ゲーム「信長の野望・大志」を原作とした舞台の最新作『信長の野望・大志』-冬の陣-王道執行~騎虎の白塩編~が2018年11月8日(木)より上演されるが、開幕に先駆けて10月29日(月)に公開稽古が行われた。ここでは同作のオフィシャル稽古場レポートをお届けする。
前作からの続編にあたる本作は、「SIDE織田・徳川」「SIDE武田・上杉」のWサイドストーリーで展開。いずれのストーリーも同キャストが激しい殺陣と熱い人間ドラマで物語を盛り上げる。
この日の稽古では、序幕からオープニングシーンが公開された。信長と秀吉を筆頭に、お市と光秀、帰蝶の関係、家康と直虎といった主要キャラクターたちの関係性と心情が描かれるドラマ部分と、4軍が入り乱れて展開する大迫力の殺陣に圧倒される。
冒頭こそ、どちらのサイドストーリーも共通だが、物語はオープニング前に分岐。織田・徳川が見た“新たな戦い”、そして武田・上杉が見た“新たな戦い”が展開する。エンディングが分岐する作品は時おり見られるが、冒頭から分岐する作品は稀有だ。それだけに、それぞれのキャラクターがリアリティを持って描かれており、どちらのサイドストーリーにも感情移入しやすいといえよう。
稽古後に行われた囲み取材には、織田信長役の鶏冠井孝介と明智光秀役の谷 佳樹、お市役の田中れいな、今井宗久役の彦摩呂が出席した。
鶏冠井は「今回も台本は2冊あるので、分量的にも2倍。今回も2倍頑張ろうと思っています」と意気込みを語る。そして「サイドが違うというだけでも、前作とはまったく違う作品になると思います」とアピールした。
一方で、明智光秀役の谷は「一つの作品で二つの作品が楽しめる。物語が分岐することで、どちらの物語もわかりやすく描かれています。もちろん、1作品だけ見てもおもしろいですが、両方見ると2倍ではなく4~5倍楽しめます」と本作の魅力を語った。
今回は3曲の楽曲を劇中で歌うという田中は「この作品はミュージカルではないので歌い方も変えています。1曲は主題歌みたいに歌うので、そこはいつも通り歌おうと心がけてました。そして、残りの楽曲は(田中が演じる)お市が幼少の時に歌っている曲と、ほかの役者さんのBGM的に歌う曲。皆さんの邪魔にならず、文字を伝えることを意識しています」と歌唱シーンについても言及した。
彦摩呂は「僕は普段から食レポやってますから、よく噛むんです(笑)」とギャグで報道陣を笑わせると「僕はストーリーテラーでもあるので、使命感に燃えています」と気合をいれた。
なお、この日の取材では、本作の続編となる舞台『信長の野望・大志 最終章 本能寺の変』が2019年5月に埼玉・戸田市文化会館と東京・シアター1010で上演されることも発表された。同作には、鶏冠井、谷、田中、彦摩呂が出演し、本作同様「SIDE織田」と「SIDE明智」のWサイドストーリーで展開する予定。さらに、本作の千秋楽後のSPイベントでは、『信長の野望・大志 最終章 本能寺の変』の予告編を、冬の陣の出演者によって上演することも決まっている。
『信長の野望・大志』-冬の陣-王道執行~騎虎の白塩編~は11月8日(木)から11月12日(月)まで、東京・シアター1010にて上演される。
【公式HP】https://www.nobunaga-stage.com/
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