2016年3月17日(木)より東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて【最終章】學蘭歌劇『帝一の國』-血戦のラストダンス-が開幕した。古屋兎丸の同名漫画(集英社)を原作とし、2014年4月に【第一章】、2015年7月に【第二章】と上演され、原作ファンと舞台ファンのみならず、あらゆる層からの注目を集めた本シリーズ。ついにその最終章が幕を開けた。初日に先駆け、行われた公開ゲネプロの模様をお届けする。
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集英社・ジャンプスクエアにて絶賛連載の中、“學蘭歌劇”と銘打ち、原作・古屋兎丸×脚本・喜安浩平・演出・小林顕作の3つの才能がスパークして生まれた本シリーズ。【最終章】となる本作は、なんと“漫画原作よりも先に舞台でラストを観ることができる”という前代未聞の試みとなっている。
ゲネプロを終え、原作の古屋は「【第一章】【第二章】と続き、今回【最終章】ですべての物語が完結するわけですけれども、いつもにも増して、物語の完成度が高く、再現度も高く、原作者冥利に尽きるとはまさにこのことです。今回これで終わりかと思うと寂しい気持ちもあるのですが、これだけのものを創り上げた、演出の小林顕作さんはじめ、スタッフ・キャストの皆さんの熱量には、ただただ感服するばかりであります。【第一章】【第二章】を観ていない方にも、自信を持って薦められる内容になっております。みなさん是非、劇場に足を運んで、この最後のラストダンスを見届けていただければと思います。宜しくお願いいたします」とコメントを寄せている。
超名門高校・海帝高校の生徒会長になった者は、日本一の国立大学・東都大学への入学や政界で最も影響力を持つ派閥に入ることができるなど、栄光の未来が約束されていた。「将来は総理大臣になり自分の国を作る」そんな野望を抱える赤場帝一(木村了)。赤場帝一の生徒会長選挙のライバルは大鷹弾(入江甚義)、東郷菊馬(吉川純広)の二人。帝一は1年生の久我信士(佐藤流司)、夢島玲(佐藤永典)が、弾には総理大臣の息子で銀幕俳優の・野々宮裕次郎(市川知宏)が味方につく。
しかし、野々宮は帝一と弾が想いを寄せる白鳥美美子(乃木坂46の井上小百合、樋口日奈によるWキャスト)に一目ぼれ。裏切り、菊馬についていた宗教団体「天照霊波救世教」の教祖の息子・高天原蒜山(瀬戸祐介)と手を組み、執拗な妨害を行う。
窮地を切り抜けようと、帝一の親友・榊原光明(三津谷亮)は東郷派に潜入を試みるが・・・。ついに始まる生徒会長選挙!生徒会長の座を手に入れるのは誰なのか?光明はの運命は?!三角関係となってしまった帝一、弾、美美子の恋の行方は?!そして、帝一が求めた『帝一の國』とは―。
開演前には、舞台裏からは出演者たちの気合の入った掛け声が。幕が上がると、まずは第二章の時と同様に主要キャスト以外のモブキャラを演じるオールラウンダーズが、前二作を観ていない人にも分かりやすく、今までのストーリーと作品背景を説明してくれる。
劇中にふんだんに盛り込まれた音楽とダンスも健在。第一章から出演している木村、入江、三津谷を中心に、息の合ったコンビネーションでで観客を魅了する。また、絵からそのまま飛び出てきたような登場人物たちは、実に漫画原作らしく観ていて楽しい。今回初参加となる一年生・羽入慎之助(原嶋元久)や、映像出演の生徒会長・森園億人(大河元気)がどのように登場するのかも見どころだ。
なお、3月27日(日)の大千秋楽公演では、本編に加えて“卒業式”を実施。この模様は、実施全国のライブビューイングとして全国の映画館で生中継される。また、第一章から最終章までのソングトラックCDヒットパレードシリーズが個別に発売されることも決定。ヒット・パレードⅠ、IIは劇場でも販売、Ⅲは予約販売となる。
パワフルに爽快に、歌い踊り、波乱尽くしの学園政権闘争歌劇を展開してきたシリーズの【最終章】。怒涛の展開と、まさに“學蘭歌劇”と銘打つにふさわしい感動のラストは見逃せない。シリーズの締めくくりに相応しい、集大成のラストダンスをぜひ劇場で目にして欲しい。
舞台『【最終章】學蘭歌劇『帝一の國』-血戦のラストダンス-』は2016年3月17日(木)から3月27日(日)まで東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて上演。
(C)古屋兎丸/集英社