PARCO Produce公演『転校生』が2019年8月より上演されるが、このほど公募オーディションで選ばれた男女42名の名前が明らかになった。
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本作は1994年に青山演劇フェスティバルで初演されて以来、高校演劇のバイブル的戯曲。平田オリザ戯曲特有の「同時多発」会話で繰り広げられる、ある高校生たちの一日が描かれており、他愛のない日々の会話の中に高校生たちの日常と社会への好奇心、あるいは大人達への不信感、将来への不安が垣間見える作品となっている。
2015年、若き才能との出逢いを求め「これから女優としての経験を積んでいきたいと思っている」18歳~27歳の女性を対象に1,474名をオーディション。21名の出演者が選出された。そして今回「まだ見ぬ才能と出逢いたい」という思いから再びオールオーディションが実施された。
戯曲は女子校が舞台であるが、今回はこの女子校版に加え、新たに平田オリザ氏が改定版として男子校版を翻案。オリジナル女子校版と男子校新版の2バージョンの同時上演となる。出演者は以下のとおり(50音順)。
◆出演者
女子校版:愛わなび、天野はな、上野鈴華、小熊綸、金井美樹、川﨑珠莉、川嶋由莉、齋藤かなこ、榊原有那、指出瑞貴、里内伽奈、澤田美紀、田中真由、西村美紗、根矢涼香、羽瀬川なぎ、廣瀬詩映莉、藤谷理子、星野梨華、増澤璃凜子、桃月なしこ
男子校版:足立英、荒澤守、荒田至法、飯阪翔、伊藤凜、岩井克之、宇野拓、梅田優作、遠藤龍希、狩野健斗、河合拳士朗、河口勇太朗、佐瀬清隆、佐藤雄大、田中俊介、中嶋海央、長畑勝己、那須一南、広田亮平、松本翔太郎、松谷優輝
◆本広克行(演出)
2015年の初演は、僕自身の演劇のノウハウと映像のテクニックを全て吐き出して作った舞台で、おもしろかったですね。今回は「役者として本気で覚悟が決まった方」を募集したところ、前回よりも応募総数も多く、非常にみなさんが高いコミットで応募してくれたので選ぶのが大変でした。出演者みんなのエネルギーをかき集めて、この夏の「転校生」もまたおもしろい舞台にしたいと思います。
PARCO Produce公演『転校生』は、8月17日(土)から8月27日(火)まで東京・紀伊國屋ホールにて上演される。
【あらすじ】
ある高校の教室。高校生達の一日。課題図書や近しい人の病気や出産の事が話題になっている。そこへ、「朝起きたらこの学校の生徒になっていた」と言う転校生がやってくる。
日々教室で繰り返される他愛のない会話とともに「生」と「死」が同時に語られていく。転校生を受け入れながら、身近で起きている出来事を通して、人間の存在の不確かさが浮かび上がる現代口語演出の秀作。