崎山つばさらがTEAM NACS伝説の作品に挑む『LOOSER』開幕

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2019年6月6日(木)より東京・品川プリンスホテル ステラボールにて、舞台『LOOSER~失い続けてしまうアルバム~』が開幕した。初日前には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、崎山つばさ、鈴木裕樹、磯貝龍乎、木ノ本嶺浩、株元英彰(劇団プレステージ)が登壇した。

本作は、TEAM NACS初の歴史物にして、初の東京進出作品として2004年に上演された作品。現代で平凡に生きる男が幕末の時代にタイムトリップしてしまい、新選組と長州藩との争いに巻き込まれながら、現代人の目を通して歴史に残らなかった者たちの大義を綴る。たった5人ですべての役を演じ分け、チョンマゲも本格的なチャンバラもない表現。歴史の偉人を現代に生きる若者の姿に重ねた演出により、多くのファンの心を打った名作だ。

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TEAM NACSの戸次重幸が演じたシゲを演じる主演の崎山は「稽古の中でTEAM NACSさんを尊敬しつつも、自分たちでできる『LOOSER』を突き詰めながらやってきて、その中で遊びだったり、真剣なところだったり、5人の世界観が稽古場で生まれて、あとは劇場でやるのみとなっています」と挨拶。

大泉洋が演じた土方歳三役の鈴木は「TEAM NACSさんのファンの方も観に来てくださると思うんですけど、そういった方もそうでない方もひっくるめて楽しんでください」と呼びかけた。また、5人は新選組と長州藩の浪士だけでなく、さまざまな脇役までもすべてを演じ分ける。「男5人だけの、本当に5人しか出てこないお芝居なので、その5人が一人あたり何役やるんだろうという・・・5役か6役かもっとかもしれません」と見どころを語った。

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当時の森崎博之が演じた近藤勇役の磯貝は「ストレートプレイとしてお芝居を見せるとなっていて、裸一貫でがんばるという舞台でございます。どうか僕たちの裸を観て下さい(笑)」と笑いを誘い、見どころについても「早替えをものすごい速さで行って1人が何役もやる」と鈴木に同調。新選組のトレードマークの一つでもある羽織をリバーシブルにすることで長州藩ら浪士との早替えを舞台上でも実現し、ストーリー的にも演出的にも熱量が高くノンストップの舞台を作り上げている。

音尾琢真が演じた沖田総司役で、TEAM NACSファンだという木ノ本は「時代が変わってまた幕末の熱い男たちの物語を演じるというのは巡り合わせを感じます。楽しく演劇をしていると、お客様も必ず楽しんでいただけると信じております。とにかく我ら楽しんで演劇に打ち込んでおりますので、お届けできればと思います」と意気込みを披露。見どころを「非常に熱量が高く、熱量だけではなく物語もすごく分厚くて見る角度によっていろいろと見え方が変わってきます。5人にしか出せない色があるんですけど、5人の中でまた色を分けてみると、非常に濃いドラマがたくさんあります」と語った。

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安田顕が演じた芹沢鴨役の株元は「すごくおもしろい台本ですが、お客さんが入って初めて完成するものと思っています。そこを僕らも楽しみつつ、お客様のリアクションがとにかく楽しみだし、ワクワクが今から止まりません」と期待を寄せた。

会見では、物語にちなんで5人でタイムトリップしたとしたらどんな時代の芝居をしたいかと尋ねられると、崎山が「TEAM NACSさん結成のお話をお芝居でやりたいですね」答え、登壇者たちも納得の様子。北海道出身の磯貝は「初めて大泉さんを見たのが『どさんこワイド』という番組で、大泉さんが黒いセーターを着て、乳首のとこに穴を開けて夕方5時に出てきたんですよ(笑)。そのお兄さんがこんな大スターになって・・・同郷として誇らしいです」と笑いを交えながらも感慨深げに語った。

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会見の最後に、崎山は「TEAM NACSさんが2004年に上演した作品を、15年の時を経て現代で上演することはすごく意味のあることだと思います。今回、初めて舞台を観る方もいらっしゃいますし、そういう人が混在する中で一つの作品を観て、同じ時間に感動してもらえるような、そんな時間になったらいいなと思っております」と心境を明かすと、続けて「気負いせずに、腹を抱えて笑うところは笑って、泣けるところは泣いて、自由に楽しんでください」と呼びかけた。

演出はTEAM NACS SOLOPROJECTでも縁の深い福島三郎が務める。当時、TEAM NACSのメンバーに対する当て書きを逆手に取って笑いへと昇華させたり、ギャグや細かい台詞などを現代に合わせたアレンジを施しながらも、オリジナルの魅力を存分に伝えている。

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たった5人の若者たちで幕末に描かれた大きな夢と誠を紡ぎだし、かつて炎のように駆け抜けた伝説の舞台。15年前に平均年齢30歳だったTEAM NACSに挑む平均年齢30歳の実力派若手俳優5人が、当時のTEAM NACSに負けないぐらいの熱量と笑いとチームワークで、舞台上にグルーヴを生み出し、“今”の彼らだからこその物語を舞台上に繰り広げる。

『LOOSER~失い続けてしまうアルバム~』は、6月6日(木)から6月9日(日)まで東京・品川プリンス ステラボールにて、6月15日(土)・6月16日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。上演時間は2時間15分を予定。

【公式HP】http://looser-stage.com/
【公式Twitter】@StageLooser

(C)「LOOSER~失い続けてしまうアルバム~」製作委員会

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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