2020年7月に、新作ミュージカル『四月は君の嘘』の上演が決定した。原作は、新川直司の同名人気漫画。2011年から2015年まで「月刊少年マガジン」(講談社)にて連載され、全11巻が刊行されている。作詞・作曲を手がけるのはフランク・ワイルドホーン。ワイルドホーンが関わった日本上演ミュージカルは、これが20作目となる。脚本はジブリ映画『かぐや姫の物語』『メアリと魔女の花』の共同脚本で知られる坂口理子、訳詞・演出は上田一豪が担当する。
登場するのは、音楽に引き合わされた若き音楽家の卵たち。天才と称されながら、母の死をきっかけにピアノの音が聴こえなくなってしまった高校生・有馬公生は、幼なじみの澤部椿を通じ、同い年のバイオリニスト・宮園かをりと出会う。かをりの圧倒的かつ自由な演奏は、公生の世界に再び色をもたらすのだった。
かをりが、好意を寄せる渡亮太との仲を椿に取り持ってもらったことで、渡と椿の幼なじみである公生とも行動を共にするようになる。公生のことを“友人A”と呼びぞんざいに扱いつつも、自分のコンクールでピアノ伴奏を命じるなど、何かにつけて公生を音楽の世界に連れ戻そうとするかをり。そんな彼女に、公生はどんどん惹かれていく。しかし、公生が再び音楽の道に戻ろうとした矢先、かをりが大きな秘密を抱えていることを知り・・・。
元天才ピアニスト・有馬公生役は小関裕太と木村達成のWキャストに。小関は、これが東宝ミュージカル初出演となる。宮園かをり役は生田絵梨花に決定した。そして、公生の幼なじみ・澤部椿役は唯月ふうか、公生と椿の友人・渡亮太役は水田航生と寺西拓人(ジャニーズJr.)という顔合わせとなった。
以下、発表に際し届いた各コメントを紹介。
◆小関裕太
出演が決まる前に、もともと実写映画を拝見していましたが、登場するキャラクターたちが美しく、力強く、そして儚く生きている姿を見て、前に進もうと思わせてもらえる作品だと思いました。今回3年ぶりのミュージカルになるのですが、3年温めてきたミュージカルへの想いをこの作品で爆発させたいと思います。あの巨匠フランク・ワイルドホーン氏がオリジナル曲を書き下ろすということで、『ジキル&ハイド』が大好きな僕にはたまりません。ワイルドホーン氏には、すでにお会いして、今回の新曲を歌ったり、楽曲について話したりさせていただいているのですが、あたたかく胸に染み入ってくる楽曲ばかりなので、原作をご存知の方も、ご存知でない方も、皆様に楽しんでいただける作品にしたいなと、今ワクワクしております。
生田絵梨花さんは初共演でとても緊張しますが、素敵な宮園かをりちゃん・有馬公生くんになれたらと思うので、共演させていただけることを楽しみにしております。
公演は2020年7月からですが、今年4月という早いタイミングから楽曲練習などが始動しており、気合いが入る毎日です。音が合わさる温もりを大切に演じさせていただきたいと思っていますので世界初演! ぜひご期待ください。
◆木村達成
漫画、アニメ、映画にもなっている作品なので、知っている方も多いと思いますが、今回出演できることを本当に嬉しく思いますし、その中で有馬公生という役を、全身全霊で演じたいと思います。
この作品は、学園モノの青春ラブストーリーというだけでなく、各々の葛藤がよく描かれていて、その中に音楽が常にあって、ミュージカルにピッタリな作品だと思いました。
小関裕太さんとはデビュー作で少しだけ共演させていただいたことがあります。今回同じ役なので影響受けたり影響を与えることできたらと思っています。また、生田絵梨花さんとは以前共演した際は、直接お芝居で関わるシーンはあまりなかったのですが、いつも素敵な歌声だなと思いながら聞いていました。まったく飾っておらず、堂々とお芝居する彼女がこのカンパニーにいてくださってとても心強いです!
