Patch stage vol.12『ボクのシューカツ。』が、2018年10月31日(水)に大阪・HEP HALLにて開幕した。「関西から日本を元気に」をテーマに活動を続けてきた劇団Patchの、12回目の本公演となる本作。今回は、「あの頃と今」をコンセプトに、社会への新しい扉を開ける「就活」、と人生の「終活」にフォーカスを当てている。
出演は、松井勇歩、吉本考志、近藤頌利、星璃、井上拓哉、藤戸佑飛、竹下健人、納谷健、尾形大悟、田中亨。回替わりキャストとして、中山義紘と三好大貴も参加している。
脚本・演出を手掛けるのは、人情感あふれる会話劇を得意する劇団「空晴」の岡部尚子。何も知らずただ楽しかったり、ただひたすら一生懸命やっていた学生時代と、様々なことにぶち当たり、妥協やその中での生きる術など、人生の過渡期で「終わり」を意識し始める青年たちの生き様を、劇団Patchと共に描く。
開幕にあたり、脚本・演出の岡部は「エンタメだから、会話劇だから、大体何やるか分かるから。特定の劇団を観に行かない理由も様々だと思います。彼らも私も新しい試みの今回。彼らを好きな人に、私の作品を好きな人にそれぞれの良さを感じて、知って、いただけたらと本当に思える作品となりました」と語る。
また、劇団Patch一期生の松井は「劇団Patchメンバー12人全員出演の作品です。全員で、という形は7年前の旗揚げ以来です。僕は一番長く劇団Patchに関わってます。一番長く劇団Patchを見てます。だからこそ言えます。『今の劇団Patchが最高です。』止まることなく進む。進み続ける。そんな劇団Patchの12作品目。ぜひ、劇場に観に来てください。お待ちしております」とコメントを寄せている。
【あらすじ】
中学校の敷地内の外れに、その建物はあった。「おっちゃん」のいる用務員室。押入れがあったり小さなベランダがあったり、広くはないが落ち着く、皆が集まる場所だった。
それから10年。今は使われなくなり、倉庫となったその建物が取り壊しになる事を知らせる、差出人不明の「招待状」。それを持って、あるいは持たずに集まってくるかつての生徒たち。すぐには誰か分からなかったり、強烈な印象があったり、全然思い出せなかったたり、就活がうまくいってたり、いってなかったり、来るはずのない者が現れたり。
今の自分を持ち寄った、かつての場所で、皆が少しだけ変わる、たった一日・・・いや、半日足らずの物語。
本音と建前の中でもがく、就職してからの“今”を通し、劇団Patchが、新境地を切り開く。
Patch stage vol.12『ボクのシューカツ。』は、11月4日(日)まで大阪・HEP HALLにて、11月15日(木)から10月17日(土)まで東京・博品館劇場にて上演。上演時間は約90分を予定。