Do you Know『KYOTO SAMURAI BOYS』?京都に集結した現代の“侍魂”

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2019年9月に誕生した『KYOTO SAMURAI BOYS』。日本の伝統文化を現代のテクノロジーとMIXし、言語の壁を超えて楽しめるエンターテイメントショーが、平安神宮敷地内にある KYOTO SAMURAI THEATER(京都・時代祭館 十二十二内)にて日々行われている。グランドオープン時、プロデュースを手掛ける株式会社ネルケプランニングの松田誠と、構成・演出を手掛けた植木豪(PaniCrew)から語られた言葉を紐解きながら、彼らが京都の地で目指すものを探る。

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彼らの専用劇場「KYOTO SAMURAI THEATER」が入っている建物は、2017年12月にオープンした「京都・時代祭館 十二十二(トニトニ)」。京都三大祭の一つとして知られる「時代祭」(毎年10月22日開催・雨天順延)の魅力を伝えることをテーマに掲げた文化商業施設だ。平安神宮の敷地内にあり、応天門を正面に見て、左側に進んだ場所にある建物の2階に、彼らの劇場は設けられている。

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チケットの前売券はローソンチケット/LINE TICKETにて販売。当日券も劇場にて販売されている。なお、チケットデザインは購入先によって異なるとのこと。連日、2~3回公演が行われているので、希望日のタイムテーブルを確認した上で足を運んでほしい(休演日もあるのでご注意を)。

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十二十二内には、各所に時代祭の風俗行列をモチーフにした装飾がされており、いるだけで楽しい空間になっている。海外から訪れている人の姿も多数見られ、賑わいを見せていた。また、1階奥には「KYOTO SAMURAI BOYS」の公式グッズショップも設けられている。

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劇場では、現在『KYOTO SAMURAI BOYS~起~』という演目がロングラン上演中だ。物語は、何気なく毎日を過ごしている現代の若者たちが、ある日突然、ゲームの世界に入りこんでしまうことから始まる。ゲームの中で、彼らは同じくゲームの世界に取り込まれた人たちを元の世界に戻す使命を課せられる。強大な敵とぶつかり、修行を経て「侍の心」を思い出した若者たちは、使命を果たし、無事に元の世界に戻るべく奮闘していく。

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台詞は一切使わずノンバーバルで、戦う若者たちの肉体と、彼らの中に生まれる侍の心を、デジタルな空間演出と融合させ、「KYOTO SAMURAI BOYS」の今をみずみずしく、熱く見せている。メンバーは「team椿」「team桔梗」「team若葉」の3組に構成された18名。日々の公演には、メンバー18名のうち各回9名が出演している。3チームのメンバー構成は、以下のとおり。

【椿】福澤侑・飯塚大夢・NUY・山口晃生・山縣悠己・竹迫祐貴
【桔梗】里中将道・Lil Noah・RANMA・BISKE・神谷亮太・品川翔
【若葉】泰江和明・Rayshy・R-NE・飯田寅義・下田壮良・河島樹来

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彼らは、オーディションで選出された。数百人の応募があった中、植木は「アクロバットやダンス、歌といったスキルを磨いてきた子を優先的に選んだ上で、各チームが“勝てる”ようなメンバーを選ばせていただきました」と語る。中でも、福澤のダンスが放つ“艶やか”な魅力に惚れ込んだそうで、「彼を中心に、このプロジェクトを成功させたい」とかなり影響を受けたことを明かした。

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さらに「“椿”は福澤くん、“桔梗”は里中くん、“若葉”は泰江くんをリーダーに、それぞれのチームの中で成長していけるようにしたかった」という植木。その言葉のとおり、メンバーのキャリアはバラバラだ。松田によると、植木は「褒めて伸ばす演出家」。自身もプレイヤーであるからこそ、スキルのほかに、一人一人の個性を大事にしたいという思いが垣間見える。その個性は、きっと公演を通して観客によって発見されるものでもあるだろう。

ちなみに、各チームのリーダーが“注目してほしいチームメンバー”として挙げたのは、「椿」山縣悠己、「桔梗」Lil Noah(リルノア)、「若葉」下田の3名。「椿」山縣は「やる気、元気、悠己で~す」と一見チャラ印象だが、いじられキャラ。福澤リーダー曰く「本番が始まるとスイッチが切り替わるんです。特にライブ」。

