草笛光子×松岡昌宏「マイケルを俺色に染める!」『新・6週間のダンスレッスン』製作発表会見

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2018年9月から11月にかけて舞台『新・6週間のダンスレッスン』が、東京を皮切りに、金沢、福岡、大阪で上演される。その製作発表が8月21日(火)に都内で行われ、草笛光子、松岡昌宏(TOKIO)、演出の鈴木勝秀が登壇した。

本作は68歳の未亡人リリー・ハリソン(草笛)と、45歳のダンスインストラクターであるマイケル(松岡)の、6週間のダンスレッスンを通した心の交流を描いた二人芝居。2001年にカリフォルニアで初演、日本でも美しいダンスとウィットに富んだ会話が好評を博し、2006年から再演を重ねてきた。

『新・6週間のダンスレッスン』製作発表会見_2

今回、演出を務めるのは『Defiled −ディファイルド−』など多くの翻訳劇演出を手掛け、『ウエアハウス』などのオリジナル作品も高く評価されている鈴木。

会見ではまず、鈴木が「『6週間のダンスレッスン』は今年2018年に200回を突破するロングラン作品です。それに“新”と付けて『新・6週間のダンスレッスン』でやろうと提案されたのは草笛さん。今までを捨て去って、よりエンターテインメント性の高い作品にしようというエネルギーに動かされ、演出を務めさせていただくことを決めました。音楽は生演奏で、これまでと同じ普遍的なテーマとしつつ、新しく現代に合う作品にしたいです」と今回の演出の方向性を明かした。

続いて、本作で音楽監督とギター・ヴォーカルを務める大嶋吾郎によりギターの生演奏が披露されると、その演奏の中、草笛が松岡にエスコートされながら登場。

『新・6週間のダンスレッスン』製作発表会見_3

日本初演からリリー役を演じ、第14回読売演劇大賞優秀女優賞と第29回松尾芸能賞演劇大賞を受賞。本作を、自ら“ライフワーク”と語る草笛は「プロデューサーの江口剛史さんが『私に似合うから』と本作を持ってきてくださいました。それからずっとやらせて頂いていますが、本当に幸せです。今回も新しいメンバーで、初演をやるようにドキドキ、ワクワク、心配しています(笑)」と挨拶。

そして、新たにマイケル役に挑む松岡は「以前に草笛さんのご招待を受けて、本作を拝見していました。まさか自分がマイケルという役をということもあり、良い意味での緊張感と、そして新しく始まる『新・6週間のダンスレッスン』のマイケルとして、松岡らしいマイケルを演じられたらと思います」と意気込んだ。

草笛と松岡は、2013年の『ロスト・イン・ヨンカーズ』(演出:三谷幸喜)で親子として共演した以来5年ぶりの共演。その時から、松岡が草笛を“ママ”と呼ぶほどの仲で、松岡の本作への出演は草笛からのラブコールが叶って実現したという。

その経緯について、草笛は「『ロスト・イン・ヨンカーズ』の共演でずっと一緒だった時に、『ここにマイケルがいた!』と思ったんです。それを心に秘めて年月が経ってから、彼に上演中の本作を観てもらったんです。その時に『なんで俺に観てといったのか分かった。あれを俺に、っていうんだろ?俺にあの役は合うと思うよ』と自信満々だったんですよ」と振り返り、「しばらくして、本当に出演したいか確認したら、『やりたい』とおっしゃってくださったので、私個人からお願いをしたんです」と打ち明けた。

『新・6週間のダンスレッスン』製作発表会見_4

その言葉を聞いた松岡は「前回の舞台を拝見して、楽屋にお邪魔した時にそういった匂いがチラホラしていました(笑)。その時のマイケルはWキャストですごく素敵でしたが、自分がマイケルをやる以上はまた違った松岡の味を出さなきゃいけないなとその時から思っていました」と当時の思いを明かした。

劇中では6週間の中で、各週ごとにスウィング、タンゴ、ワルツ、フォックストロット、チャチャチャ、コンテンポラリーダンスと6つのダンスが披露されるのも見どころの一つ。どのダンスが好きかと質問されると、草笛は「リリーというと、ワルツという感じがします」と答えた。

一方で、松岡は「6種類とも今まで踊ったことがないんです。僕らTOKIOが踊っていたダンスはちょっと違うものなんで(笑)」と笑いを誘うと、「でも、二人でリズムによって呼吸を取る時の動きは楽しいですね。そこがお客さんに伝わればと思います。どれが楽しかったかは、千秋楽の時に皆さんに集まっていただいてから発表します(笑)」と冗談を交えて呼びかけた。

『新・6週間のダンスレッスン』製作発表会見_5

最後に意気込みとして、草笛は「あらためて、ご覧になる方が『えっ!?こうなるの?』というぐらい、違ったものになると思います。あと何年女優生活ができるか分からないですけど、ここで死んでもいいからもういっぺん、がんばろうという気持ちでおります」と笑顔で語った。

そして、松岡は「諸先輩方が演じてきたというのも重々承知の上で、今までをすべて忘れさせて、マイケルを俺色に染めてみせます!」と力強く宣言し、会見を締めた。

舞台『新・6週間のダンスレッスン』は9月29日(土)から10月21日(日)まで東京・よみうり大手町ホールで上演。その後、金沢・福岡・大阪にて巡演する。日程の詳細は、以下のとおり。

【東京公演】9月29日(土)~10月21日(日) よみうり大手町ホール
【金沢公演】10月26日(金)・10月27日(土) 北國新聞赤羽ホール
【福岡公演】10月30日(火)・10月31日(水) ももちパレス 大ホール
【大阪公演】11月3日(土・祝)・11月4日(日) サンケイホールブリーゼ

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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