2018年9月22日(土)から9月30日(日)まで開催されている、東京ワンピースタワー×DAZZLE「イマーシブシアター『時の箱が開く時』」。“イマーシブ(没入型)シアター”とは、体験型演劇作品の総称。「観客が客席に座り舞台上の演劇を見る=物語を鑑賞する」という旧来の演劇スタイルに対し、劇場内をキャストと共に自由に移動しながら、目の前で繰り広げられるパフォーマンスを見てゲスト自身も「物語に入っていく」かのような体験ができる新しいスタイルの演劇プログラムだ。一体、どんな体験ができるのか?公開ゲネプロより、その模様をレポートする。
今回の演出を手掛けるのは、独創性に富んだ作品を生み出し続けるダンスカンパニー「DAZZLE」。彼ら自身も物語の鍵を握る重要な集団として登場し、ダイナミックで幻想的なパフォーマンスを随所で披露する。
物語の舞台は、年に一度のお祭りが行われているトンガリ島。祝祭期間には不思議な力を持つご神体がお披露目され、「ご神体に愛を誓う時、その愛は永遠になるであろう」という習わしに従い、一組の結婚式が行われていた。そこにはお祭りに来ていた“麦わらの一味”の姿も。果たして無事に結婚式は行われるのか・・・?
冒頭に起こる“ある事件”をきっかけに、島では次々と奇妙な事件が起こり、巻き込まれてしまう麦わらの一味とゲストたち。謎を解くためにパーク内を移動し、至る所で同時多発的に起こる様々なパフォーマンスなどから謎解きのヒントを探していく。
偶然、大好きなキャラクターに遭遇したり、広場で行われるダンスや殺陣、さらにはキャラクターと一緒にゲームを楽しむハプニングもあったりと、演劇とはまた違うワクワク&ドキドキのアトラクションとなっている。ゲストからキャストに話しかけたり、触れたりすることはNGだが、ゲームに参加するゲストをキャストが指名してエスコートしたり、すれ違い様にキャスト側から手を伸ばしハイタッチに応じてくれることも。
上演時間は約90分。一度の公演ですべてを目撃することができないため、「この間に、ほかでは一体何が起こっていたのか?」「もしかして謎解きのヒントを見逃した?」などと、どのキャラクターを追い、どのパフォーマンスを目撃し、それらを繋ぎ合わせることで解き明かされる謎が様々に変化するという楽しい仕掛けは新鮮。
今回、“麦わらの一味”キャストは、「東京ワンピースタワー」で昨年度上演した大人気作「ONE PIECE LIVE ATTRACTION “3” 『PHANTOM』」の出演者たちが再集結。抜群のチームワークとパフォーマンス能力で物語をさらに盛り上げていた。
観客参加型の新しいカタチ。広がる演劇の可能性を、ぜひ体感してみてほしい。
東京ワンピースタワー×DAZZLE「イマーシブシアター『時の箱が開く時』」は、9月30日(日)まで東京ワンピースタワーにて上演。
【出演】
麦わらの一味(Act by 関修人、磯野大、樋浦舞花、樋浦結花、菅野勇城、岩崎良祐、谷口莉緒、大見魁冴、晴本宏亮)
DAZZLE(長谷川達也、宮川一彦、金田健宏、荒井信治、飯塚浩一郎、南雲篤史、渡邉勇樹、高田秀文、三宅一輝)
客演/西川康太郎(ゲキバカ)、菊池祐太(ゲキバカ)、林智也
(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
(C)Amusequest Tokyo Tower LLP
(取材・文/近藤明子、写真/オフィシャル提供)