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「桔梗」リルノアは、パッションを一番持っている“侍”。「何もできない人間だったのですが、舞台を通して一つ一つ、できるようになってきました」という彼のパフォーマンスは、とても力強い。里中リーダーによると、「桔梗」は3チームの中で一番キャラが濃いメンバーが集まっているそうなので、その“濃さ”がどうパフォーマンスに影響しているのか、気になるところ。

「若葉」下田は、最年少メンバー。ダンスやアクロバットの経験もなくゼロからのスタートだったため、苦労も多かったようだが、泰江リーダーは「侍の強さの中にも、和らげる力がは必要。彼はその空気を作ってくれる」と、一生懸命なその姿を認めていた。「皆さんの足を引っ張らないことを目標にしていたんですが、次は、先輩方を追い越すことを目標にがんばります」と志の高い18歳。その成長が楽しみだ。

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演出の植木も、PaniCrewの活動を通して、一つ一つの経験を積み重ねて今に至る。「みんなと初めて会った時に『8人のPaniCrewは、ストリートで2人のお客さんの前で一生懸命パフォーマンスをしていました。20年経っても、観に来てくださる方もいます。関西には、一緒に応援してくださる方がたくさんいるよ』と僕の経験を伝えました。そして『みんなが劇場でやっているものを、毎日、全部観る』と約束しました。一緒に戦っていく仲間として、僕も彼らと一緒に侍になっていかなければいけないと思っています。そんな新しい志が、僕自身の中にも芽生えました」と、常に寄り添う姿勢を示す。

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プロデューサーの松田は言う。「侍を目指す少年たちの物語をやりたい、ショーとして見せるだけでなく生き様を描きたいという構想があり、そのモチーフから、やるからには“京都”で実現したいという思いがありましたそして、僕らにとっての今の夢は、『日本にはもう侍はいない』と思って日本に来た海外の方が、いざ京都に行ってみたら『侍がいた!』と言ってもらえるようなグループになることです」。

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また「京都のいろんなところに出張させていただきたいですし、京都の催事にはKYOTO SAMURAI BOYSがいることが根づいたら嬉しいです。これから、どんどん京都の街に出ていって、パフォーマンスをしていきたいですね。オファーも待っています!」と、土地に根づいた活動の示唆も。

その一つとして、α-STATION(エフエム京都/FM89.4)にて初レギュラーラジオ番組「SOME LIKE EDGE!(サムライ・エッジ)」の放送がスタート。オンエア時間は、毎週月~金曜日の深夜 24:00~24:30まで。曜日によってラジオならではの「リーディング」を行うなど、メンバーの個性がつまった番組が展開されている。出演メンバーなどの詳細は、公式Twitterなどで確認できる。

【詳細】http://fm-kyoto.jp/information/info-81917/

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メンバーを代表して、福澤は「僕ら全員、チャンスを与えていただいたと思っています。そのチャンスを絶対に掴みたいという、強い思いを持った18人が揃いました。来てくださるお客様に、最高のエンターテインメントを届けたい。このメンバーでしかできないパフォーマンスをたくさんの方に観ていただけるように、僕らもっともっと、がんばっていきたいと思います」と、その瞳に侍魂を燃やしていた。

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劇場で、彼らは日々進化し続けている。京都という歴史ある地で、自分の可能性を信じ挑み続ける彼らの姿が、エンターテインメントの新たな歴史を切り拓く。

【SAMURAI BOYS PROJECT公式サイト】https://www.samuraiboys-project.com/
【SAMURAI BOYS PROJECT公式Twitter】@samuraiboysPJT

(C)SAMURAI BOYS PROJECT

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 1号)

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この記事を書いた人

ひょんなことから演劇にハマり、いろんな方の芝居・演出を見たくてただだた客席に座り続けて〇年。年間250本ペースで観劇を続けていた結果、気がついたら「エンタステージ」に拾われていた成り上がり系編集部員です。舞台を作るすべての方にリスペクトを持って、いつまでも究極の観客であり続けたい。

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