいと思います」と語り、甲斐が「最後にリュークの『何も残らねえ、何も意味がねえ』という言葉があるんです。これだけ怒濤の人生を生きてきたのに何の意味もないのかという残酷さなんですけど、本作は答えがなくて考えて感じてもらう作品なので、いかに僕らがいろんな引き出しを開けられるかというのにかかっていると思います」と意気込みを披露。

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一方、高橋は「1幕の半ばでエルのイスの横に本物のイチゴがあるんですけど、それを本番中食べるのが楽しみです!」と笑うと、全員から「それ意気込み!?」とツッコミを食らい、改めて「がんばります!」との気合いの一言で会場の笑いを誘った。

最後に、吉柳が「私が今までやってきた役とは正反対の役なので、いろいろ悩んだりもしたし、何回も壁にぶつかりました。それを乗り越えてこられたと思うので、本番をたくさんの方々に見ていただけるのが楽しみです。本作の正解のない正義というものを皆さんで楽しんでいただけたら、うれしいので、ぜひ劇場で見ていただけたら幸せです」と呼びかけて会見を締めくくった。

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『デスノート THE MUSICAL』は以下の日程で上演される。上演時間は、約3時間(休憩含)を予定。

※チケットぴあからの購入はこちら

【東京公演】1月20日(月)~2月9日(日)  東京建物 Brillia HALL (豊島区立芸術文化劇場)
【静岡公演】2月22日(土)~2月23日(日) 清水マリナート
【大阪公演】2月29日(土)~3月1日(日) 梅田芸術劇場 メインホール
【福岡公演】3月6日(金)~3月8日(日) 博多座

【公式サイト】https://horipro-stage.jp/stage/deathnote2020/
【公式Twitter】@dnmusical
【公式Instagram】@dnmusical

※高橋颯「高」は「はしごだか」が正式表記

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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