舞台で中心人物を演じるということがどんなに大変なことか、この作品を通して感じることが多いと思いますが、それも含めて舞台を楽しみたいと思っています。カンパニーの皆さんと素敵な作品をがんばっていきます!ぜひミュージカル『四月は君の嘘』をよろしくお願いします。
◆生田絵梨花
原作はクラシック音楽の世界の不安や葛藤、挫折を描いている点で、私もその世界に長くいたので、よく分かると思いました。演じる宮園かをりはそういう面は押し出さないのですが、同じようにその中で戦ってきて、その上で明るさだけを前面に出して咲き誇り、人の人生までも変えてしまう、その強さと健気さをとても眩しく感じました。今回、その曲をフランク・ワイルドホーンさんが手掛けるという、そんなワクワクする作品に携わることができるなんて、心から嬉しく思います。
小関裕太さんは初めてご一緒するのですが、優しそうで柔らかなイメージがあり、まだお会いしてないですが勝手に安心しています。また、木村達成さんはとても明るくムードメーカーのイメージなので、トラウマを抱える有馬公生くんをどう演じられるのか気になります。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』では10秒ほどしか絡みがなかったのですが、今回はしっかり関われるので楽しみです。お二人とたくさん話し合いながら支え合えたらと思います。
一度代役の方々が歌う試演会に参加させていただいたのですが、ワイルドホーンさんが「今まで僕が作った中で一番と言ってもいいくらい自信がある作品が出来たよ。この作品を日本から世界にも広めたい」と仰っており、強い愛と情熱を感じました。私自身も素晴らしいメロディに涙が出るほど感動し、また軽快なリズムには自然に身体が乗り引き込まれ、宮園かをりを演じられるのは幸せだな、がんばらねばなと思いました。演出の上田一豪さんの本番さながらの熱いご指導にも、さらに作品入るのが楽しみになりました。若いメンバーが集まり、また世界初演ということで、観客の皆さんのお力も借りながら、新鮮かつエネルギッシュな作品をお届け出来るようがんばります!
◆唯月ふうか
アニメや映画などで実写化されている大人気の作品に出演することが決まって、物語の中で青春を味わえる楽しみな気持ちと、また制服が着れる気恥ずかしさがあります!また、再びワイルドホーンさんとジェイソンさんの楽曲を歌うことが出来るので、ワクワクしています。
この作品は学生だから感じる葛藤がふんだんに詰め込まれていて、間近で起きた死に直面しても、辛いながらもそれぞれが受け入れていく強さや、内に秘めている悩みに葛藤したり押しつぶされそうになる弱さが伝わってきて、人間味が溢れていてそれぞれのキャラを応援したくなりました。学生らしいキラキラ感と、思春期だからこそ直面する悩みとか人間関係の変化など、そしてお客様自身の学生時代と重ね合わせて観ていただけたら嬉しいです。この作品を観て、一緒に青春を味わって懐かしくなったり、何度壁に当たっても諦めずに突き進む強さと大切さを感じてもらえるように、椿ちゃんと向き合ってがんばります!
◆水田航生
僕はこのお話をいただく前からアニメの放送を見ていた作品のファンで、最終回は号泣しました。儚くも美しい作品だと感じ、まるで登場人物が五線譜の上で音符になって存在しているかのようなストーリーに引き込まれました。
そして演じるのはサッカー部の部長である、あの渡くん。イケメンでモテモテな高校生という役どころに一瞬怯みましたが、とても嬉しく光栄に思っています。小関裕太くんは昔から知っている事務所のかわいい後輩で、こうしてまた同じ舞台に立てることに喜びを感じています。生田絵梨花さんとも再度共演ができて嬉しい限りです。強い芯を持たれている方なので、かをりにピッタリだと思いました。この作品に携わらせていただき、渡亮太として生きていける数ヶ月が今からとても楽しみです。フランク・ワイルドホーン氏がオリジナルで書き下ろす五線譜上の音符を、自分が今作の住人として、どう感じ、表現するか。お芝居、歌をしっかりと突き詰めて稽古に励み、本番に臨みたいと思います!
◆寺西拓人(ジャニーズJr.)
高校生役いけるのかなあという疑惑がまずありましたが(笑)。とても好きな作品だったので、本当に嬉しかったです。もともとアニメを見ていて号泣した覚えがあります。この作品は、まさに青春だなぁと思います。でもすごく切ない。その切なさの中に人を愛することの素晴らしさがすごく描かれている気がします。それと、言葉のチョイスがとても印象的で、名言がすごい!
この作品をミュージカルとして出来ることをとても幸せに思います。素晴らしいキャスト、スタッフの方々と共にこの作品を作り上げる一員として必死にがんばりたいです。また、原作ファンの方にもよかったと思われるよう、渡をしっかり演じたいと思います。
ミュージカル『四月は君の嘘』は、2020年7月に東京・東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にて上演予定。