博多華丸と酒井美紀が主演を務める舞台『めんたいぴりり~博多座版~未来永劫編』が、2019年3月30日(土)に福岡・博多座で開幕した。本作は、2013年にテレビ西日本が制作・放映したドラマを元に、2015年3月に博多座で初舞台化、今年1月には映画化も果たした作品で、博多土産の定番・辛子明太子の誕生を軸に、戦後の博多で必死に生きる人々のヒューマンドラマとなっている。今回は「未来永劫編」と題した新作舞台。開幕前に行われた囲み会見の様子と、舞台写真が届いたので紹介する。
華丸と酒井が演じるのは、辛子明太子作りに情熱を注ぐ夫婦。さらに、大空ゆうひ、相島一之、川原和久、藤吉久美子、斉藤優(パラシュート部隊)、ゴリけん、瀬口寛之、福場俊策、井上佳子、酒匂美代子、小松政夫らのほか、原西孝幸(FUJIWARA)とワッキー(ペナルティ)がWキャストで参加している。
囲み会見に、すっかりおなじみとなった坊主頭姿で登場した華丸は「いい意味で緊張しすぎず、順調にきております!」と、3度目の舞台主演ということもあってかリラックスした表情。4年ぶりに華丸とタッグを組む酒井も「再びこの作品に携われることが本当に嬉しいです。短い稽古期間の中で、全員がぎゅっと集中して取り組んできました」と笑顔で語った。
今シリーズに初参加となる大空は「博多座は宝塚時代にお披露目公演をさせていただいた思い出深い場所。久々にその舞台に立ち鳥肌が立ちました」と久しぶりの博多座に気合い十分の様子。相島も「福岡は大好きな街なので、この作品に出られることが本当に嬉しいです」とコメントした。
福岡出身の藤吉は「地元の言葉でお芝居できるのが本当に嬉しい。福岡弁の一番うまい女優になりたいという思いがふつふつとわいてきています」と目標を語り、同じく福岡出身の川原は「博多の夜に飲み込まれないように、芝居一色でがんばります」と意気込んだ(?)。これに対し、華丸が「夜の話ばっかり!しかも自分から言うなんて(笑)」とツッコむと、会場からは笑いに包まれた。華丸の大先輩である小松は、ドラマ版にも出演しており「福岡発のTVドラマとして始まった作品が、ここまで大きく花開いたことが本当に嬉しいです。バイタリティ溢れる清々しいお芝居をぜひ楽しんでほしいです」と感慨深げだった。
最後に、改めて意気込みを聞かれた華丸は、時事ネタとかけて「プロ野球も開幕し、新元号も発表される。偶然ですが、そんな(時代の)ターニングポイントにやらせていただくこのお芝居なので、いろんな事に背中を押してもらっているような気がします。32公演、全力で務めたいと思います」と、平成を締めくくるこの春、舞台への全力投球を誓った。
昭和から平成を経て、新たな時代へ移り替わろうとする今、未来へつながる物語を――脚本・演出の東憲司が仕上げたファンタジックなシーンからは、そんな願いを感じる。
舞台本編には、相方の博多大吉も映像で登場。明太子の材料となるスケトウダラ役として、スクリーン超しに華丸と軽妙な掛け合いを見せた。また回想シーンでは、酒井が華丸と共に学生服姿を披露し、代表作であるドラマ『白線流し』を彷彿とさせる場面も。フィナーレでは、巨大な機関車の舞台装置が現れ、客席を埋め尽くすほどの大量の紙吹雪が舞う中、華丸演じる主人公が乗り込み「みんな~、がんばれーーーーー!」と未来へつなげるエールを叫んだ。
『めんたいぴりり~博多座版~未来永劫編』は、4月21日(日)まで福岡・博多座で上演。
(文・写真/オフィシャル提供、編集/エンタステージ編集部)