Coloring Musical『Indigo Tomato』が、2019年11月から12月にかけて再演されることが決定した。現代日本を舞台に“みんながHappyになれるミュージカル”を目指して、昨年5月に誕生した本作。自閉症スペクトラムなどの障害がある一方で、記憶や芸術面などで吐出した才能を持つサヴァン症候群の青年と、その家族や友人など青年を取り巻く人々との物語を、美しいメロディで紡いだ。主演は、初演でもサヴァン症候群の青年・タカシを見事に演じ上げた平間壮一が務める。
作・演出は、ドラマチックでありながら繊細な心理をつくその作風を得意とする小林香。本作でも、知識と経験、社会を切り取る繊細でやさしい感性で、見慣れた日常の景色が目にも心にも、いつもより色彩豊かに映る、そんな優しい魅力を持った作品に仕上げた。
登場人物は5人だけ。シンプルに自らの人生を生きるタカシと、タカシを認めてくれる人々との関わり、そして日々の生活の中での悩みや葛藤、様々な思いを抱きながらも前を向いて生きる5人の登場人物が、等身大に描かれる。
タカシは、サヴァン症候群の中でも、数字や音など様々なものが色彩や質感を伴ってとらえられる“共感覚”を持つ青年。この難役を初演時に平間が見事に表現したことから、この再演へとつながったという。共演者などの詳細は、続報を待とう。
発表にあたり、平間から以下のコメントが届いた。
◆平間壮一(主演)
何が正しくて何が間違いなの
昔は良かった物が今ではダメ
その逆。
みんなが思う普通と、違う普通時間
場所、気分、状況
当たり前、当たり前じゃない
でもこれが生きてるって事なのか
そうじゃない場所に生きてる実感があるのか
まっさらな少年に出会った時
人はどのように感じるのだろうか
タカシを演じてこんな事を思うようになりました。
また自分自身もいろんな思いが出てくる作品をまたやれることが嬉しいです。
たくさんの方に観ていただきたい作品です。劇場でお待ちしてます。
【あらすじ】
サヴァン症候群で“共感覚”をもつ青年タカシは、数字や記憶に突出した能力を発揮するも、コミュニケーションが苦手でもっと外の世界と関わるようにと言われている。そんな兄の為に様々なことを諦め、働きながら生活を支える弟マモル。タカシは毎日10時01分に植物公園のカフェの店員あやが作るトマトジュースを飲むことが日課になっていた。あやとの交流によって外の世界を知り始めるタカシ。
ある日公園に人気クイズ番組の司会者が脳科学者を伴ってやってくる。タカシは才能を見いだされクイズ番組への出演を持ちかけられ、最初は拒むタカシだったが・・・。
Coloring Musical『Indigo Tomato』は、2019年11月に地方公演、12月に東京・東京グローブ座にて上演される。