2019年6月22日(土)に東京・紀伊國屋ホールにて舞台『ドライビング・ミス・デイジー』が開幕した。本作は、ミュージカル『パレード』の脚本などで知られるアルフレッド・ウーリーが、1985年に最後の力をふり絞って書いた戯曲。ブロ一ドウェイでは3年に渡りロングラン公演が行われ、1987年にはピューリッツァー賞受賞。1989年には映画化もされ、アカデミー賞4部門に輝いた。今回は、森新太郎の演出、市村正親、草笛光子、堀部圭亮の出演で上演される。
開幕にあたり、市村、草笛、堀部のコメントが届いた。
◆市村正親(ホーク・コールバーン役)
この作品は、草笛さんがこの年齢で元気でいてくれるということで成り立つんです。だから本当に感謝です。草笛さんがいなかったらできなかった。自分が、85歳になってもこの舞台ができるかどうか、逆に言うと今後の目標が出来ました。奥様、パーフェクト!
◆草笛光子(デイジー・ワーサン役)
85歳になって、このような大役をいただき、目くるめく想いと言ったらいいのか、修羅場と言ったらよいのか、大変な想いをしていますが、神様からいただいた私の大切なお仕事ですので、一所懸命、歳なりに務めていく覚悟ができました。
◆堀部圭亮(ブーリー・ワーサン役)
草笛さんは、自分の母と近い年齢なので、実の母のように演じさせてもらっています。53歳になっても一番若手というのが・・・最年少ということでフレッシュな気持ちでやらせてもらっています。
【あらすじ】
1948年、夏。長年勤めた教職を退いた未亡人のデイジー(草笛)は、ある日運転中に危うく事故を起こしかけ、母の身を案じた息子のブーリー(堀部)は、彼女の専用の運転手としてホーク(市村)という初老の黒人を雇う。しかし典型的なユダヤ人で、元教師のデイジーには、運転手なんて金持ちぶっているようで気性が許さなかった。どうしても乗車拒否を続けるデイジーは、黙々と職務に励む飄々としたホークの姿に根負けし、悪態をつきながらも車に乗ることになる。
こうして始まったデイジーとホークの奇妙で不思議な関係は、1台の車の中で、やがて何物にも代えがたい友情の絆を生み出してゆく。そして25年の歳月の流れの中で、初めてホークはニュージャージー州外を旅し、またデイジーはキング牧師の晩餐会に出席したりした。いつしか頭がボケ始めたデイジーは施設で暮らすようになり、長年住み馴れた家も売ることになった。しかしデイジーとホークの友情は、変わることなく続くのだった・・・。
『ドライビング・ミス・デイジー』は、以下の日程で上演。上演時間は1時間50分(休憩なし)を予定。
【東京公演】6月22日(土)~7月15日(月・祝) 紀伊國屋ホール
【仙台公演】7月17日(水)・7月18日(木) 電力ホール
【名古屋公演】7月23日(火) 日本特殊陶業市民会館
【公式HP】https://horipro-stage.jp/stage/dmd2019/
(撮影:宮川舞子、ホリプロ提供)